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3371号 2023年5月17日

ChatGPTで目標を明確にする方法 ーすごいコマンド「ゴールシークプロンプト」ー

(本日のお話 3513字/読了時間5分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
その他、研修の企画など。



さて、本日のお話です。

先日参加したChatGPTのセミナーで

「これから先、ChatGPTの活用は、
仕事において不可欠になるだろう」

と強く感じ

ChatGPTを日常業務の中に
どのように取り込むのかを考え、
実行しようとしているここ数日。

今日はChatGPTネタの中で

「ゴールシークプロンプト」

というものが便利でしたので、

そのお話と活用例を
皆様にご共有させていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【ChatGPTで目標を明確にする方法 ーすごいコマンド「ゴールシークプロンプト」ー】

それでは、どうぞ。

■ChatGPTでは、

「プロンプト」
(=動作を促すコマンド)

が重要です。

AIが分かる形で、
明確な問いをすれば、
明確な答えが返ってきます。

具体的に文脈を設定して問いを設計し、
プロンプトを投げかければ、

具体的な内容、
たとえばプログラミングのコードやExcelの計算式までも
作ってくれるもの。

一方、
曖昧で抽象的な質問であれば
一般的な回答で返ってきます。

質問者の技量が問われるのですね。

■ゆえに大事なのは、
繰り返しになりますが、

「プロンプト」

です。

しかし、投げかければいいのか
なかなか0→1で思いつかないのもわかります。

そのためいくつかの優れた
使える「プロンプト」も
文例集があります。

例えば、

『ChatGPTの文例集』

などは

使えるプロンプトの例が出ていて
なかなかおもしろいです。
(検索してみていただくと見つかると思います)

■さて、そんな

”適切な問い”を考えるのが難しい、
ということと同じくらい
私たちが迷いがちなのが、

「何が目標(ゴール)なのか、
具体的にイメージができない」

もあるのでは、と思います。

ChatGPTに
具体的に指示ができればよいことは
わかっている。

ただ、自分の現在の情報では、
ざっくりとしたゴールイメージしか持っておらず、
何を検討すればよいかわからない、

というときです。

■例えば、目標として上司から、

”「マネジメント研修」を企画してよ ”

”「新入社員研修のプログラム」つくってよ”

と言われたとします。

一応、目標的なものは提示されていますが

「はて?
その先、何を検討して
どの粒度で考えればよいのか?
検討項目がそもそも浮かばない、、、」

という状況です。

特に未知の領域では
こういったことが頻発します。

”そもそも全体像が知らない・見えないので、
何を問えばいいかわからない症候群”

というやつでしょうか。

■そんなときに使えるのが、

『ゴールシークプロンプト』

というすごいプロンプトです。

言葉通り、
”目標探索のためのプロンプト”
です。

これを活用すると

ChatGPTが
目標を解像度高く言語化する上で
必要や質問をしてくれるのです。

これが、実に便利。

実際に使って、
一人で壁打ちをして、
頭の整理ができたのでした。

■ちょっと曖昧なので
具体的にご共有しますと、

まず、ChatGPT(GPT-4)に
ゴールシークプロンプトを入力します。

いくつか文例があるのですが、
今日はネット上にあった一つのコマンドを
ご紹介いたします。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<ゴールシークプロンプトの例>

あなたはコンサルタント、私はあなたのクライアントです。
下記の手順でイシューツリーとそのストーリーを提案してください。

## 手順
手順1. まず現状とあるべき姿を私に尋ねてください。
手順2. 私が答えたら、現状とあるべき姿の間のギャップをイシューとして端的に表現してください。その上で、ギャップを分解した要素を約20個書き出し、約5個のグループにまとめてください
手順3. そのグループをもとに3階層のイシューツリーをマークダウン形式で展開してください。
手順4. 下記4A-4Dに基づき、現状のイシューツリーが具体的に何が良くて何が悪いのかを説明してください。改善点があれば手順3に戻ってください
- 4A. イシューはモレなくダブりなく分解する
- 4B. イシューを本質的にする(マーケティング戦略の4P, 3C, 5Fや7Sなどで分解する、など)
- 4C. イシューが新しい構造を表現できているようにする(既存の構造との共通点、要素間の関係性、法則など)
- 4D. イシューを解決可能にする
手順5. イシューツリーについて私にフィードバックを求め、私の回答を待ってください。フィードバックがあれば手順2に、なければ手順6に進んでください
手順6. サブイシューに対する優先順位とその理由を2案提案し、私に選ばせてください。
手順7. サブイシューの優先順位をもとにストーリーを作ってください。私からフィードバックがあれば手順2に戻ってください。
手順8. イシューツリーやストーリーのどの部分を詳しく聞きたいか、私に尋ね続けてください。

現状:______
あるべき姿:______

※引用:ChatGPTの文例集
すごいプロンプト3 課題からゴールを導く「ゴールシーク」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)

たとえば、今回であれば

”自分の課題について
「現状」と「あるべき姿」を入力する”



”検討すべきイシューを
洗い出して提示してくれる”

という動きになります。

■具体的にやってみた例では、

私が上記で、

「現状:マネジメント研修の作成を検討している
あるべき姿:マネジメント研修のゴールを明確にする」

と書くと、

以下のような
5グループ20項目のイシューが挙げられました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1,研修設計(目的、対象者、内容、方法、進行計画)
2,研修評価とフィードバック(評価基準、成果測定、フィードバックシステム)
3,研修実施の資源(講師の適性、研修資料、時間、予算)
4,参加者のモチベーション(参加者のモチベーション、研修のPR)
5,研修の活用(成果の組織全体への共有、研修後のフォローアップ、成果活用システム、研修内容と現場ニーズの合致)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

こうみてみると、
例えば普段、仕事で研修企画を
やったことがない人だったとしても、

「マネジメント研修の
何について考えればよいのか」

の全体像がわかる内容になっているかと思います。

■人は問われると考える生き物です。

こうした

『ゴールシークプロンプト』

を活用すれば、

問いにより自分が未検討の部分が
明確になります。

自分が抱えている課題に対して使えば

”考えるべき項目を
一般的なレベルでは網羅的に
質問or提示してくれる”

ことが実感できます。

■人間が行うコーチングも
近いものがあります。

人は”良質な問い”を投げられると
それをきっかけに思考が回りますが、

こうしたAIコーチングのような使い方も
ChatGPTはできるんだな、、

そんなことも思いました。

自分の思考のループに対して
ChatGPTを通じて違った角度から問いを投げかけてもらう

そんな対話的な使い方も含めて、
使いこなしていけることで、
自分の思考ももっと拡張させられるんだろう

そんなことを思った次第です。

もっともっと活用していきたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

成功を自分ひとりの努力によるものだと主張することは、
浅はかで傲慢なことだ。どんな優れた業績も、
多くの人の手と心と頭に助けてもらって、
はじめて可能になるのだから。

ウォルト・ディズニー
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