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598号 2015年8月17日

「鮮明にイメージできるかどうか」が、「実際にできるかどうか」に影響する

(今日のお話 2278文字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。

週末は友人に誘われ
初めてプロレスの試合を見に、両国国技館へ。

そして、一方いつもながらテニスの試合。

社会人に入ってから始めた人達が中心の、
ビギナーの試合ではあったものの、
何とか11人の中で優勝することができました。
(素人の集まりですが・・・汗)

そんな中、試合を振り返りながら、
「イメージをする力」の効果について、
強く思うことがありました。

ということで、今日はそのお話について共有できればと思います。


■ちなみに、私が参加したテニスの試合は、

”6ゲームを先に取った方が勝ち”
という試合ルールでした。

そんな中、初戦、全く集中できずにミスにミスが続き、
ボロボロと押され続けてしまいました。

そして、1ゲームも取れないまま、0-5に。

あと1ゲームで負けです。

テニスをやっている方はわかると思いますが、
結構、どうしようもない状況です。

でも、下手くそなりに、何とかあがきたい…。

そんなことを悶々と悩んでいた際に、
お世話になっているテニスのコーチ(松岡修造さんの後輩)
の言葉を思い出しました。

それは、こんな言葉。

『良いイメージを持つと、プレイの質は全然変わるんですよ!
 つまり、精神面だけで飛躍的に上達できるんです』

と。 


■「縮こまってプレイしていても、
どうせ、どうにもならない...(というか、何もせず負けそうなんだし)」

そう思って、日頃から見本にしているコーチの姿を思い浮かべました。

最近のテニスへのハマリ方は我ながら凄まじいので、
iPhoneで、コーチのサーブを撮影して、
時間を見つけては、スロー再生で何度も何度も見ていたので、
イメージだけはすぐに浮かべることができます。

そして、それに自分を写すように、サーブを構え、
スイングすることを想像しました。

・・・すると、不思議なことに、
0-5というもうどうしようもない状況から、
かなりいいサーブが入りだし、1ゲームを返しました。

調子づき、2-5、3-5と押し返していき、
最終的に6-5で逆転勝ちをすることができました。

そしてそのまま、続く2試合にも勝つことができ、
辛くも、優勝することができました。

(注:あくまで、ビギナーの大会です)


■何とか勝つことができた。
そんな充実感を持ちながら、テニスの帰り道に、

「なんで勝てたんだろう…?」

と反省と共に思い返したときに、その鍵は、
「イメージする効果」であると改めて感じたのです。

そして加えて、思ったことが、

【この「イメージする力」というのは
 スポーツだけでなく、ビジネスにも当てはまるのではないか】

ということでした。
(前置きが長くなりましたが、ここからが今日、皆さまに共有したいお話です)


■しばしば言われることではありますが、

<人はイメージできるものでなければ、形にすることはできない>

という話があります。

例えば、

テニスでは、フェデラーが実際にやっている「股抜きショット」や、

野球では、イチロー選手が実際にやっている、
「バウンドした球をヒットにする」「背面キャッチをする」
「ノーバウンドでライトからホームへ送球する」

などのとんでもないシーンを目にして、

「あっ、こんなことができるんだ!」
と、はっとさせられる、そして自分も出来るかも・・・
と思う、そんな感じ。


■すなわち、上達するステップとは、

「そもそもこんなこと出来るんだ」と
“知る”ところから始まります。

そして、
「じゃあ、どうすればできるのだろうか」と考え、
出来ている人を徹底的に研究する。

すると、
「最初から最後まで鮮明にイメージできる」
という状態になる。

そして細部までイメージできるからこそ、
徹底的に真似をすることもできるようになり、
そのプロセスを経た上で、ようやく「自分の技」にできる。

それが“上達のステップ”なのでしょう。

そして、ここで特にお伝えしたい、
”上達へのステップ”の上で欠かせないことが、

「できている状態の、“鮮明なイメージ”を持っているかどうか」
だと思うのです。

例えば、私がコーチのサーブを何度も再生して、
舐め回すように見て見て、見つくして、
足の角度から、手の位置まで鮮明に覚えていたように、
あらゆることが“鮮明に”思い出されないと、
自分で再生することは出来ません。

というよりも、それでも再生はし切れない。


■そして、同様に、私たちのビジネスでも、
また、その他のあらゆることにおいても、
もし成果を上げようとするのであれば、

「成果を上げている人が、実際に何をしているのか」

を『鮮明に』思い描くことができなければ、
その域に到達することは難しいのではないか、
そう思うのです。

イメージすることが、自分をその行動に近づけます。

逆を言えば、イメージできないものは、
実際に行動することもできない。

と、するならば、

【自分が成果をあげたい分野において、
「どうすれば成果を出せるのかを、”鮮明に”イメージできるかどうか」】

が非常に重要になるのではないでしょうか。

営業であれば、営業の入り口から出口まで。
経理であれば、経理の入り口から出口まで。
マーケティングであれば、マーケティングの入り口から出口まで。

出来ている人が、
朝始まって、何に時間を多く使い、
何を勉強して、何をしないようにしているのか、
そんなあらゆるステップを“鮮明に”知ること。

もしわからないのであれば、
時に師匠を見つけ、教えを乞い、研究や勉強に時間を使う事も、
近道になり得るのかも知れません。

「7つの習慣」では、
『知的創造(イメージ)は、物的創造(形にすること)に先立つ』
という原則がある、と言います。

テニスでもビジネスでも、
「知的創造(=鮮明なイメージ)」は、
成果をあげる上で、常に忘れないようにしたいもの。

真似しているつもりで、
真似しきれていない自分の戒めも込めて。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 人というものは、自分自身よりも高く、
優れた物差しや手本を見つける心がない限り、
決して、自分を変えようなんて思いもしない。

ショーペンハウアー""""

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