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2111号 2019年12月1日

今週の一冊『人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門』

(本日のお話 3154字/読了時間4分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、友人とともに
「7つの習慣」の勉強会をしておりました。

自分で語りつつ、やっぱり
「7つの習慣」はよくまとまっているなあ、と思った次第。
読み直すたびに気づきがあります。



さて、本日の話です。

毎週日曜日はオススメの1冊を紹介する、
「今週の1冊」のコーナー。

今週の1冊は、「7つの習慣」に負けじと劣らぬ、
人と組織に変容をもたらすパワフルな一冊。


ご紹介いたしますのは、

===========================

『人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門』 中土井僚 (著)



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です。


■さて皆様、『U理論』なるもの、
聞いた事はありますでしょうか。

もしかすると、
人材開発に関わる方であれば、
聞いたことがある方もいるかと思います。


ちなみに、この『U理論』、一言で言えば


「”過去の延長線上にない変容やイノベーション”を
 個人、ペア、チーム、組織やコミュニティ、
 そして社会で起こすための原理と実践手法を明示した理論」


(※『人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門』より引用)


とされています。



■そもそもこの『U理論』。

始まりは、かの有名なコンサルティングファーム・マッキンゼー&カンパニーと、 
マサチューセッツ工科大学のシャーマー博士が、
ある大きなプロジェクトで知的連携をしたところから始まりました。


そのプロジェクトとは、

”リーダーシップと組織、戦略について、
 世界中のトップクラスの思想家にインタビューをする”

というものでした。



学者、起業家、ビジネスパーソン、科学者、
教育者、芸術家、、、

世界のあらゆるジャンルの、
トップクラスの革新的なリーダー約130人にインタビューして見つかった知見。

その内容が元になり見つかった、

「変容とイノベーションの原理」

は一体いかなるものなのか。


、、、その知見を「理論」へと落とし込んで見つかった結果は、
これまでのイノベーションの方法と全く異なるものでした。

そしてその理論は、
誰もが頭を抱える人組織の厄介な問題について、

”対症療法に終わらない本質的な解決”

をもたらしてきたのでした。


実際に数々のプロジェクト、
しかも尋常じゃなく難しい問題、例えば、

・南アフリカのアパルトヘイト問題
・コロンビア内戦
・アルゼンチンやグアテマラの再建

など、難しい社会問題を解決してきたのでした。


そしてこれは、組織やチームにおいても、
同様に応用されてきている理論であり実践的手法です。


■、、、というと、この『U理論』、
大変気になってくるかと思います。


ですが、実際の『U理論』の本は、
600ページを超える学術書で、
なんとも抽象度が高く、難しい表現も多く、
読み解くのが難解な本でもあります。

(私も残念ながら、買っただけで終わっておりました…汗)


しかし、今回の
『人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門』においては、

このシャーマー博士とU理論に感銘を受け、
かつ、それを具体的に実践し、

理論的にも、実践的にも、
組織、チーム、個人の変容をその目で見て、
実際にサポートしてきた著者が、

「抽象的な理論」と、
「具体的なエピソード」を混ぜながら、

この『U理論』を、
実にわかりやすく伝えてくれます。



■実際の内容は、『U理論”入門”』と言いながら、
めちゃくちゃ深いので、ぜひ読んで頂きたいのですが、

少しだけ頭出しとして、
『U理論』の特徴をご紹介させていただきます。



世界のトップリーダーたち曰く、
”イノベーションや変容に必要なもの”とは、


才能やテクニックなど、

「何をやるか(what)」や
「どうやるか(how)」

すなわち"見えるところ"が問題ではなく、

それよりも、

「自分は何者なのか(who)」
「何を成すために存在している(work)

