メールマガジン バックナンバー

921号 2016年8月22日

「2時間語れるテーマ」をどれだけ持っているか

(今日のお話 1660字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。

週末は長野へいっておりました。

そしてテニス三昧で、
私のスクールのコーチも一緒でした。

食事を一緒にしながら、
コーチとテニス談義をしていたのですが、
その時にふと気づいたことがありました。

それは、

「プロとは、そのテーマについて、
 とことん語ることができる」

ということでした。

今日は、このテーマについて、

”熟達者への道”

そして、

”人としての面白みを深める”

という話と絡めて、
思うところを皆様に
ご共有させていただきたいと思います。

それでは、どうぞ。

■ある出版関連の社長が、
こんなことを行っていました。


「30代くらいまでは、仕事ができる人とか、
 優秀な人にアドバンテージがあるけど、

 40代、50代と年輪を重ねるに従って、
 ”人として面白い人”に軍配が上がるんですよ。

 だから、仕事に加えて、
 ”人としての面白さ、厚み”を
 増やす必要があると思うんです」
と。


そして、”人としての面白み”を表す、
一つのバロメーターが、


「2時間語れるテーマをどれだけ持っているか」


である、そんなことを
加えて言っていたのです。


■ 「ふーん、なるほどね、
 確かにそうかもしれないな」

くらいに思っていたのですが、
週末にコーチとお互い言葉を交わす中で、
ふと、以前聞いたこのお話を思い出したのです。

当たり前の話かもしれませんが、
私とコーチ、それぞれが
「テニスについて」で語っていたのですが、

その話の内容の総量と、質において、

”圧倒的な違い”

があることを、
まざまざと見せつけられたのです。


例えば、
私のテニスのコーチに、
「テニスについて」語らせると、
実にいろんなことが出てくるのです。


例えば、

・打球をヒットするときに、
 ”ガットの何本目から何本目”を滑らせるような
 意識を持つことがいいショットの秘訣

とか、

・試合の流れが悪いときに、
 後ろを向いて靴紐を結び直して相手をヤキモキさせる技術

とか、

・試合のとき、必ず”見せ球”として、
 いろんな球種を混ぜて、試合の後半追い上げるための
 ”楔(くさび)”を打っておく

とか、

・相手の嫌なところを見抜くための
 球種とコースの打ち分けの手順

とか、

・相手から打球がが「7の力」できたら、
 それを「7の力」でぶっ叩くではなく、
 力を4だけ加えて「11で返す」意識が、生きた球を作る上で重要

とか、

・サーブを上手くなるためには、今3つしかこだわっていないポイントを、
 「12つ」意識して打てるようになること(「細分化」できるようになること)が必要

とか。


その他にも、

・テニスの歴史、選手の強みの話
・テニス業界の話
・プロテニスプレーヤーのフォームの違いとそれが生み出す結果の話
・レベルに応じたベストな学び方の話

などなど、

まるで富士の湧水のごとく、
次から次へと出てくるのです。


もちろんもっと
マニアックな話も、
たくさんたくさんありました。


恐らく、全部話そうとしたら、
とてもではないですが、
24時間あっても足りないくらいなのでしょう。


■ 何かを追求していくと、
必然的に「細部」にまでこだわるようになります。


つまり、

”より深く語れるようになる”

ということ。


そして思うに、

それこそが、おそらく、
その道の「熟達者」であることの証拠であり、
そして必要条件でもあるのではないか、

そう感じたのです。


冒頭に、30代、40代、50代と進むにつれて、

「人としての面白さ、厚み」

が重要になってくる、
なんて話を、とある社長がしていた、

というお話をご紹介しましたが、


このことは、

仕事については当然ながら、
”仕事以外のこと”こそが、
むしろ大事なのではないかもしれません。

それこそ、

テニスでも、ゴルフでも、ランニングでも、
囲碁でも、英語でも、映画でも、
料理でも、日本の歴史でも、三国志の話でも、
陶芸でも、裁縫でも、読書法でも、

あらゆるジャンルにおいて

「語れるテーマ」が

たくさんあったとしたならば、
間違いなく「人としての面白み」になるのでしょう。


かの有名なソフトバンク、孫正義氏は、
とある某大手海外CEOと世間話をしていたとき、

「坂本龍馬の凄さ」

について、延々、
2時間も語り続けたそうです。

(しかも英語です)


■人としての面白みを増やし、
厚みを増やすこと。

きっと、このことは、
仕事、プラベート問わず、
充実した人生を送る上で大事な要素でしょうし、
そのためにも、


「2時間語れるテーマがどれだけあるか」、


これを増やしていく、
という意識を持つことは、
重要なことなのではないだろうか、

そんなことを思った次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日となりますように。

【本日の名言】 私達の心は絶えず新しい考えで肥沃にしていなければ、
すぐ荒れ果て、何も生み出さなくなる荒地にすぎない。

ジョショア・レノルズ

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す