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2607号 2021年4月10日

他者との親密さの高め方 ~「内面レベル」の話をする~

(本日のお話 2021文字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は、2件の打ち合わせ。

ならびに研修プログラムの
企画・作成でした。



さて、本日のお話です。

4月になって
新しい人やチームと出会う機会が
増えている人もいるのではないでしょうか。

本日は初対面カラ
深く、仲良くなるための

”自己紹介のポイント”

について、一つの切り口を
ご紹介させて頂ければと思います。

タイトルは

【他者との親密さの高め方 ~「内面レベル」の話をする~】

それではどうぞ。

■営業のテクニックに

『ラポール』

と呼ばれる手法があります。

「ラポール」とは
フランス語で”橋”を意味します。

そこから転じて
営業において「心の架け橋」
ということで

”クライアントと信頼関係を築く
共通の話題作り(雑談)”

などを指すようになりました。

■実際に、営業の初回訪問の際に、

この「ラポール」を
上手にできるかどうかは

その後のヒアリングも、
やり取りも大きく変わってきます。

上手くいけば、色々と
スムーズに話をしてもらえるけれど

そこでコケて信頼を得られないと
なんだか固い空気のまま、

淡々と商談が進む…というように。

■そんな「ラポール」には
3つの深さがあります。

1→3に向けて深まっていく、
とイメージしていただければと。

1つ目が、『一般レベル』の話。

天気、新聞の記事、ニュースなどの
一般的な出来事を指します。

2つ目が『特定レベル』の話。

これは、お会いしているクライアントの業界の話や
会社のニュースなど。一般より、突っ込んだ話になります。

そして、最後、

3つ目は『内面レベル』の話になります。

これは、個人の考え、価値観、
感情などの内面部分に触れるものです。

■そしてクライアントとの対話において、

一般よりも特定レベル
特定よりも『内面レベル』、

でやりとりできると、

1)自分のことを「尊重」されていると
感じてもらえる

2)深い部分で共通点・類似点が見つかると
警戒心が減り、「安心感」を得られる、

という効果がある、と言われます。

ゆえに、

”クライアントとの信頼関係は、
より深い部分の対話をするほど築かれていく”

のです。

■クライアントが

「あなただから話すけど、、、」
「ぶっちゃけ、こう思うんですよ」

と深い価値観を自然と語るには、

当然ながら営業は、
自分自身の力量や意図について
信頼をしてもらう必要もあります。

「話してよ」「わかった話します」

なんて単純な話ではないのが
商談の難しいところではありますが、

”深い部分を見せることは、
「尊重」や「安心感」に繋がる”

ということはいずれにせよ、重要です。

これは、営業×顧客でも、
プライベートの関係性でも、

同じことが言えます。

■そこで一つ、

上記のメカニズムを活用した
ある信頼関係の深め方があります。

それが、

”自らの内面レベル(価値観・これまでの自分の半生)を
意図を持って、自己開示してみる”

ということ。

正直、ある意味
”賭け”の部分もあります。

自分の内側をみせることで、
嫌われるかもしれないし、

鬱陶しがられるかもしれない。

そもそも行為として
自分のことを語るのは、
ちょっと勇気がいるかもしれません。

■しかし、例えば
・自らの来し方
・自らの価値観
・自らの繊細な部分

を相手に配慮しつつも自己開示し、
そこに共感や類似性を得られることができたら、

その距離の縮まり方は
想像以上に大きな効果があるものです。

■実施に私は、

(いいか悪いかは置いておいて)
お客様、あるいは
研修の参加者とお会いする時、

「自己紹介」
https://www.courage-sapuri.jp/profile/

と称して、

詳細な経歴なども書いてあるものを
送らせていただくことがしばしばあります。

メッセージとして、

「細かく、かつ個人的な話ですが
もしご興味があればご笑覧ください」

というように。

その自己紹介が
効果を発揮していると感じることは
2~3割、

あるいは
それ以下くらいですが、

それでも、”自己開示”をしたお陰で
ぐっと近づいた関係もありました。

(失った関係もあった気もしますが。。。
それはそれで仕方ないと思うのです)

■人は人と接する時
どこかで恐れがあるものです。

「自分のことを安易に人に語ると
つけこまれそうだし、怖い」

と時に思うし、

「相手は興味がないであろう
自分のことを語るのは忍びない」

と思うこともあります。

だから、
胸襟を開いて自分のことをさらけ出すのは、
意外と難しかったりします。

それでも、
限りある時間と機会の中で

相手との親密さを意識して
醸成をしていこうと思ったときに、

・どこどこの大学で何を学んだ
・どんな仕事をしているか
・どこに住んでいるか

など”表面”だけの自己紹介ではなく、

より深い

『「自らの内面」を語る』

ことで信頼関係が築ける可能性は
十分に高まると思うのです。

■新しい関係を
(特に直接会って)作るのが、
難しくなっている今。

全部が全部ではないにせよ、
押し付けがましくない範囲で、
自分の内面の部分、来し方を伝える。

自分のコアである柔らかい部分も、
必要に応じてチラ見せしていく。

そうすることで得られる親密な関係性も
きっとあるのではなかろうか、

自分の経験も含めて、
そんなことを思っている次第です。

オープンさ、大事ですね。

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<本日の名言>

私は自由な精神でいたい。
私のそんなところを嫌う人もいるけど、
それが私という人間なのです。

ダイアナ(イギリスの元皇太子妃/1961-1997)

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