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3549号 2023年11月12日

今週の一冊『成長する組織とリーダーのつくり方: データで解明された持続的成果を生み出す法則』

(本日のお話 2654字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

引き続き、沖縄に来ております。
昨日土曜日は、家族で恩納村の図書館へ。

JICA沖縄センターの友人から

「沖縄県の恩納村の図書館
(恩納村文化情報センター)はいいですよ!
 海が見えて、しかも3階のテラスは持ち込みもOKです」
 
と激推しされ、行ってみることに。


すると、海が一望できる
とても良い場所にあり、

かつ、観光地と村民どちらもが利用できるように
図書館も観光客にも貸出がされているなど、
大変充実した場所でした。

”良い図書館”を表彰する
「Library of the year 2019」での優秀賞をとった、
とのことで、なるほどな、、、と感銘を受けました。

これから、子供向けに
色々絵本を借りたいと思います。



さて、本日のお話でございます。

毎週日曜日はお勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は

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『成長する組織とリーダーのつくり方: データで解明された持続的成果を生み出す法則』

ロバート・J・アンダーソン (著), ウィリアム・A・アダムズ (著), 井上 奈緒 (監修), & 1 その他/中央経済社


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です。



■リーダー、
リーダーシップに関する考え方や理論は、
実に多岐にわたります。

リーダーシップも、

・オーセンティック・リーダーシップ
・シェアド・リーダーシップ
・シチュエーショナルリーダーシップ
・ストレングスベースド・リーダーシップ
・インクルーシブ・リーダーシップ
・サーヴァント・リーダーシップ

などなどいっぱいあります。

そして

「それぞれのリーダーシップに
 具体的にどんな要素が必要なの?」
 
と言われると

・真正性
・誠実さ
・適応性
・包括性
・奉仕の精神
・ビジョンを示す
・強みの活用
・コミュニケーション能力
・感情知能(EQ)
・リスクを取る
・意思決定をする

etc・・・

非常に多岐にわたります(汗)



■まさに、受ける印象としては、

”書籍の数だけ
 リーダーシップの定義がある”
 
とも感じられる、と言っても過言ではないくらい。

ゆえに、フワッとして理解しづらいという概念が
「リーダー関連のお話」ではないか、、、

とも感じています。
(あくまでも個人の感想です)



■さて、そんな中で今回ご紹介の書籍は、

「成果を出すリーダーが、
 何を要素として持っているのか?」

を定量データと定性データで
調査をした書籍となります。


具体的には

”マッキンゼー、フォーブスが
 世界最高のリーダーシップアセスメント”
 
と評した、

『Leadership Circle Profile』
https://leadershipcircle.com/ja

を元データとして、

・業績上位10%のリーダーが持つ
 リーダーシップの特性

・業績下位10%のリーダーが持つ
 リーダーシップの特性

を10万人規模での定量データを取得し、
両者の違いを、統計的に分析をしたものが
書籍の中で紹介されています。



■私(紀藤)もこのツールに
直感が働いてしまい、少し前に

LCPアセスメントの認定コーチの
資格の取得をしたのですが
学ぶほどにこのツールの意義深さを感じています。



たとえば、、

「効果的なリーダーシップ」の5つの質問
(業績と有意な相関がある)

のスコアと相関がある要素として、
以下のリーダーシップの全体像を
示すような試みをしています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リーダーシップサークルプロファイルのリーダーシップの要素

◯創造的(クリエイティブ)リーダーシップ

・他者との関わり
・自己認識
・本質
・全体認識
・目標達成


◯反応的(リアクティブ)リーダーシップ

・他者依存
・操作
・自己防衛
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして、

上記の項目を更に細分化して
合計29種類のリーダーシップに関連する要素として
整理をしています。

そして、それらは

・業績に影響を与える「効果的なリーダーシップ」の結果と
 相関がある
 
ことがわかっているというのが
このツールと考え方です。



■この書籍の背景にある考え方の中心として

「成人発達理論」

をベースにしているのですが、
これらのものを紐解くことで、

表面的なスキルの裏側にある
その人の中にある恐れや不安も
自己認識するようなしかけになっているのが
実に興味深いところ。



■本書籍は、

自分自身でアセスメントを試してみて
その上で読むとよりわかりやすいかと思います。

以下、書籍の紹介です。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<ハーバード大学教授ロバート・キーガン氏推薦!>

どうすれば組織に良い影響を与える
効果的なリーダーになれるのか。

またそういうリーダーを増やし、拡げることができるのか。
世界のリーダーへの定量・定性両面の調査に基づく具体的な実践方法。

<目次>
第1章 私たちのリーダーシップは、今、拡大せざるをえない
―リーダーのための精神・魂のブートキャンプ

第2章 リーダーとしての人物像
―リーダーのプロファイル

第3章 リーダーシップの実際を知る
―リーダーは他のリーダーをどう語るか

第4章 高創造的リーダーシップの強み
―最も効果的なリーダーは何が違うのか

第5章 高反応的リーダーの強み
―「差別化」にならない強み

第6章 リーダーのマイナス要因
―最も反応的なリーダーvs.最も創造的なリーダー

第7章 打ち消し効果
―あなたは自分の力を打ち消していないか?

第8章 リーダーはどのようにリーダーシップを拡大するか
―ある人物の例から学ぶ

第9章 リーダーシップのフルスペクトラム
―リーダーシップの4つのレベル

第10章 反応的リーダーシップ
―反応的に現れた強みはそれ自体を相殺してしまう

第11章 反応的リーダーシップを創造的リーダーシップに変容させる
―マインド(知性)と心の根本的移行 3つの動き

第12章 リーダーシップ変容のための実践
―変化はシンプルだが難しい

第13章 大いなる恵みに導かれる 統合リーダーシップ
―危機にある世界のためのリーダーシップの未来

[付録A] リーダーシップ・サークル・プロファイル(LCP)の表す意味
[付録B] 効果的なリーダーシップの発現度とビジネスの業績
[付録C] 調査の方法論
[付録D] 強みとマイナス要因の項目の定義
[付録E] リーダーシップの普遍的サークルモデルに取り入れた理論・理論家

※Amazon本の紹介ページより引用
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)


学術的な側面を多分に含めて説得力を高めつつ
実務に紐づく形のツールを体系だって作成したところが
大変魅力的なツールですので、

もしご自身、あるいは
リーダーシップトレーニングにご興味があられる方は
参考になるかと思います。

よろしければ、ぜひ!

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<今週の一冊>

『成長する組織とリーダーのつくり方: データで解明された持続的成果を生み出す法則』

ロバート・J・アンダーソン (著), ウィリアム・A・アダムズ (著), 井上 奈緒 (監修), & 1 その他/中央経済社


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