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2795号 2021年10月16日

課題を見極めるには「知的三角測量」が役に立つ

(本日のお話 2,054字/読了時間2分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は2件の研修実施。
その他2件のアポイントでした。

また夜は大学院にて
「経営戦略論」の授業など。



さて、本日のお話です。

人材開発・組織開発において
クライアントの方に「データ収集」を
行なうことがあります。


その際のポイントについて、
大学院の授業にて学びました。

今日はその内容と、
そこからの学び、気付きについて
ご共有させていただければと思います。

それでは参りましょう!

タイトルは、



【課題を見極めるには「知的三角測量」が役に立つ 】



それでは、どうぞ。



■組織における課題には、
実に様々なものがあります。


そして、
それらの課題を分析する材料として

・定量データ(数字)
・定性データ(話)

の2種類があります。


課題を分析するためには
まずはデータを幅広く集める事。

それは、

人材開発・組織開発の分野においても
あるいはそれ以外の課題においても、
その大まかな道筋は同じように思います。



■ちなみに、

そのようなデータ収集が、
片手落ちで進むケースは、

現場では結構ありがちだな…
と思っております。


例えば、研修の企画でも


・現場管理職の声「若手の主体性が足りない」
  ↓ 
・人事「じゃあ主体性強化研修だ」


と決まっていく…

こんな状況にある会社は、
少なくないのでは、

と思うわけです。

(過去の反省を込めて語ります(汗))
 


■確かに「現場の声」は

一つの「定性データ(話)」であり、
検討のための重要な材料です。

しかし、

「”何を持って”
  若手の主体性が課題と思うのか」

については

もし”現場の声”以外に、
他の情報も加味して見ていくと、
広がりが得られることもままあるわけです。



■例えば、

「若手の主体性がない」

という”現場の声を、
もうちょっと掘り下げてみたとします。

現場の”管理職の声”だけではなく、
”中堅社員の声”も聞いてみる。
”若手自身の声”も聞いてみる。

つまり、
「定性データ」の範囲を
広げてみるわけです。


また、

定性データ(話)だけではなく
定量データ(数字)として

・エンゲージメントスコア(部署ごと)
・上司のアセスメント結果(部署ごと)

などを集めてみたらとしたら、
どうだろうか…

と検討してみる。


■そうやって、

いくつかのデータを元に、
重層的に検討をしてみたとすると

当初の”現場管理職の声”と違って、


「部署ごとに”若手の主体性”に
 差があることがわかった」

「定量データも掛け合わせると、
 上司の関わり方が若手のエンゲージメントに
 影響しているようだ」
 
 
みたいな話が見えてくる、

という可能性も、
大いにあるわけです。



■つまり、

一つの観点(現場の声)から
だけではなく

別の観点(サーベイ、別の声)からも
声を集めてみる。


そうやって、 
重ねて見ることで

・当初課題だと思っていた
 『若手の主体性の課題』から

・『上司の関わり方の課題』こそが
 より重要な課題に見えてくる
 
という可能性もあり
 
このようないくつもの材料から、
課題を見極めていくスタンスが

現実では重要なのであろう、
と思うわけです。




■それを言葉にすると


『知的な三角測量』


と言えます。


「三角測量」は、

道路で何か測っている際に、
たまに見かけるアレです。

ちなみに、


”三角測量とは

 ある基線の両端にある既知の点から
 測定したい点への角度をそれぞれ測定することによって、
 
 その点の位置を決定する
 三角法および幾何学を用いた測量方法である。”
 
(Wikipediaより)

と説明されています。



三角形の和は180度ですから

2つの点の距離と、
対象への角度がわかれば、
対象への距離を正確に測定できる、

というやつですね。


■この考え方を
日常の仕事の課題分析にも
当てはめることができます。


つまり、

・1つ観点から課題を測定するだけでなく、

・別の観点から課題を測定する

こうすることで、

『知的な三角測量』

のように、
課題との距離やサイズが
より正しく把握できるのです。



■一つの観点だけでなく、
複数の観点から見る。

そうすることで
取り組むべき課題の解像度も
ずっと上がるはず。


そのための材料として、

一次情報もあれば
二次情報もあります。


例えば、以下の種類から
見てみると『知的三角測量』が
やりやすくなるかと思います。


(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【人材開発/組織開発における「知的三角測量」の材料】


<1,定性データ×一次情報>
・ヒアリング
・面談
・観察

<2,定量データ×一次情報>
・独自サーベイ

<3,定性データ×一次情報>
・引き継ぎの話
・組織の噂
・広報史、社史など

<4,定量データ×二次情報>
・人事データベース
・従業員調査データ(エンゲージメント、ES調査、eNPS)
・ストレスチェックデータ 等

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)


、、、と近づいたり、
遠くからみたりして、
全体像をミクロ&マクロで見極める。



■定性データも、
定量データも、

どこか一つに偏ることなく
データを存分に活用して

『知的三角測量』

を行なっていく。

そんなふうに、
課題を解像度高く設定し
効果ある課題解決をしていきたいものだ、

そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

発見を妨げる最大の障害は、無知ではなく、
知っていると錯覚することである。

ダニエル・J・ブーアスティン(米国の作家/1914-2004)

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