「撃沈フルマラソン」から学んだこと
(本日のお話 2203字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
先日、「かすみがうらフルマラソン」に参加してきました。
今年のフルマラソンとしては、湘南国際マラソン、そして3月30日の佐倉フルマラソンに続き、3回目のレース。
来月5月18日にある「野辺山ウルトラマラソン100km」に向けての脚づくりとイメージづくりとしての位置づけで申し込んでいました。一人で40kmは走る気にならないけど、皆走っていると最後まで走りきれるのが不思議です。
なので、ゆるっと申し込んだものの、約3週間前の佐倉フルマラソンで3時間25分と思いがけず好タイムが出ていたこともあり、今回も「意外といいタイムが出せるんじゃないか」と、なんとなく期待しながら参加しました。
・・・が、「撃沈した」という結果になりました。
今日はこのことに関する、自分なりの学びを書いてみたいと思います。
個人的な話ではありますが、よろしければお付き合い頂ければ幸いです。
それでは、どうぞ!
■ランニングは、走れば走るだけ速くなるものでもない
ランニングというのは不思議なもので、走れば速くなるという単純な話でもないようです。
そのレースにかける想いだったり、当日のコンディションだったり、天候だったり、様々な要素が絡みます。仲間と一緒に走っていてちょっとした見栄があると、粘り度合いが高まることもあるあるです。
基本的な脚力や全身持久力などの機能が同じだとしても、それを取り巻くさまざまな変数がランニングの結果に影響しているようです。
ランニングパフォーマンスを構成する要素とは?
さて、ちょっと真面目な話ですが「ランニングパフォーマンス(つまりタイム)」を構成する要素、以下のように規定されるそうです。
これは「アシックスランニングラボ」という、アシックスによるランニングの能力測定で紹介されていたものです。
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<ランニングパフォーマンス(タイム)に紐づく要素>
●ランニング能力
1.体格的側面(足形、アライメント、体組成)
2.筋力的側面(脚力)
3.動作的側面(ランニングフォーム、ランニングキック力)
4.持久的側面(全身持久力)
●ランニング能力以外の要素
・コンディション(体調)
・モチベーション(やる気)
・戦略(適切なペース、水分、栄養補給)
・スポーツ用品(シューズ、ウェア)
・天候
・コース(高低差、路面状況)
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こうした内容のフレームからタイムが算出されるわけですが、今回のレースでは、3週間前の佐倉マラソンは3時間25分で、今回のかすみがうらマラソン3時間47分。つまり20分以上遅くなったわけです(涙)。
この結果を分析した時に、この中の「体調とモチベーション」が大きく影響したことを強く感じているのでした。
■体のダメージ、そして頭の中に浮かんでいたもの
さて、ここからは、敗因(つまり言い訳)の分析です。
まず一つ目の要因は、「体調」です。もう少し言えば、1週間前に走った峠走(往復25キロ)のダメージが抜け切っていなかったことです。
走り始めから身体が重いと感じていましたが、なんとかペースを落とさないようにと、29キロ地点まではキロ4分50秒くらいのペースで走っていました。
けれど、29キロを過ぎたあたりで足が急激に重くなり、「これは自己ベストはもう難しいな」と感じた瞬間、急速に集中力と意欲がダウンするのを感じたのでした。ただ、もうちょっと我慢は出来た気もしますが、結果、歩いてしまったのでした(普段はキツくても歩かない派)。
▽▽▽
その大きな敗因である2つ目が「モチベーション」という話です。
これはお恥ずかしい話であり、かつ言い訳くさい話なのですが、これまでのレースに比べて、「自分が粘り強くなれなかった」と感じています。正直なところ、それが一番大きな敗因だったと感じています。たぶん、がんばれば3時間30分代はせめて行けたのでしょう。
その理由の一つが、実は、ピアノの発表会です。
走りながら、ずっと頭の中には、1週間後に控えたピアノの発表会のことがちらついていました。(フルマラソンをしながらピアノのことを考えるというのも変な話ではあるのですが…)
「帰ってからピアノの練習ができなくなるかも」
「野辺山ウルトラマラソンの脚作りだから、40km走ればOK」
――そんな声が、頭の中でふと響いた瞬間、急激に走る力が失われていくような感覚がありました。でもこれも結局、「身体がキツいから浮かんだ言い訳に過ぎない」わけですが、確かに「なんとしてでも好タイムを出すぞ」という気概が満ちていなかったことは、事実でした。
■モヤモヤと向き合いながら、わかってきたこと
これは自分の中では、まだ完全には消化しきれていません。
正直なところ、「後悔が100%ない」と言えば嘘になりそう。
どんな理由があったにせよ、一つのレースに全力でぶつかれなかったという事実が、自分の他の側面にも影を落とすような気がしてしまうからです。
けれどその一方で、「今、自分が本当に向き合いたいことがどこにあるのか」を、走りながら感じたのもまた事実でした。
■結果以上に、大事な“今”への集中
そういう意味では、モチベーションややる気、そして戦略というものをしっかりと考えなければ、マラソンのタイムというのは簡単には伸びないこと。
当たり前のようで、今回その重みを体で痛感することになりました。
とはいえ、しっかり40キロ走って足を作ることができたという意味では、当初の目的は達成できました。
そして同時に、自分には「一つのことに集中している時は、そこに全力で投球したい」という特性があることも再確認できました。今年はピアノ発表会をなんとしてでも後悔なきよう、やりきりたいというのが率直な思いです。
まずはあと1週間、発表会に向けて仕上げていきたいと思います。
ピアノ練習はフルマラソン後、家に帰ってからしっかりやれましたので、ここだけは、絶対に後悔がないようやりきろうと、自分に言い聞かせた次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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