メールマガジン バックナンバー

3040号 2022年6月18日

「強み」にフォーカスした対話の3つの効果 ー「フィードフォワード面談」から学ぶー

(本日のお話 1999文字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は、IT企業のマネジャー向けの
ストレングス・ファインダー研修でした。

また終了後は大学院の授業。

「人材開発・組織開発実践論」で
ワールドカフェ、OSTなどの
組織開発の手法を探求いたしました。

その後、10キロのランニング。



さて、本日のお話です。

強みのフォーカスをするための一つの手法で
「ストレングス・ファインダー」というツールがあります。

弊社にも問い合わせをしばしばいただき、
また導入頂いた企業の皆さまにも、

「チームの関係が良くなった」
「お互いのことが深く理解できた」

等の声をいただくことがあり、
感覚として効果がある、

と感じております。

そんな中、
先大学院のマネジリアルコーチングの授業にて

「フィードフォワード面談」

というマネジメント手法について
学ぶ機会があったのですが、

まさにこのことだな!と改めて
納得しておりました。

、、、ということで、

本日はそのお話について、
思うところを皆さまにご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【「強み」にフォーカスした対話の3つの効果 ー「フィードフォワード面談」から学ぶー 】

それでは、どうぞ。

■「フィードフォワード面談」。

2010年にクルーガー氏によって
提唱された新しいマネジメント手法、

とされています。

曰く、

”「間違っていること」に注目するのではなく、
「良いこと」に注目することで、パフォーマンスを向上させ、
マネジャーと部下の関係を改善することを目的としている
(Kluger and Nir, 2010)

という手法です。

※参考バックナンバー↓↓
『「フィードフォワード面談」~部下の強みを引き出し、ポジティブな行動を導く手法~』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10373/

■私たちが受けてきた教育は
(と括ってよいのかわかりませんが)

”出来ないことを、出来るようにする”
”間違っていることを、正す”

という教育であったように思います。

間違えていることについて

「何が違っているのか?」
「どうすれば間違いが治るのか?」

という問いは投げかけれた記憶は
結構ある。



反面、上手く言ったことについて

「なんでうまく言ったの?」

「上手くいった理由として、
どんな自分の強みや能力があったと思う?」

「どうしたらこれからも
同じように上手くいくと思う?」

なんて問われたことは、
ほぼほぼ記憶にない、というのが

多くの人に当てはまることではなかろうか、

、、、と思うわけです。

(私の思い込みかもしれませんが、

これまでの研修を実施させていただいた
日本企業の皆さまを見ていて
そんな風に個人的には感じております)

■そして、この

「強みにフォーカスをした対話」

について手法を明らかにしたのが
冒頭にお伝えしている

『フィードフォワード面談』

であります。

その具体的な手順は
上記のバックナンバーを参考にして
いただければと思いますが、

その面談が目指すものが

”インタビューされる本人だけでなく、
多方面に広がって行くこと”

が魅力の一つだな、と思っており、
個人的にこれはイチ推し!

、、、と感じているのでした。

■では、具体的にどんな効果を
インタビューでは目指しているのか、

論文では以下のように紹介されています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「フィードフォワード面談」が目指すもの

1,インタビューされる側が
「自分の強み」と「過去の成功経験」の繋がりを自己評価することで、前向きな変化を促す。
(=部下への効果)

2,インタビューする側が
「対象者の強み」と「強みが発揮されやすい状況」について理解することができる。
(=上司への効果)

3,インタビューする側とされるの側の間に、
新しい関係が構築され、または改善することができる。
(=部下と上司の関係性への効果)

※Kluger,A.N.and Nir,D.(2010)”The Feedforward Interview”.
Human Resource Management Review, 20. PP.235-246.

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのこと。

■繰り返しになりますが、
改めてシンプルに整理するtp

部下と上司で

”強みにフォーカスをした対話
「フィードフォワード面談」”

を実施することによって

1,部下への影響(=「強み」を自覚して前向きになる)

2,上司への影響(=部下の「強み」と発揮しやすい状況を理解できる)

3,関係性への影響(=いいところに焦点を当てた対話をして、良い関係になる)

という3つの効果が期待できる、

ということ。

■、、、とすると、

短く30分だけでやったとしても
やらない理由はない、

と私は感じますが、いかがでしょう。

(あえていうと、

「強み」等に焦点を当てた対話は
やったことがないから慣れていない、
やや照れくさい、等はあるかもしれませんが)

■いずれにせよ、

こういった手法が研究されているのであれば
それらのやり方を上手く取り入れることは

誰かと共同し、
他者への影響力を持つ上でも

「自分の武器を増やす」

ことにもなるのだろう、と思います。

強みに目を向けて、
強みにフォーカスをした対話をする。

その可能性、まだまだ
探求の余地がありそうですね。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

マイナスをプラスに変える事ができるのは、
人間だけが持っている能力だ。

アルフレッド・アドラー(オーストリアの精神科医/1870-1937)
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