メールマガジン バックナンバー

4293号 2025年11月26日

AIに頼ることで「言葉にする力」が失われているかもしれない

(本日のお話 1324字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は新入社員のフォロー研修の実施。
並びに夜は13kmのランニングでした。

可能性に溢れた新入社員の皆様が眩しく、
応援したい気持ちになると同時に、
自分自身も成長を忘れてはいけないな、、、などと思った1日でした。

皆さま、ご参加いただきありがとうございました!



さて、本日のお話です。

最近、あらゆる仕事がAIなしでは語れなくなっています。
めちゃくちゃ便利で、生産性も高まっていると思う一方、ふと企業研修を行っている時に「もしかしたら失われたかもしれない…」と危機感を覚えることがありました。

それが「言葉にする力」です。

もしかすると「AIに頼らない選択肢を持つ」ことも、短期的な生産性以上に大事なこともあるのでは、そんなことを思っているところ。
ということで、そんな心境について、言葉にしてみたいと思います。

それでは、どうぞ。

■生成AIを使えば、1.5倍で書ける

生成AIは便利です。
私で言えば、企画書の作成、議事録、壁打ち、そしてこの note も、いつからか生成AIを一度挟んでから作るようになりました。プロセスは、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・STEP1:iphoneで音声入力
・STEP2:ChatGPTでnote用に誤字脱字・表現の揺れなどを直して調整
・STEP3:全体を見直して、自分の言葉に書き換える
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

便利なのが、「ダラダラ喋っても、それなりに構造化して伝えてくれる」ようになること。言葉でつらつらしゃべっただけの締まりのない「ゆるBODYな記事案」も、元案に比べればシックスパックのように「構造的に引きしまった記事案」に変換してくれる。そんな作業をやってくれるのが、大変便利だな、と感じるのです。

いやはや、便利な物は使いたくなるものです。
もはや、AIなしで記事を書くのも考えられません。

■使わない筋肉は失われていく

一方、必然ではありますが、副作用も起こるようになりました。

それは「使わない筋肉が失われていく」ということです。
具体的には「瞬発的に、構造立てて語ること」が、以前よりも苦手になった印象を持つようになったのでした。

ある私の体験談ですが、ある企業研修を行った際に、ふと思うことがありました。「あれ、なんか前より上手く話せないぞ…」と。

以前は、メルマガやnoteを毎日タイピングで書いていたので、頭の中に、「起承転結のストーリー」を思い浮かべながら、それを文字にしていく練習を日々していました。

しかし、生成AIに頼るようになってから、「起承転結がまとまっていなかったとしても、とにかく話をしていく」ことをするようになりました。すると、「ぼやっと話すクセ」は強化され、「瞬発的に構造立てて話をする」筋肉は使わなくなり、弱くなっていく。その結果が、ある企業研修で「上手く話せない」ことに繋がった、そんな風に思ったのでした。

■まとめ:プロセスからの学びも大事にする

これらのことを思った際に、「アウトプットだけ」に重きを置きすぎてはいけないな、そんなことを思いました。

あるアウトプットを出す上で、そのプロセスにこそ、実は重要な学びが詰まっていることは、多々あるものです。プロセスの中で、鍛えている筋肉は何か、それを失わないように、AIとも付き合っていくのが大事なのかもしれません。

ということで、本日はAIなしで全部書いてみました。
良いか悪いかは、他者が判断するものですが、言葉は自分で紡ぎ出したいものだ、そんなことも思う次第です。

本日は短めに。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

※本日のメルマガは「note」にも、図表付きでより詳しく掲載しています。よろしければぜひご覧ください。

<noteの記事はこちら>

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