メールマガジン バックナンバー

1203号 2017年5月31日

タスクの洪水に飲み込まれないために、”◯◯は何か?”という観点を持つ

(今日のお話 2356文字/読了時間2分半)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は、3件のアポイント。
ならびに夜は、昨年からお世話になっている
「サムライ塾」の塾長、並びにOBの方とミーティング。

雑談をしつつ、
スポーツ界の未来、資本主義の未来など
幅広い話で盛り上がり、楽しい時間でした。

自分と違うフィールドで活躍している人の話だからこそ、
学ぶものも多いと、改めて感じる今日この頃。

人は人から刺激を受け、
成長するものです。



さて、本日の話です。

先日より、
「集中力」というキーワードにハマっております。

そして、「集中」と切り離せない
多くの人にとって重要なテーマ、
否、日本全体の重要なテーマとは、

「生産性」(働き方改革)

ではないかと思います。


今日は、このテーマを
マネジメントの父・ドラッカーの名言を引用させていただきつつ、
思うところを共有させていただきたいと思います。



タイトルは、


「タスクの洪水に飲み込まれないために、”◯◯は何か?”という観点を持つ」。


それでは、どうぞ。

■先日、東京駅周辺の喫茶店にて、
パソコンで仕事をしていたときのこと。


そばにいた、70歳前後のビジネスマンが、

私の使っている、ポータブルPC (レッツノート)を見て、
感心したように声を上げていました。


「最近は、すごいよねえ。

 これで、どこでも仕事ができちゃうんだからね。

 俺は、ついていけないよ」


何気なくそのお二方と世間話をしていたのですが、
どうやらその2人はどこかの大きな会社の重役である様子。


そして、その方は、こう続けていました。


「でも、あれだよね。

 最近は、メールが多くなっているけど、
 ”メールで送りましたよ”、
 とか言って済ませようとすることが多すぎる。

 便利になったけど、無駄な仕事も増えてる。
 大変な世の中だよね」


そう言いつつ、俺はこれだよ、と言って

「大事なことはこれで話せばすぐ終わるんだよ」

といって、俗に言うガラケー(通話のみ)を取り出し、
笑いながら、秘書か部下かわかりませんが、指示を出していました。


■この重役(と思われる方)の、

「本当に無駄な仕事が増えてる」

と言うコメントを聞いたときに、

「本当にそうだよな」と共感するところがありました。


ポータブルPCに、iPad、iPhone。


いつでも、どこでも、あらゆる方法で
情報も取れるし、情報も発信できる。


便利になったのに、
やる事はますます増えていく感じがする。


これは、
「小さな石」のごとき、タスクの洪水が、
常々自分たちに襲いかかる。

そして疲弊させていく。

これは、

”現代が抱える病”

とも呼べるのでは、そう感じました。


■では、どうすればこの状況から、

”「小さな石」のごとき、タスクの洪水”から

逃れることができるのか?


このことについて、
「マネジメントの父」と証されるドラッカー教授は、
こんなことを述べています。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『プロフェッショナルの条件 ― いかに成果をあげ、成長するか ―』より



集中とは何か?

それは真に意味あることは何か、
もっとも重要なことは何か、

という観点から、

時間と仕事について
自ら意思決定する勇気のことである。


ピーター・ドラッカー

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


いかがでしょうか?



この言葉が表す事は、
すなわち、


「集中」=

 もっとも重要なことは何か?を決め、
 それ以外の事はバッサリ切り捨てること。
 切り捨てる勇気を持つこと。


平たく言えば、そのように
ドラッカー教授は言っているのです。



確かに「重要そうに見えること」というのは、
たくさん、たくさんあります。


でも、それが、本当に重要なのだろうか?

と問うてみると、実は「?」が浮かぶタスクも、
結構あるのではないかと思うのです。


例えば、


・このメールは、
 こんなに時間をかけて丁寧に返すものなのか?

・この企画書は、こんなに時間をかけて作って、
 時間対効果は合っているのか?

・このミーティングは、
 1時間いつもかけているけれど
 本当に1時間必要なのか?

・この飲み会の3次会まで行くことは
 本当に自分にとって価値あることなのか?

・このアポイントは2時間も必要だったのか?


いやいや、

「これらのタスクは、そもそもやる必要があるのか?」

というような”問いかけ”を自らにしてみる。


こういったことを考えていくと、
甚だ疑問なことが、実は、
たくさんたくさん周りにあることに気づくものです。


■確かに、特に組織で働いていると
いろいろな利害関係者がいます。

だから、

「とは言っても、やらなければいけない」

という状況、あると思います。


しかし、大切なのは
ドラッカー教授が言うように、

まずは、


『真に意味あることは何か、
 もっとも重要なことは何か、という観点を持つ』


こと。

ここから始まるのです。


そして、その上で、

『時間と仕事について自ら意思決定する勇気を持つ』


これによって、

「集中」は高まるし、必然的に
「生産性」も高まるわけです。


■多くの人が、
「これ、無駄だなぁ」と思っている仕事やプロセス、
結構あるものです。


しかし、皆思っていても、
誰かが、どこかのタイミングで言わければ、
既存のルールに対して誰かが声を上げなければ
変わる事はありません。


綺麗事かもしれませんが、
実際、そうなのだと思います。


ということで、
己の「生産性」を高め、
真に価値あることに打ち込んでいると実感するためにも、
そして成果にフォーカスするためにも、


============================

「真に意味あることは何か?」
「もっとも重要なことは何か?
という観点から時間と仕事について自ら意思決定する勇気を持つ

=============================


このことを、ぜひ実行していきたいものです。



”タスクの洪水に飲み込まれないために、
【もっとも重要なこと】は何か?という観点”

ぜひ、持ち続けてまいりましょう。

【本日の名言】 世の中に悪が栄えるのは、
我々が「ノー」という勇気を持たないためである。

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