対面とオンラインの違いは何か ー「転地効果」の視点からー
(本日のお話 1756字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
ならびに、友人のルバート柗上社長とランチ。
やはり対面はよいものだなあ、
と改めて思いました。
元気がもらえますね!
*
さて、本日のお話です。
例にもれず、最近も、
ひたすらオンラインでの打ち合わせ
並びに研修が続いています。
オンラインは移動しなくて、
実に楽です。
でも、同時に、
「オンライン、飽きてきたよね…」
という率直な声も聞きますし、
私も同じように感じたりする今日この頃。
*
今日は、今更はありますが、
”対面とオンラインの違いとはなにか?”
を考えながら、
思うことがありましたので、
皆さまに気づきをご共有させて頂ければと思います。
タイトルは、
【対面とオンラインの違いは何か ー「転地効果」の視点からー】
それではどうぞ。
■「対面とオンラインの違いは何か」。
この種の議論は、
実に沢山なされてきました。
もう今更感も、
なきにしもあらず。
きっと皆様も、
それぞれ違いを感じていると思います。
■しかしながら、最近、
「対面」での打ち合わせと
「オンライン」の打ち合わせを行き来しつつ、
やっぱり違うよなあ、、、
と感じるものがありました。
■一番感じるのは、
一般的に言われるように、
”対面のほうが情報量が多い”
こと。
画面越しではわからない、
相手の微妙な表情、
息遣い、姿勢、雰囲気
、、、これらのことから
空気を読んで間をとったり、
少し熱く語ってみたり、
時に沈黙を楽しんだり、
などを楽しめるのが
対面のよいところ。
オンラインでもできるのですが、
その解像度が違います。
■そして、もう一つ、
個人的にこれが
大きな違いの一要素として。
『人の感情は、場所に紐づく』
ことではないか、
と個人的に思っております。
■少し脇道にそれますが、
「旅×研修」という組み合わせで
オフサイトの研修が行われることがあります。
例えば、
”富士山の麓の大自然の中で合宿研修”、
のようなものですね。
これは、
『転地効果』
という意図で実施をされます。
転地効果とは、
”場所を変えることで、
新しい気持ちで取り組める””
というもので、
いつもの会議室から離れて、
ちょっと違う場所で語ることで、
課長・部長とか
上司・部下などという
自分の肩書や役割から自らを解き放ち、
より柔軟に、率直に語り合える効果のことを言います。
ずっと記憶に残り続けて
忘れられない思い出になるのも特徴。
、、、つまり、
『人の感情は、場所に紐づく』
ということ。
■この「転地効果」に
着目してみると、
”オンラインと対面の違い”
とは、
「感情が場所に紐付き、
記憶に残るかどうか」
が大きな違いではないか、
と思うのです。
■対面であれば、
「前お会いしたのは、
上野の中華家でしたよね」 とか、
「あのカフェでこんなお話を
しましたよね」 という、
場所に紐付いた記憶により、
同じ1時間でも、
記憶に刻まれやすくなる。
オンラインだと、
いつもの場所、いつものヘッドフォンなので、
その違いを感じづらく、
同じ1時間でも記憶に残りづらかったりします。
■
今更言わなくてもそりゃそうだよ、
と思われる方も
いらっしゃるかと思います。
、、、ただ、思うのが、
オンラインであれ、
対面であれ、
”『自分はその時間を、どんな時間にしたいのか?』という問い”
を、これから人と会うときは、
持つことが重要になってきている、
と感じるのです。
自分と相手の時間を、
どのように作り上げたいのか。
記憶に残したいのか。
情報だけやりとりしたいのか。
■今回のリモートの普及で
「効率が良いから」
ということで、
オンラインの選択肢が生まれました。
でも、「効率の良さ」や
「話の情報」だけで測れないこともあります。
何度会えるかわからない相手との時間を、
全体のバランスを見ながら
対面にするのかオンラインにするのか、
「リモートでも話せるよね」
といえば、その通り。
でも、
先述の”転地効果”のように
記憶に残る、残したい時間にしたいか、
という問いもそうですし、
待ち合わせをして、
相手が来るまでの微妙なドキドキを
楽しんでみたり、
最初の近況報告から
段々と話が盛り上がって、
時間を忘れて熱く語る、、、
みたいな効果を楽しむことも含めて、
対面とオンラインを
上手に使い分けていくことで、
より日々の時間の使い方に
幅が出てくるのだろうな、、、
と思います。
■微妙な違いを、上手に操ること。
「営業」もそうです。
「対面営業」と
「オンライン営業」もやはり違います。
「オンライン営業」は、
割と平面(感情の波がない)中で情報のやり取りが進みますが、
急に”肉料理”(本題=メインディッシュ)が
出てくるイメージで、
「対面営業」では、
”前菜”がでて(受付からお会いする瞬間の感情)
”スープ”がでて(ラポール的会話をしている感情)
”魚料理”がでて(情報提供をしているときの感情)
そして、
”肉料理”(本題=メインディッシュ)
が出て、その後の余韻を楽しむ、
という全体の流れというか、
感情の起伏、ストーリーが作りやすい
と感じます。
■様々な行動の選択肢が生まれると、
”『どんな時間にしたいのか?』という問い”
も含めて、自分の価値基準を問われます。
オンラインと対面とは、
今もが持つ選択肢ではありますが、
日々の自分の時間の使い方を含めて考える
良い機会になっているのかもしれませんね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
行動にはつねに危険や代償が伴う。
しかし、それは行動せずに楽を決めこんだ時の
長期的な危険やコストと比べれば、取るに足らない。
ジョン・F・ケネディ(第35代米国大統領/1917-1963)
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