メールマガジン バックナンバー

2688号 2021年7月1日

リーダーシップの100年の歴史(中編) ~「フィードラー理論」って何だ?~

(本日のお話 3107字/読了時間4分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は7件の個別コーチングの実施。
また、1件のアポイント。

夜は大学院の打ち合わせでした。



さて本日のお話です。

先日「リーダーシップの100年の歴史」なる
テーマでお話をお届けいたしました。

1900年頃から研究されてきた
「リーダーシップ」というテーマ。

リーダーシップは
個人の特徴(=特性)に基づく『特性理論』、

リーダーシップは、
行動によって発揮されるという『行動理論』、

そんな2つの歴史をたどってきた、
というお話でした。

しかし、1970年代に入り、

「特性や行動だけでは、
業績との一貫した結果が得られなかった」

と結論づけられ、リーダーシップ研究は
更に進んでいきました。

そして、次に到達したのが

”リーダーや組織を取り巻く「状況」”に

着目するようになったのです。

そうして生まれたのが

”リーダーシップの「条件適合理論」”

です。

、、、ここまでが前回のお話です。

詳しくはこちらからどうぞ↓↓

【リーダーシップの100年の歴史(前編)】
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3892119/



本日はその続き、
「条件適合理論」について、

皆様に学びを
ご共有させていただければと思います。

それでは参りましょう!

タイトルは、

【リーダーシップの100年の歴史(中編)
~「フィードラー理論」って何だ?~】

それでは、どうぞ。

■「効果的なリーダーシップとは何か?」

この問いは、多くの研究者たちを
魅了してきた(頭を悩ましてきた?)

問いのようです。

リーダーシップの『行動理論』を
通じた研究によると、

リーダーシップの行動は

1)「仕事軸」・・・

タスクや生産性を重要視する行動。
部下の課題を明確にし、タスクを割り当て、

業務手順を設定するなど。

2)「対人軸」・・・

人間関係を生み出し尊重する行動。
部下の感情や欲求に配慮するなど。

の「2軸」でほぼ説明しつくせる
ということがわかりました。

■ゆえに、

”この2つのリーダーシップ行動を
高くバランスして行えば高い業績につながる”
(オハイオ州立大学の研究結果)

となったり、

あるいは、どちらか一方だけ
発揮されるという前提であれば、

”対人軸のリーダーシップ行動の方が
より高い業績をもたらす”
(ミシガン大学の研究結果)

という結論になりました。

■しかしながら、

「じゃあ、あらゆる組織において

この『リーダーシップの行動理論』で
業績との相関が説明し尽くせるのか」

となったとき、
疑問が起こったわけです。

、、、どうやら、

業績とリーダーシップ行動の繋がりに
一貫したものはないようだぞ…と。

■少し分かりづらいと思いますので、

一つの事例として
私のあるエピソードを
ご紹介させてください。

20代の頃、私は求人広告の
法人営業をしていました。

いくつかのチーム配属し、

その都度自分のマネジャーが
変わっていきましたが、

そのマネジャーのやり方により、
チームの業績も変動していました。

人間関係は、
とても良好な会社でした。

■あるチームでは、

「より人間関係を重視してくれる
優しいマネジャー」

でした。

個人的な状況に寄り添ってくれて、
気持ちに配慮してくれて、

ストレスも少なく、守ってくれて
ありがたく感じていました。

■一方、

「目標達成に邁進する
マネジャー」

の下でも働きました。

その方は非常にパワフルな方で、
情熱的な人でした。

しかし、なすべきこと、に
集中しているようでした。

ゆえに、頻繁に自分の状況を聞いたり、
自分の感情を配慮したりはあまりなく、

週目(週目標)
月目(月間目標)
日商など、

数字でのコミュニケーションが中心。

猛烈なプレッシャーを
与えていただいて(?) おりました。

■、、、さて、上記は

前者のマネジャーが
「対人軸」であり、

後者が「仕事軸」と
思われます。

先述の

オハイオ州立大学の研究だと
両者のバランスさせると業績が良い、

ミシガン大学の研究によると、
「対人軸」の方が業績が良い、

と語りました。

ゆえに、

上記の2つの研究を並べると

前者の「対人軸」の
「配慮してくれるマネジャー」

の方が高い業績が出そうな
雰囲気もあります。

■…しかしながら、
現実はどうだったか。

結果としては

「仕事軸(業績中心)のマネジャーの下の方が、
圧倒的な成果であった」

のでした。

個人もチームも、
高い業績を生み出していました、

(ちなみに、プレッシャーはありましたが
誰か辞めてしまう、というような

精神的な追い込みなどは
ありませんでした)

