フィードバックミーティングで、思い切りコケた話を振り返る(反省) ~『人材開発・組織開発コンサルティング』 第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ4 フィードバックする)を読んで~
(本日のお話 3158字/読了時間5分)
■おはようございます。紀藤です。
さて、本日のお話です。
少し間が空いてしまいましたが、
今日も引き続き、
人材開発・組織開発の「日本初の教科書」である、
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』
(中原淳/著)
を題に、
まとめと感想を記述していきたいと思います。
本日の内容は
「フィードバックミーティング」についてです。
人材開発・組織開発コンサルティングの
「山場であり真骨頂」と表現されているパートです。
それではまいりましょう!
タイトルは、
【フィードバックミーティングで、思い切りコケた話を振り返る(反省)
~『人材開発・組織開発コンサルティング』
第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ4 フィードバックする) を読んで~】
それでは、どうぞ。
■改めてですが
「人材開発・組織開発コンサルティング」とは、
・ステップ1:出会う
・ステップ2:合意を作る
・ステップ3:データを集める
というように、
クライアントとコンサルタントが
対話をしながら、丁寧に課題を探求していく、
プロセスです。
■そして、
それらのプロセスを経て、
今日ご紹介する
【ステップ4:フィードバックする】
に進んでいきます。
ここは
コンサルタントがクライアントとともに、
解決策へつながるブリッジをかける、
そんな重要な対話の場になります。
■ちなみに
「フィードバックミーティング」とは
以下のように説明されています。
”これまでコンサルタントが行ってきた
インタビューや定量調査の分析結果と、
そこから導かられた課題とその解決方法について
「組織の見立て」を集まってもらったクライアントに共有した上で
最終的に「何を目指し、何をやっていくのか」について
関係者全員で話し合い、決めるための場である”(P309)
とのこと。
■大学院授業や、
私自身が実践の場で関わってきた
フィードバックミーティングを思い出すと、
”上手くいったケース”の場合、
これらのフィードバックする
(=「フィードバックミーティング」)
によって
コンサルタントさんが
課題を解決してくれるモードから
具体的な自分たちのデータが示され
興味深くそれらを読み解くことで、
クライアントの関係する人全体で
共に考え、一緒に解決していこう、
とスイッチを入れる儀式にもなる、
と感じます。
■しかしながら、悩ましいのが、
”必ずしもうまくいくばかりでもない”
ということ。
特に、
「フィードバックミーティングの進め方」を
理解せず、かつての私のように勢いで進めてしまうと、
全身から汗がダラダラでるような
厳しい体験につながることもありました(汗)
具体的には、
・コンサルタント VS クライアントの皆様
みたいな構図になってしまう とか、
・データ分析の伝え方をしくってしまい
完全にネガティブな空気が充満し、
反発モードが生まれる とか、
・「なんでこういうまとめ方なのですか?」
というような反論が出てくる とか、
・対話をしましょう!といっても、
その対話の場で率直な話がされない
などなど。
(思い出しても身震いします・・・)
■しかしながら、
振り返ってみると
(それまでの合意の取り方、
データ収集の取り方において
失敗があったこともありますが)
特に
「フィードバックミーティングの
進め方のお作法がわかっていなかった」
ことにより、
荒い進め方になっていたゆえ
そのような結果になったようにも思われます。
■では、どうすればよいのでしょうか?
そのヒントの一つとして
ご紹介する本パート
【ステップ4 フィードバックする】
が大いなる参考になるのです。
フィードバックミーティングの
進め方のお作法について、具体的に
丁寧に解説がされています。
ということで、以下
本パートの内容をご紹介いたします。
詳しくは本著をお読みいただければと思いますが、
見出しのタイトルを見るだけでも
進め方のポイントがイメージできるかと思います。
(ここから)
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【第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ(ステップ4 フィードバックする) ポイントまとめ】
<1,フィードバックミーティング>
1)フィードバックミーティングとは?
