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2583号 2021年3月17日

対面とオンラインの違いは何か ー「転地効果」の視点からー

(本日のお話 1756字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。
ならびに、友人のルバート柗上社長とランチ。

やはり対面はよいものだなあ、
と改めて思いました。

元気がもらえますね!



さて、本日のお話です。

例にもれず、最近も、
ひたすらオンラインでの打ち合わせ
並びに研修が続いています。

オンラインは移動しなくて、
実に楽です。

でも、同時に、
「オンライン、飽きてきたよね…」

という率直な声も聞きますし、
私も同じように感じたりする今日この頃。



今日は、今更はありますが、

”対面とオンラインの違いとはなにか?”

を考えながら、

思うことがありましたので、
皆さまに気づきをご共有させて頂ければと思います。

タイトルは、

【対面とオンラインの違いは何か ー「転地効果」の視点からー】

それではどうぞ。

■「対面とオンラインの違いは何か」。

この種の議論は、
実に沢山なされてきました。

もう今更感も、
なきにしもあらず。

きっと皆様も、
それぞれ違いを感じていると思います。

■しかしながら、最近、

「対面」での打ち合わせと
「オンライン」の打ち合わせを行き来しつつ、

やっぱり違うよなあ、、、
と感じるものがありました。

■一番感じるのは、
一般的に言われるように、

”対面のほうが情報量が多い”

こと。

画面越しではわからない、

相手の微妙な表情、
息遣い、姿勢、雰囲気

、、、これらのことから
空気を読んで間をとったり、
少し熱く語ってみたり、
時に沈黙を楽しんだり、

などを楽しめるのが
対面のよいところ。

オンラインでもできるのですが、
その解像度が違います。

■そして、もう一つ、

個人的にこれが
大きな違いの一要素として。

『人の感情は、場所に紐づく』

ことではないか、
と個人的に思っております。

■少し脇道にそれますが、

「旅×研修」という組み合わせで
オフサイトの研修が行われることがあります。

例えば、
”富士山の麓の大自然の中で合宿研修”、
のようなものですね。

これは、

『転地効果』

という意図で実施をされます。

転地効果とは、

”場所を変えることで、
新しい気持ちで取り組める””

というもので、

いつもの会議室から離れて、
ちょっと違う場所で語ることで、

課長・部長とか
上司・部下などという
自分の肩書や役割から自らを解き放ち、

より柔軟に、率直に語り合える効果のことを言います。

ずっと記憶に残り続けて
忘れられない思い出になるのも特徴。

、、、つまり、

『人の感情は、場所に紐づく』

ということ。

■この「転地効果」に
着目してみると、

”オンラインと対面の違い”

とは、

「感情が場所に紐付き、
記憶に残るかどうか」

が大きな違いではないか、
と思うのです。

■対面であれば、

「前お会いしたのは、
上野の中華家でしたよね」 とか、

「あのカフェでこんなお話を
しましたよね」 という、

場所に紐付いた記憶により、

同じ1時間でも、
記憶に刻まれやすくなる。

オンラインだと、
いつもの場所、いつものヘッドフォンなので、

その違いを感じづらく、
同じ1時間でも記憶に残りづらかったりします。


今更言わなくてもそりゃそうだよ、

と思われる方も
いらっしゃるかと思います。

、、、ただ、思うのが、

オンラインであれ、
対面であれ、

”『自分はその時間を、どんな時間にしたいのか?』という問い”

を、これから人と会うときは、
持つことが重要になってきている、

と感じるのです。

自分と相手の時間を、
どのように作り上げたいのか。

記憶に残したいのか。
情報だけやりとりしたいのか。

■今回のリモートの普及で

「効率が良いから」

ということで、
オンラインの選択肢が生まれました。

でも、「効率の良さ」や
「話の情報」だけで測れないこともあります。

何度会えるかわからない相手との時間を、

全体のバランスを見ながら
対面にするのかオンラインにするのか、

「リモートでも話せるよね」
といえば、その通り。

でも、

先述の”転地効果”のように
記憶に残る、残したい時間にしたいか、

という問いもそうですし、

待ち合わせをして、
相手が来るまでの微妙なドキドキを
楽しんでみたり、

最初の近況報告から
段々と話が盛り上がって、

時間を忘れて熱く語る、、、

みたいな効果を楽しむことも含めて、

対面とオンラインを
上手に使い分けていくことで、

より日々の時間の使い方に
幅が出てくるのだろうな、、、

と思います。

■微妙な違いを、上手に操ること。

「営業」もそうです。

「対面営業」と
「オンライン営業」もやはり違います。

「オンライン営業」は、

割と平面(感情の波がない)中で情報のやり取りが進みますが、
急に”肉料理”(本題=メインディッシュ)が
出てくるイメージで、

「対面営業」では、

”前菜”がでて(受付からお会いする瞬間の感情)
”スープ”がでて(ラポール的会話をしている感情)
”魚料理”がでて(情報提供をしているときの感情)

そして、

”肉料理”(本題=メインディッシュ)
が出て、その後の余韻を楽しむ、

という全体の流れというか、
感情の起伏、ストーリーが作りやすい

と感じます。

■様々な行動の選択肢が生まれると、

”『どんな時間にしたいのか?』という問い”

も含めて、自分の価値基準を問われます。

オンラインと対面とは、
今もが持つ選択肢ではありますが、

日々の自分の時間の使い方を含めて考える
良い機会になっているのかもしれませんね。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

行動にはつねに危険や代償が伴う。
しかし、それは行動せずに楽を決めこんだ時の
長期的な危険やコストと比べれば、取るに足らない。

ジョン・F・ケネディ(第35代米国大統領/1917-1963)

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