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2435号 2020年10月21日

「たまにの真面目な対話」が、人間関係の杞憂を減らしてくれる

(本日のお話 2153字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。

ならびに、夕方からは、
3ヶ月にわたって実施してきた
九州のとある病院の先生への全6回の
チームコーチングの最終回でした。


医師の先生というと、
まさしく専門家、プロとして
”自立している”という印象でしたが、

今回、関わらせていただき、
個人の力量や知識が資本の専門家でも

”チームの関係性”

というのは極めて重要なことなのだな、
私自身実感しました。

かつ、チームとは
普段、業務では語られない
存在している素晴らしい側面が一人ひとり中にある
そんな集合体なのだな、

と感銘を受けたコーチングの時間でした。

(あらためて、O病院の先生の皆さま
Tさん、本当にありがとうございました!
今後ともよろしくお願いいたします)





さて、本日のお話です。

最近、ここ3ヶ月で重点的に行っていた
「チームコーチング」のプロジェクトが
1つ、2つ、3つと終わりを向かえています。

その中で、改めて

”対話の大切さ”

について思うところがありましたので、
本日はそのお話について学びと気づきを
皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、



【「たまにの真面目な対話」が、人間関係の杞憂を減らしてくれる】



それでは、どうぞ。



■7月頃から、

・上司・部下のペア 2名
・某地方病院の先生のチーム 7名
・北陸の老舗ワイナリーの経営・マーケティングチーム 8名
・経営者のコラボ・プロジェクトチーム 3名

などのクライアントの皆様に対して、
『チームコーチングを通じて
”関係性の質”を高めるプロジェクト』

を行ってきました。



■ただ、”関係性”なんていうと、
しばしば、こういう声も聞こえてきます。

(正直ベースな声として、
特に役職者に多い声かもしれません)


「仲良くやっていて成果が生まれるのであれば
苦労はない」

「関係とか、何をぬるいことを言っているのか」

「関係性よりも、もっと戦略的な
クリティカルなアイデアはないのか」

、、、などなど。


確かに、それらにも一理あるでしょう。
”関係性”だけで飯が食えないのも、
また一つの事実だと思います。



■しかし、
チームコーチングを通じて、

”『良い関係性』は、
全てのチーム(組織)における、
成果を生み出し続けるための必要条件である”


のだろうと、改めて感じたのでした。


思うに、人は、

”同じ職場で、
同じ空間を共にすごしてきた”

からといって、
必ずしも、お互いのことを
理解しあっているわけではないものです。



■「同じ釜の飯を食う」という
日本の家族的な組織のあり方を
表現する言葉があります。

ただ、同じ釜の飯を食べていても

そこに深い対話や
幅の広い体験を共有する時間がなく、

”お互い黙々と飯を食べ続ける3年間を
過ごしていた”

としたら。

やっぱり、「お互いわからないまま」だと思うのです。

人はテレパシーがあるわけではないのです。
言葉にして語るからこそ、わかることがあります。

黙っていて伝わる、なんてことはありませんし、
「いや、伝わっているはずだ」という人がいたとしたなら、
それは、その人の願望にしかすぎない、

(、、、と私は思いますがいかがでしょう)


■ゆえに「真面目な向かい合う対話」がなければ、


・お互いがどんな事を考えているのか?

・何に喜び、悲しくなるのか?

・どんなこだわりや価値観があるのか?

など、深い部分には
一向に触れられないまま、

「あの人、何を考えているか
よくわからん」

という、薄紙が何枚か重ねられたような
距離のある関係性となってしまう、

、、、そのように思うのです。



■では、もしたとえ短くても、
あるいは照れくさくても、

『お互いに向かい合い
真剣に理解し合おうとする時間』

があったのならば。

それは普段一緒に、
共に過ごす時間の密度が、
全く違って見える効果がある、

と私は感じています。



■例えば、今回2時間×6回の
チームコーチングを通じて、


・お互いがどんな
価値観を持っているのか?

・仕事に対して、
どんなこだわりがあるのか?

・どんな状態が理想で、どんな状態が最悪だと
感じるのだろうか?

・普段仕事をする上で、感じている
恐れていることはなにか?

・普段見せない、隠れている自分は
どんなものだろうか?

・他の人に対して、
素晴らしいと思っているところは
どんなところだろうか?


、、、などを、

様々なワークツールを使って
実際に行ってきました。



■すると面白いもので、
チームコーチングのプロセスを通じて

1枚1枚、その人が
被っている外的な役割のベールを
かき分けて、

中に確かに存在していた
その人の違った側面、

それは美しいものであったり
時に愉快なものであったり、
強いところ、繊細なところ…

などなどが見えてくるのです。

それは、抽象的ですが、
チームに内在していた隠れてエネルギーが
見えてくる、、、そんなイメージです。



■また、

「この人は、こういうこだわりを
持っているのか」

「この人は、こういう世界観、ルールの元に
生きているのか」

ということが純粋に
理解することができます。


結果、

”こういったら、こんなことを
言われるのではないだろうか…?”

”相手の気分を害してしまうのでは
ないのだろうか…?”

など、あれこれ考えて
思い悩むことが少なくなりますし、

それは、仕事の大部分を占めると言われる、

【1)人間関係における杞憂が少なくなる】


ことに繋がる、とも言えるでしょう。



■かつ、さらに言えば、

”実は、彼/彼女も
同じようなことを思っていたのだ”

”同じ問題意識を持っていたし、
取り組みたいとも思っていたことがわかった”

という「共通の願い」に
お互いが触れることができたとすると、


【2)チームとしての方向性が定まり、一枚岩になる】


という効果もあるものです。


それは目に見えないかもしれませんが、
チームで成果を上げる上で欠かせない
必要不可欠なことです。



■「対話」というと、
普段からやっているよ、
と思いがちですが

実はやっているようで
お互いのことを深く知るための
真剣な対話というのは、少ないのが実態です。


ゆえに、例えば
先程述べたいくつかの


【価値観、こだわり、強み、などに触れる対話】
(月に2時間×2回)


などで、しっかり時間を取りあってみる。

そうすると、お互いのことを理解し合え
関係性も高まり、安心・安全の空気もたかまり
より深く、力強いチームになる。


そんなことをプロジェクトを通じて
感じた次第でございます。

ということ一言

「たまにの真面目な対話、大事です!」

というお話でした。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。


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<本日の名言>

いい手本を示そうとする者は、
自分の徳に微量の馬鹿げたところを添えなくてはならぬ。
すると人は見習って、同時にその模範を眼下に見下ろす。
これが人々の好むところである。

フリードリヒ・ニーチェ(ドイツの哲学者/1844-1900)

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