2)フィードバックミーティングの仕込み:誰を呼ぶのか?
*
<ステップ1:目的を打ち込む>
1)オーナーに腹をくくってもらう
2)「ねぎらいと感謝」からはじめる
3)目的とアジェンダを握る
*
<ステップ2:自己紹介する>
1)自己紹介の前にオーナーから紹介してもらう
2)ステータスを上げて下げる
3)相手の行う自己紹介こそ情報の宝庫
*
<ステップ3:データフィードバックのポイント>
1)データフィードバックの9つのポイント
{1}ポジティブデータから示す
{2}ネガティブデータは慎重に示す
{3}定量データで「全体像」をスケッチし、定性データで「ストーリー」を語る
{4}事実と解釈を分けて語り、決めつけない
{5}データを全部出さずに、要点を絞る
{6}マトリクスで表現する
{7}信頼性のあるデータを出す
{8}シンプルなデータで語る
{9}タイムリーに返す
2)データフィードバックの例
*
<ステップ4:データを対話する>
1)そもそも「対話」とは何か?
{1}対話とは「特定のテーマについて話すこと」である
{2}対話とは「人が向き合って言葉を交わす風景」である
{3}対話には「フラットな関係」がよく似合う
{4}対話では「自分」を持ち寄る
{5}対話では「お互いのズレ」をさぐり合う
2)フィードバックミーティグにおける対話
3)フィードバックミーティングで対話を促すコツ
{1}目的の再確認
{2}皆で交わしたいコミュニケーション像の確認
{3}グラウンドルールの確認
{4}「ひとりめの発言者」を選ぶ
{5}ボールを渡す
{6}共通点を探る
4)フィードバックミーティングの例
*
<ステップ5:解決策を対話する>
1)コンサルタントが「解決策」を提案する
2)クライアントが「解決策」をブレインストーミングする
<ステップ6:決める>
1)「対話」の後には「決断」しなければならない
2)クライアントが「決断」する際のポイント
{1}メリット・デメリットを整理する
{2}あれも、これも、それもやらない
{3}安易に「多数決」に逃げない
※・引用:
『人材開発・組織開発コンサルティング 人と組織の「課題解決」入門』(中原淳/著)
P308~P394
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(ここまで)
とのこと。
■うーん、なるほど。。
こうしてみてみると、
私(紀藤)の過去の失敗例は、
特に、
1)データフィードバックの9つのポイント
にしくっていたことが多い出されます。
特に、
{1}ポジティブデータから示す
{2}ネガティブデータは慎重に示す
{3}定量データで「全体像」をスケッチし、定性データで「ストーリー」を語る
{4}事実と解釈を分けて語り、決めつけない
{5}データを全部出さずに、要点を絞る
{6}マトリクスで表現する
{7}信頼性のあるデータを出す
{8}シンプルなデータで語る
{9}タイムリーに返す
において、たいへんお恥ずかしい話ですが
{1}~{9}までほぼ全滅していた(汗)
と思い出されます。
(穴に入りたい)
■当たり前のように感じますが、
意外と気づかないこともあるもの。
例えば、
・クライアントの皆さまへの
ねぎらい・感謝がなかったり、
・ネガティブ情報ばかり出されたり
・そこにコンサルタント側の解釈が入っていたり
・データ収集からやたら時間が経っていたり
などがあったら
クライアントの当事者からすれば
参加しながら「不信」が募ってしまうのは、
想像に難くありません。
ゆえに、
「フィードバックミーティングの進め方」を
繊細で大切なものとして扱い、
きちんと計画をして進めることが
極めて大事なのだろうな、、、
そんなことを振り返り
考えさせられた次第です。
ぜひ具体的なお話は、本書にて
お読みいただければと思います。
明日は
【ステップ5_実践する】
のお話に繋げてまいります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
好かれようとしているだけなら、
いつでも何でも妥協する用意があり、
何も達成しないだろう。
マーガレット・サッチャー
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