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3329号 2023年4月5日

「自らの可能性」を探索する公式 ー強みと興味とリソースとー

(本日のお話 1800字/読了時間2分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。

また夜は、人事関連の仲間で
大学院に合格した方のお祝いを兼ねた会食でした。



さて、本日のお話です。

今日はポジティブ心理学のアプローチの中で、

「”自らの可能性”を探究する公式」

というものが紹介されており、
この話がなかなかに面白いものでした。

今日はそのお話についての学びを
皆様にご共有させていただければと思います。

それでは、早速まいりましょう!

タイトルは

【「自らの可能性」を探索する公式 ー強みと興味とリソースとー】

それでは、どうぞ。

■「可能性(Capacity))」。

「欠点」ではなく、
「可能性」に目を向けてみよう、

これがポジティブ心理学が
注目している重要なキーワードの一つです。

■とはいいつつ、

「可能性」って、
ややざっくりすぎやしないかい?

もう少し因数分解して
それらを明らかにすることはできないのか、

ということで、

このこと公式(のようなもの)として
紹介がされており、
その視点が面白いな、と思ったのでした

それが以下のものです。

【可能性(capacity)=強み + 興味 + リソース】

とのこと。

(Robert,2016.『ポジティブコーチングの教科書』より)

■さて、一つずつ見ていきます。

まず第一の要素は『強み』です。

言葉どおり、
「自分の強み」のことです。

これらの強みを
VIA、Realise2,ストレングス・ファインダーなどの
アセスメントを使い、見極めていくことが
最初のアクションになります。

そして次に、アセスメントの結果を
絶対的なものとして認識するのではなく、
それを分析、探究します。

仕事のシーンなど文脈に合わせて
「強み」「弱み」「習得した強み」として
自分の中で分析をしていく。

例えば、以下のような問いを考えます。

・強みが最高に活きるときは、どんなときか?
・強みを少々抑えたいと思うときは、どんなときか?
・強みを発揮する妨げとなるのは、どういう状況か?
・2つ3つの強みを組み合わせて使うには、どうすればよいか?

などなど。。。

こうすることで、

”自分の強みの使い方の幅”

が広がっていくわけです。

そして強みのボキャブラリーを広げ、
自分の中で言語化し、ラベルをつければ、

活用の再現性の幅が広がり、
強みの活用を促し、強みの使いすぎを
避けることができます。

■第二の要素が、『興味』です。

これを見つける一つの参考になるのが、

ジョン・ホランドの理論の
職業的興味の6つのカテゴリーです。

これは、興味には
「現実的、研究的、芸術的、社会的、企業的、慣習的」の
6つのタイプがある、としている理論です。

それぞれの違いがあるのは
感覚的にも分かるところ。

そして、この興味は
「強み」にも影響を与えています。

やはり、「好きで得意なこと」という、
興味と強みの組み合わせがあるからこそ、
エネルギーのベクトルが一致して、
多大なる影響を生み出す、

というのは想像に難くありません。

■そして、最後、

第三の要素が、『リソース』です。

これまた”リソース”というのも
幅広い言葉ではありますが、

例えば、
資金、時間、健康、周囲の支援などがあります。

そして、同著書の中で
以下のようなリソースのリストがある、
と提案しており、その内容が興味深いものでした。

***

<リソースのチェックリスト>

・以下のリソースが、今自分が直面している
問題や試練にどれくらい関連しているかを考えてみる

1,家族の支援
2,エネルギー/情熱
3,自信
4,社会的スキル
5,相談できるメンター
6,権限のある地位
7,健康
8,経済力
9,アサーティブネス
10, 知性
11, 仕事上の自己管理能力
12, スピーチ能力
13, 専門知識
14, 影響力のある人や専門家との人脈
15, 感情面の自己コントロール
16, 過去の経験

***

など。

確かに、リソースというと
「お金」「時間」「健康」「支援」「専門スキル」など
が有名なところだと思いますが、

より細かく分けると上記のような考え方も
確かにできるな、と参考になると感じました。

■改めて

「自分の可能性(Capacity)」

という抽象ワードを
どのように定義するかという点で、

一つの観点として、

【可能性(capacity)
=(1)強み +(2)興味 +(3)リソース】

と見てみると、

自分の今いる場所からみた

・今後の方向性の納得度
・すでに活かせているもの
・これから開拓の余地があるもの

などの「可能性」について
探索することが可能になるのかもしれない、

そんなことを思いました。

研究として明らかにされている、
という公式ではありませんが、
一つの観点として役に立つと感じた次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

未来は、いくつも名前を持っている。
弱き者には「不可能」という名。
卑怯者には「わからない」という名。
そして勇者と哲人には「理想」という名である。

ヴィクトル・ユーゴー
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