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593号 2015年8月10日

いい話を、「いい話」で終わらせない

(今日のお話 2839文字/読了時間3分半)
■おはようございます。紀藤です。

金曜日の夕方から、
第三回企業人事交流会を行いました。
約80名の方にお集まりいただき、
色々と情報交換をしていただきました。

お越し頂いた皆様、誠にありがとうございました!

まだまだ試行錯誤で作り上げたイベントでしたが、
第四回はディスカッションの時間を長くして、
よりご満足いただけるような会にしたいと思います。

引き続き、よろしくお願いいたします。

また土曜日は、友人の社長宅にて、
世界のボードゲームを体験→ 東京湾の花火鑑賞
という贅沢な体験をさせて頂きました。
(S社長、Mさんを始め、
 素敵な時間をありがとうございました)

そして極め付けには、
”プロテニスプレーヤーの井上雅さん”
とお会いさせて頂いたこと。

井上さんは23歳という若さで、
「7つの習慣」の愛読者であり、
何と「7つの習慣」の考え方を、
テニスのプレイに活かしている(!)そうです。

今日はそんな井上選手のお話から、
気付いたことについて共有させて頂ければと思います。


■テニスをお好きな方は、ご存じかもしれませんが、
井上雅さんとは、こんな方。

これまで、ジュニア時代に、
あの有名なウィンブルドンの大会でベスト4まで行かれたり、
現在も、世界を飛び回って遠征をしている非常に多忙な選手です。

見た目は、23歳のおしゃれな可愛らしい女性。
(ブログなどを見て頂くとわかると思います)

しかし、一たびプレイに入ると、
途端に人が変わったようになり、
完全なアスリートと化すそうです。

また、プロテニスプレーヤーは、
コーチを付けるための費用や、
遠征のための費用を、試合で勝ち、
自らで賄わなければなりません。

遠征にインドやカナダ、韓国などに行く時も、
田舎町に飛行機、電車を乗り継いで、
単身移動しなければならない。

まして女性であれば、危ない目に合う恐れも、
男性選手以上に多い。

かつ武者修行のような時期では、
お金の問題でコーチを付けられなかったり、
十分な練習ができなかったり、
せっかく素晴らしい才能があっても、
花を開かせらないまま、プロを引退する・・・
そんな現実があるそうです。

だからこそ、孤独と戦うこと、
かつ精神的なタフネスさ、
人からの協力を集める力、応援してもらう力、
テニスの強さだけでなく、
”人としての強さ”が求められる、
そんなお話を聞かせて頂きました。


■そんな井上雅さんは、
「7つの習慣」を読んだことで、
”人生が変わった”と目をキラキラさせていってくれました。

そして「7つの習慣」をテニスでも、活かしているんです、
と語ってくれました。

内容としては、こんなお話でした。

(※記憶を頼りにした、会話のイメージです)


紀藤:「7つの習慣」のどんなところが、一番印象に残っているんですか?

井上選手:
   「自分の感情は自分で選んでいる」という内容のところです。
   【刺激と反応の間にスペースを空ける】っていう。
   
   今まで、「嫌なことがあったら、腹が立つもの」と、
   「失敗したら、嫌な気分になるもの」と当たり前に思っていたのですが、
   
   「7つの習慣」では”自分の感情は、自分で選択できる”といっていて、
   その考え方自体が目からウロコだったんです。
   
紀藤:なるほど。テニスに活かせるところはあるんですか?

井上選手:
   例えば失敗したときに、「ああ、やってしまった」とただ悔しがるだけか、
   または「よいチャンスになった」とポジティブに思うか、
   
   ”自分の感情は、自分で選べる”という考え方があると、
   今までただネガティブに思っていたことを、
   別の捉え方で見られるようになったと感じるんです。
   
紀藤:他にもあるのですか?

井上選手:
   あと、「ものの見方を変える」っていう・・・
   【パラダイム】というところですね。
   
   人はそれぞれ見方が違う、そう思うと、
   今までイライラしていたこととか、
   「パラダイムが違うのだから・・・」と冷静に見えるようになったり。

紀藤:そうなのですね。確かに”パラダイム”という言葉を知っていると、
   違いがある、ということを常に思い出せますよね。
   他にもあるのですか?
   
井上選手:
   あとは、コーチとの関係も良くなりました。
   【まず理解に徹し、そして理解される(第五の習慣)】っていうところですね。
   
   今までコーチと喧嘩ばっかりだったんです。
   「いや、自分は違う!」と自分の言いたいことが先につい先に来ていたのですが…
   
   でも、「まず理解に徹すること」をしよう、とコーチの言わんとすることを
   まず聴こうとしてみると、「コーチは自分のことを考えてくれている。
   ただ、自分が思っている方法と違っていただけなんだ”とわかったり。
   
   そうすると、素直にアドバイスを聞けたりして、
   自分のプレイもより良くなったんじゃないかな、と思うんです。」

(後略)


■井上選手が、
「7つの習慣」でお伝えしている考え方を実生活に活かし、
そして”人生が変わった”と熱っぽく語っていただくお話を聞き、
私自身、とても嬉しくなってしまいました。

そして、この一連の会話から
私が強く思ったことが、

【いい話を、いい話で終わらせない】

という姿勢が、
自分自身を成長させる上で、
とても大切な要素ではないか、
そのように感じたのです。

井上選手は、「7つの習慣」を読み、
それを実際の自分の生活、テニスやプライベートに
応用しようとしました。

例えば、

・刺激と反応の間にスペースを空ける  → 自分の感情のコントロールに活かす
・ものの見方(パラダイム)を変える  → 色々な考え方を理解しようとする
・まず理解に徹し、そして理解される → コーチとの関係に活かす

こんな気付きを意識し、実際に実行にしました。

だから、「人生が変わった」と思えたのだと思うし、
成果を得ることができたのだと思うのです。


■しばしば、研修に参加したり、
本を読んだ方から、

「うん、すごくいい話ですよね」

とコメントを頂くことがあります。

これもまたありがたい話。

でも、「いい話」も自分の実際の生活に当てはめて、
それを実行してみなければ、何も変わりません。

極端な話、
「ただのいい話を聞いた」だけで終わるのであれば、
本を読んでも読まなくても一緒。

でも、もし学んだことを結果に繋げようとするのであれば、
当たり前のことではありますが

【いい話を、いい話で終わらせない】
 (=自分に当てはめて、何が出来るか考える)

この姿勢を忘れないこと、

それが、学んだことを活かし、
自らを成長する上で、
とても大切なことではないか、
と改めて思ったのです。


■井上雅選手も、
今プロとして活躍されているのは、

「いいと思ったことは、すぐやってみる」

そんな姿勢があるがゆえなのでしょう。

そんな彼女を見習い、
感性のアンテナを高く、
あらゆる学びを自分事として捉える習慣をつけたいものですね。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 まずは自分に、教育という贈り物を与えなさい。

フィル・ナイト(NIKE創業者)""""

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