■…これ、どういうことでしょうか?

これを説明するのが、

”リーダーシップの「条件適合理論」”

なのです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「条件適合理論」とは

リーダーシップの
特性や行動を特定するのではなく

「状況(条件)」に注目する
リーダーシップの理論

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とされています。

(そのまんまですけど)

■条件適合理論から生まれた
有名な理論が

【フィードラー理論】

と呼ばれるものです。

これ、実に便利で
新しい視点を与えてくれました。

この理論を一言で言えば、

『効果的なリーダーシップ行動は
状況に依存する』

ということです。

■この理論において、

まず、リーダーにとって

・「好ましい状況」か
・「普通の状況」か
・「好ましくない状況」か

を判断しました。

ちなみに「好ましい状況」とは
以下の3つの状態です。

1、リーダーとメンバーの関係が良い

2、タスクの構造が明確

3、リーダーに地位や勢力がある

が揃っていることです。

逆に好ましくない状況は、その反対。

・リーダーとメンバーの関係が悪い
・タスクの構造が不明確
・リーダーに地位も勢力もない

となります。

■そして上記の3つの条件の組み合わせで、

「好ましい状況」
「普通の状況」
「好ましくない状況」

がわかれます。

そして

それぞれの「状況」と、
「リーダーシップ行動と業績の関連」
をフィードラーは調べたのです。

、、、すると、
興味深いことがわかりました。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
<フィードラー理論の結論>

『人間関係志向型(対人軸)』の
リーダーシップ行動は、

「普通の状況」では高い業績を示す。

しかし、

「好ましい状況」
「好ましくない状況」においては、

『タスク志向型(仕事軸)』の
リーダーシップ行動』の方、

高い業績を示す。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ことがわかったのです。

■この話を用いてみると

先ほどん私の過去の
仕事のエピソードも説明がつきます。

当時の私を取り巻く状況は、
どちらのマネジャーにおいても、

・みんなが仲が良い

・何をすればいいかと言う仕事も明確

・マネジャーに権力も勢力もある

という「好ましい状況」でした。

その中で

「数字だ!達成だ!
目標だー!!」

という『タスク志向型』の
リーダーシップ行動は

高い業績を出す上で
適切なリーダーシップ行動でした。

■一方、

「大丈夫?今どんな感じ?
できることある?」

とサポートをしてくれる

『人間関係志向型』の
マネジャーについては、

「好ましい状況」であったがゆえ、
居心地はよかったものの、

業績は良い状況とは
ならなかったのでしょう。

■もちろん、

それ以外にも
たくさんの変数がありますので、

上記の理論だけで
全て説明できるわけではありません。

しかし、

こういった理論を知っていると
「状況」に照らし合わせて、

業績を高めるために
取るべき望ましい行動が何なのか、

を考えるきっかけにはなります。

ゆえに「理論」は知っていて
損はないなあ、と改めて思います。

、、、ということで、

本日は『フィードラー理論』のご紹介と
リーダーシップの条件適合理論

なるものをご紹介いたしました。

そしてリーダーシップはさらに進み

・LMX理論
・変革型リーダーシップ
・カリスマ型リーダーシップ
・オーセンティックリーダーシップ
・シェアドリーダーシップ

などと展開をして行きます。

この話は、また次回の
「後編」に続けたいと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

==========================
<本日の名言>

私は現実をしっかりと見据えた
理想主義者でありたい。

ロバート・ケネディ(米国の政治家/1925-1968)

==========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す