という”自分(自分たち)の定義そのもの”の変容こそが、

硬直した問題に変革を起こす際においても、
未来に対してのイノベーションを起こす際においても、

大いなる鍵となる、というのです。


■表面的な戦略や、手法は、
”変容”においては重要ではない。

自分の過去に縛られた硬直的な見方、
それによって生まれる相手への解釈、
事実をそのまま直視しようとしない姿勢、
そして、硬直的な状態にも気づいていない状態…。

そこから己を解き放ち
心のどこかで感じている、

”望ましい状態ではない今”

を、客観的に認識していくこと。

そして、その上で、
「あるべき未来に対してのあるべき今」を、
作り上げていく。

そのためには、
過去の囚われから視点を変えて、
自分ではなく他者の目玉を持ち、今の状況を捉え直す。

その過程で、

自分が実は隠していた弱い部分、
目を背けていたところ、
自分でも気づいていなかった盲点に向き合う。

そして「自分は何者か」を定義し直す。


■まるで、
アルファベットの「U字」を、
中心に向かって降りていくかのように
自分の内面、内面を掘り下げていき、

自分の内面における「破壊と創造」を
自らの手で引き起こしていく。


そしてU字の底辺において、
そもそもの「自分を作り直す」。
すなわち、「自分は何者か」の定義が変えていく。

例えば、

「自分の欲求のために生きる」→「コミュニティのために命を使う」

というように。

そのような変容がもたらされるとき、

未来に向けて「自分がなすべきこと」も連鎖的に変容する。

当然、行動も変わり、結果も変わっていく。。。


そしてこれは、
1人の中で起こるのではなく、
チームや組織で、連鎖的に起こっていく、

、、、そうして、”変容とイノベーション”が起こっていく、

と『U理論』では述べています。

(私の未熟な理解による言語化なので、
 詳しくは著書をお読み下さい)


■「生まれ変わる瞬間」とは、

組織においても、人においても、
頭ではなく、心にくるものがあります。


この本の中には、
実際に組織が体験した”変容”の例が紹介されていますが、

その内容が、実に心震えるもので、
ビジネス書ですが、私も思わず涙してしまいました。
(しかも結構激しく)


実際にセミナーで話をしても、
10人に1人位が涙する、といいます。

実はこの、「エピソードに共鳴・共振する」と言うことすら、
『U理論』の変容のプロセスの一つとして、
話のストーリーの中に、理論として
混ぜながら説明されています。

ゆえに、感情や感覚が大きく、
抽象的な理論ではあるものの、

「人と組織が本質的に変容するプロセスとはこういうことなのか」

ということが感じられるはず。


いい本はたくさんありますが、

「出会ってしまった一冊」
(もちろんいい意味で!)

と改めて思いました。


■ちなみに、熱くなってしまったので、
もう少しお伝えすると、私(紀藤)は、
自分の人生の転機になったことの一つが、

「サムライ塾」

なる私塾に3年前に入った事でした。

それがきっかけで、

自分自身の見方も、
日々の過ごし方も変わりました。

結果として、起業もしましたし、
人生の航路も変わりました。

自分が、圧倒的に変わった、と感じています。


そして、この「サムライ塾」にて、
問われた事は、


【お前は何者か、
 何のために命を使うのか】


でした。


■お気づきの通り、この

「お前は何者か」
「何のために命を使うのか」

という”問い”は奇しくも
『U理論』の根幹を成す問いと、
全く同じ内容です。


私もまだ道半ばではあるものの、
少なくともそのサムライ塾で、
「U字」の谷を降りて、もう一度上がってきました。

そのとき、自分の存在が再定義され、
そして”変容”がもたらされたのだと思います。


ゆえに、この本は、理論だけではなく、
私(紀藤)の実体験としても、実に納得度が高く、


「人と組織を根本的に、かつ劇的に変える理論である」


と強く思っています。


人と組織の変容とテーマに興味がある方は、
ぜひ手に取っていただきたい一冊。

今、日本に求められているのはこの本である.
私は、そのようにさえ思っております。


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<今週の一冊>

『人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門』 中土井僚 (著)



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