メールマガジン バックナンバー

3388号 2023年6月3日

カエルを蹴飛ばして、プルーストの名言を考えた

(本日のお話 2034字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は研修の企画。
また夜は10キロのランニングでした。

引き続き、沖縄に来ておりますが
台風がくるとお店や保育園が休みになり、

またゴミ収集車も来なくなるなど、
気候の影響が生活に与える変化を感じたここ数日でした。



さて、本日のお話です。

沖縄にきてから、
ブラブラと色んなエリアを
ランニングを兼ねて散策しています。

車から見える景色と、
ランニングしながら見える景色だと

これまた違った発見があり、
実に面白いな、と感じるこの頃。

今日はそんな日常生活から感じた気づきを
ゆるりとお伝えできればと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは

【カエルを蹴飛ばして、プルーストの名言を考えた】

それではどうぞ。

■夜20:00。

沖縄は19:30近くまで
明るいのです。

ただ先日は諸々予定が終わって
初めて完全に暗くなってから
海沿いを10kmほどランニングしました。

夜の海(台風の直後、しかも満潮)は
強大かつ暴力的な雰囲気を醸し出しています。

海岸線を走るだけで
飲み込まれそうな恐ろしさを感じます。

■根がビビリなもので、

身体の周辺に絡みつく
ちょっとした不安感を常に感じ
心持ちかペースが早くなっていきます。

すると足元への注意も
そもそも暗いのに
さらにおろそかになります。

すると、

何か柔らかいものが
突如足に飛びかかってきて、
それを激しく蹴飛ばしました。

「うわわわ」

と海にびびって小さくなった気持ちが
そこで爆発するように、
ひとり小さく叫びました。

視線の先に蹴飛ばし、
飛んでいったものを見ると
茶色い「カエル」でした。
(結構でかい、、、)

どうやら海岸線には
カエルが生息していたようです。

更に走ると、

今度は手のひら2つ分くらいの
でっかいカニ(!)が目の前を横切り、
これまた危うく蹴飛ばすところでした。

今回は学習したので
前よりはビビリませんでした。

■普段、

ランニングしていて、
カエルやカニを踏んづけるリスクを考慮して
走ることはありませんでしたので
新鮮な驚きを覚えていました。

ただ、このカエル&カニだけではなく、

夜になってから
地味にやっているカフェとか

海岸沿いでビールを飲んでいる
おじいちゃん2人組とか、

車ではなく自らの足で走ってみると
こうし地独特の風景にも、
巡り合うことができるのだなあ、、、

そんなことを思ったのでした。

■ふと思えば、

ずっと住んでいる街でも、
いつからから慣れてくると

興味を持って散策をすることが
なくなってくる、と感じます。

引っ越しをした当初は、

「こんな店もある!」
「こんな場所もある!!」

と興奮気味で色々みて、

ちょっとした公園も、
カフェも、廃墟っぽい家も、
多くが好奇心の対象でした。

しかし、しばらくすると
それも背景の一つとなり
するっと通り過ぎるようになってしまう。

残念ですが、そんなことが
これまでの生活では多かったように思います。

■このことに繋がる、
とある名言の一つに、
こんな言葉があります。

”真の発見の旅とは、
新しい景色を探すことではない。
新しい視点を持つことである。”

-Marcel Proust

とのこと。

これは私のお気に入りの名言集にも
乗っているものですが、

どうやらプルーストは
直接はこのような言葉入っていないそう。

実際の出典は、
以下の言葉(らしい)です。

”ただひとつ正真正銘の旅、若返りのための唯一の水浴は、
新たな風景を求めて旅立つことではなく、ほかの多くの目を持つこと、

ひとりの他者の目で、
いや数多くの他者の目で世界を見ること、

それぞれの他者が見ている数多くの世界、
その他者が構成している数多くの世界を見ることであろう”

第五篇《囚われの女 II》吉川一義訳(岩波文庫, pp.155-156)

とのこと。

「多くの人」✕「その人が見ている数多くの世界」を見る。

これが

”正真正銘の旅”であり、
”若返りのための唯一の水浴”

というのです。

■先日訪れた
とあるカフェの店主が

「街に馴染みたかったら
その街の歴史を知ることがよいよ」

と言っていましたが、
これもまさにそうなのでしょう。

それぞれの街に住む多くの人。

そして、それぞれの人の視点。

今いる沖縄の村でも
近づいて見ていると、

・過去からずっと住んでいる人
・最近引っ越しをしてきた人
・海外から来ている人

がそれぞれいて、

また傾向としてどういう人が
どのエリアに集中しているのかも
ある程度別れていることに気づきます。

そして、それぞれの人が見ている
「数多くの世界」を知ろうとすることは
”一つの旅”となり得るのだろう、

そんなことを思います。

■そして、

そうした視点を持つには、
やはり遠くから眺めるのではなく

その身を近づけてみて、
観察をしてみることが必要なのでしょう。

研究手法として

「量的研究」では
数字だけでは見えない一方

「質的研究」(エスノグラフィー等)では
直接、研究者が対象者の研究の中に身を置くことで
はじめて見えてくるものがある、

とも言います。

■色々な視点を持つことを
楽しむようにする。

住んでいる街も
新しく住む街も、
そんな視点を大切にしたいものだな、、、

そんなことを、ランニングの最中に、
カエルを蹴飛ばしつつ思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
==========================
<本日の名言>

我々の苦悩は、
とことんまで経験することによってのみ癒される。

マルセル・プルースト
===========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す