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2736号 2021年8月18日

キャリアを考える ~仕事と人生の満足には、「自己概念」の追求が重要?!

(本日のお話 1856字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は、大学院おすそ分け勉強会の開催。
テーマは「キャリア」。

いろいろな方のお話を聞かせて頂き、
実に楽しい時間でございました。



さて、本日のお話です。

「キャリア」を考える際に、

これは抑えておきたい!という
キャリアの3点セットというものがあります。

今日はそのお話について、
皆様にご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【 キャリアを考える ~仕事と人生の満足には、「自己概念」の追求が重要?!~】

それではどうぞ。

■「キャリア」。

よく聞くこの言葉。

皆様も、ご自身のキャリア、
一度ではなく幾度と考えたことが
あるのではないかと思います。

改めて定義を見てみると、

”職業人生そのもの、
もしくは職業人生を通じて身につける能力・態度のこと。”
(Hall,1976)

とのこと。

「職業人生そのもの=キャリア」、

なんですね。

■「働く」ということは、

多くの人が社会生活を送る上で
何かしら関わっていきます。

そのことを通じて、
日々の充実感を感じられたり、

「自分とは何者か?」という
アイデンティティが生み出されたりします。

「職業人生」が人生の中で
どれくらい重きを持つのかは、
人によってまちまちでしょう。

でも”キャリア”とは
人生のいける重要なキーワードの
一つとも言えると思います。

(ご飯食べていかないと
いけないですしね)

■さて、そんなキャリア。

このキャリアを考える際に、
有名なお話があります。

キャリア理論の大家と言われる
ドナルド・スーパー教授。

彼は、キャリアについて

『キャリア発達理論』において、
こんなことを語っています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

”キャリア発達のプロセスは、
本質的に「自己概念」を発達・実現するプロセスである。”

”人々が仕事から到達する満足の度合いは、
「自己概念」を実行する事ができた程度に比例する”

※ドナルド・スーパー教授
「キャリア発達理論の14の命題」より抜粋

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上記は、14あるうちの、
一部を抜粋しているのですが、

注目したいのは
その命題の中の頻出キーワードが

『自己概念』

という言葉であることです。

■要は

・職業で満足する、とか

・人生で満足する、とか、

・キャリアを発達させる、

といったことは、

”本質的に『自己概念』を実現するプロセスである”

というのです。

「自己概念を実現する」のが
仕事や人生で満足する秘訣である。

うーん、考えさせられます。

■そして、この
「自己概念」なる言葉もまた、
深いのです。

まず、自己概念には

・主観的自己(自分から見た自分)

・客観的自己(周りから見た自分)

という2つの側面があります。

他者から見た自分と
自分から見た自分は違う。

この2つの側面から
自分自身を理解し、統合できているか。

これも、
「自己概念を実現する」上で、
重要なポイントになります。

他者が見ている自分像と
自分が見ている自分像が

乖離しまくっていたら、
キャリアを構築する上でも
障害となってしまうでしょう。

※参考↓↓

「ダニング・クルーガー効果」~自分を高く評価していたら危険?!~
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3927074/

■また「自己概念」とは
以下、3つの軸があると言われます。

それは、

1、動機(何がしたいか?)

2,価値観(何が大切か?)

3、能力(何が得意か)

という3つの軸。

自分にとっての3つの軸を、
職業生活の中にうまく組み込めてているかも、

職業満足、ひいては
人生の満足においても
重要な要素と言えるようです。

確かに考えてみれば、

・自分はその仕事を
やっていて楽しくないし、苦痛でしかない。
(=動機がない)

・意義も使命感も感じない。
(=価値観もあわない)

・必要とされる能力も自分にはない。
(=能力もない)

・しかし、周りからのニーズで
その状況を演じ続けなければいけない、

という状況が、
延々と続くとしたら、

「職業満足」を実現するのは、
やっぱり難しいでしょう。

■とすると、

・自分が何が好きで

・何を大切にしていて

・何が得意なのか

についてバランスよく
仕事と重ね合わせることを目指すこと、

これはキャリアにおいて
自分がゴキゲンかつ快適に働くための

大切な問いの一つ、
なのであろうと思うわけです。

■仕事やキャリアも
その考え方も人それぞれ。

しかし、

”仕事も人生も、本質的に
『自己概念』を実現するプロセス”

であるのは一つの事実だと思います。

時に、
仕事での役割を演じたり
制約がある中でもがいたり、

そのプロセスで
まだ見ぬ自分と出会ったり、

あるいは時に妥協や
折り合いをつけることも含めて

最終的に納得できる
「自己概念」を探求していくこと。

これがキャリアであるし、
そのプロセスを改めて大切にしたい、

と思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

冬がなければ、春をそんなにも気持ちよく感じない。
私たちは時に逆境を味わわなければ、
幸福をそれほど喜ばなくなる。

シャーロット・ブロンテ(イギリスの小説家/1816-1855)

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