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826号 2016年5月19日

下段者、上段者の力が分からない

(今日のお話 1665字/読了時間1分半)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。

ならびに、「7つの習慣公開コース 3日間」が、
リーガロイヤルホテル東京にて行われておりました。

導入検討のために、
はるばる静岡よりご見学に来られた人事のご担当者様と、
ランチをしながらミーティング。

偶然にも同郷の愛知県岡崎市で、
地元トークで花を咲かせておりました。

世間は狭いものですね。



さて、本日のお話です。

先日読んだ本『仕事の技法』(著:田坂広志)より、
印象に残った言葉がありましたので、
皆様にご紹介したいと思います。

その言葉、
そして今日のテーマです。


「下段者、上段者の力が分からない」、

それでは、どうぞ。

プロフェッショナルの世界では、

”力が劣る「下段者」は、
自分よりも力が勝る「上段者」の、
その力がわからない”

と言います。

それを表した一つの格言が、

『下段者、上段者の力がわからない』

というもの。


■4月5月のこの新人育成のシーズンで、
しばしば耳にする話で、こんな話があります。

「新人なのに、やたら鼻が高いんだよな」
「やってもないのになぜだか自信過剰なんです」

という人事の方の嘆き。

これらの現象も、ひとえに、

「下段者」がゆえに、
自分より高い世界が見えず、
自分の実力を過大評価してしまう、

こんなメカニズムが
働いているように思います。

ちなみに、新人だけでなく、
中堅社員でも、ベテラン社員でも、
それが部長であれ、経営者であれ、

謙虚さを忘れると、

「つい自分のことを過大評価してしまう」

ということ、起こりうるのかもしれません。


■そして、加えて、
この話には続きがあります。

それは、

”「上段者」から見たら、
「下段者」の実力がすぐにわかる”

ということ。

柔道の有段者は、
組んだ瞬間に相手の強さがわかる、と言います。

そして、更に腕を磨くと、
向かい合ったその瞬間に、
その人がどれくらい強いか手に取るようにわかる、と言います。


この話を考えてみると、

”自分より立場が上の「上段者」と相対したとき、
「下段者」である自分の実力は、すぐにばれる”

ということが言えるのでしょう。


■そしてこれらの話から、
改めて思うことがあります。

それは、基本的名原則として、


『背伸びしても、いずればれる』


ということ。

私たちは人間関係の中で生きています。

そして、時に自分のエゴにより、
「自分を良く見せたい」
「自分の思い通りに進めたい」
と思ってしまう時が、
しばしば訪れるようにも思います。

それが、たとえ悪意があるわけでないこと、

・自分のことを良く見せようとする
・偉そうな雰囲気をかもし出して、知っているふりをする
・最もらしいことを言って話をあわせる
・ちょっと取り繕って、上手く乗り切ろうとする
・巧みに言葉を変え、自分の思い通りにもっていこうとする

などであったとしても、

”見る人から見れば、モロバレ状態”

なのでしょう。


「上段者」は「下段者」の考えていることなど、
すぐにわかってしまうし、

その人がいかほどの人物かも、
どれほどの理解をしているのかも、

すぐに見抜いてしまうのでしょう。

でも見抜かれているほうは、
その事に気が付かないわけです。


■人と会う中で、

「いくら上手いことやろう」

と思っても、
自分がどんな人物か、自分がどのレベルかなどは、
結局はバレてしまうもの。

だからこそ、
もし本当に認められ、評価され、
そして影響力を身につけんとするのであれば、

表面的な見せかけの力でなく、


【自分の”根(=人格)”を鍛える】


という、地道で、
時に苦労を伴う、根本的な努力が必要なのではないか、

そのように感じるのです。


■「7つの習慣」でも、

”まず根を育て、そして幹、葉を育てなければ、
風雨、嵐の際に、自分という木は倒れてしまう”

といっています。

だからこそ、

「根を育てる」

ことが大事。

根を育てるべく、自分を律し、
地力を育て続けることが大切なのだろう、

変化の多い今だからこそ、
改めてそのように感じた次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日になりますように。

【本日の名言】 少数の人をずっと欺き続けることはできる。
多数の人を少しの間欺くことはできる。
しかし、多数の人をずっと欺き続けることはできない。

エイブラハム・リンカーン

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