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759号 2016年3月13日

相手との心の距離を、劇的に縮める方法

(今日のお話 2297文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、某IT企業にて
「7つの習慣」研修の2日目でした。

お休みにも関わらず、
朝9~19時まで長丁場にて
会社の根幹を支える部長・課長を始めとした
約30名の方にご参加いただきました。

聞こえてきたご感想としては、

「時間管理などわかってはいるつもりだったけれど、
 できていないことに気がついた」

「人間関係でも、相手のことを考えきれていなかった」

「自分の考え方と相手の考え方は違うと、
 客観的に考える機会になった。」

などなど、たくさんの”気付き”に関する
ご意見をいただきました。

時に立ち止って、学びの時間をとることで

「ああ、こうすればよかったんだ」

と見えていなかった壁を乗り越える方法が、
意外とすぐに見つかったりするもの。

日常業務とは別で、
このような「自己投資」の時間は、
研修だけでなく、読書や、人と会って話すなどを含め、
積極的にとっていくことが大事なのだろう、

と、改めて思った次第です。

さて、本日のお話です。

先日の「7つの習慣」研修でも、
”人間関係で成功をする方法”をテーマにしていましたが、
本日はそれにちなんで、

「人間関係構築」

をテーマにお伝えしたいと思います。

信頼を築く”とある手法”について
ご共有させて頂きます。

それでは、どうぞ。

■昔読んだ本の中で、

『相手との心の距離を、劇的に縮める方法』

なるものが紹介されていました。

その内容とは、

【仲良くなりたければ、7歳以前の話を聞きなさい】

という内容でした。

その本によると、

「仲良くなりたい相手の7歳以前の子供の頃の話を聞くと、
 不思議と、劇的に心理的な距離が縮まる。
 嘘だと思ってみたら、やってみましょう」

といっており、そのくせ、
その根拠は特に書かれてはいませんでした。

ですから、
「なんだそれ?」と思う反面、
日々人に出会う仕事をしているものですから、
半信半疑でやってみたわけです。

すると、驚き。

これがまた、ものすごくパワフルかつ
強烈に効果的だったのです。
(びっくりですが、本当にそうでした)

だから、今では、

「この人と仲良くなりたい」
「この人のことをもっと知りたい」

と思うときに、
相手に子供時代の頃の話を、
自然と聞いてしまうようになりました。


■ちなみに、私の場合、
こんな流れで聞いてみたりします。

仮に相手が、山田さんとします。

私「山田さんって、大学は何を専攻していたんですか?」

山田「そうですね、経済学部でしたね」

私「へえ~、そうなんですか!
  それはまた、なぜ経済学部だったのですか?
  何か特別な理由などあったのですか?」

山田「いや、別にないですよ(笑)
   なんとなく、入りたい大学だったからです。
   でも、あえて言うと、お金の仕組みには興味がありましたね」

私「お金の仕組みですか。
  高校とか中学でお金に興味があるって、
  なんだか不思議な感じがしますよね?まだ早いというか」

山田「たぶん、親が自営業をしていたからじゃないでしょうか。
   だから、お金の大切さ、などよく聞かされていましたしね。」

私「そうだったんですね。
  自営業をしていると、小学生時代からお手伝いをして大変、とか
  よく聞きますけど、山田さんもそうだったのですか?」

山田「確かに、今思えば、子供時代も家のこと手伝っていましたね。
   だからあんまり小さい頃も甘えられなかった気もします。
   まあ、今となれば自立心が育ってよかったんでしょうけどね(笑)」

みたいな感じ。

これは自分が質問される側だと
なんとなく感じるのですが、
自分が幼かった7歳以前の話をすると、
多くの場合、自然と胸襟を開いてしまうことに気がつきます。

そしてその話を聞かせてもらっている方も、

「目の前にいる人は、親の想いを受けて、
 たくさんの経験をして、ここまで歩んでこられたんだな」

と相手に対する純粋な興味と、
親しみが湧いてくる感じがするのです。


■もちろん、人によって感覚は違うでしょうし、
100人中100人がそう感じるわけではないでしょう。

加えて言うなら、
正直、好きな人、嫌いな人、
合う人、合わない人もいるでしょうから、
幼い頃の話を聞いても、「ああ、そう」で終わるパターンもあると思います。

ですが、「7つの習慣」において、
このように言っています。

”相手と信頼を築くためには、

 まず相手を理解しようと聴くことであり、
 相手の身になって聴くことである。
 相手を理解しよう、本当に理解したいという気持ちで聴くことである。”

 相手の視点に立ってみることである。
 相手の目で物事を眺め、相手の見ている世界をみることである。”

by スティーブン・R・コヴィー
(第五の習慣 まず理解に徹し、そして理解される より)

すなわち、少し捉え方を変えてみると、

「相手の”人生の軌跡”を知ろうし、
 深い価値観を知ろうとすること」

これがすなわち、相手、そのものを
深く理解しようとする一つの方法であり、

がゆえに、相手との信頼を築く
パワフルな方法になりえるのではないか、

そのように感じたのです。

これはあくまでも仮説。

ですが、

”相手の人生の軌跡、相手の深い価値観”というのは、

「相手の幼き頃」

にルーツがあるような気もするのです。

だから、7歳以前の話を聴くことで、
”相手を理解し、心の繋がりが得ることができた”
そんな感覚を持てるのではないだろうか、

そう、思ったのです。


■相手とのコミュニケーションは、
いうまでもなく、重要。

しかし、日常での多くの場合、
表面的なコミュニケーションが多くなるでしょう。

もちろん、気軽なコミュニケーションも大事ですが、
もし相手と深い関係を築こうとするのであれば、

時に、間合いを見ながら、

”相手の幼き頃を聞く”というような
「相手の深い部分に入るコミュニケーション」を
意識して入れてみることで、
新たに生まれる関係もあるのかもしれない、

そのように思った次第です。

コミュニケーションも、時に浅く、時に深く。
そんな深みを持って、
相手のことを知り、よりよい関係を築いていきたいものですね。

(ちなみに、幼き頃の記憶に「痛み」を持っている場合、
 まだ自分の中で消化しきれていない場合、安易に触れると逆効果であるようです。
 試してみよう、という方は、十分ご留意くださいませ。)


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も、皆様にとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 理解できない人のことを
愚か者と見なしてしまうことが、
人間にはよくある。

ユング

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