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1065号 2017年1月13日

人は人に影響を受け、そして世代を超えてバトンを引き継いでゆく

(今日のお話 1880字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。

並びに夜は日本酒バーと、
その後、お客様と200年続くという、
江戸からある酒屋さんにて日本酒を
ひたすら楽しんでおりました。

久しぶりの日本酒であり、
楽しい場であったため、少し飲みすぎてしまいました(汗)

(Sさん、Kさん、改めてありがとうございました!)



さて、本日の早速ですがお話です。

今日は”お酒つながり”ということで、
お酒に関わるある有名な方のエピソードから、
教訓をご紹介させていただきたいと思います。

テーマは、

「人は人に影響を受け、そして世代を超えてバトンを引き継いでゆく」。

それでは、どうぞ。

■私の好きな番組の一つに、

『あの人に会いたい』

というNHKの番組があります。


これは、過去、主に昭和に生きた日本の偉人賢人の話を、
現存する映像やコメントで10分にまとめたショートドキュメント。

この中で、
元アサヒビール社長の樋口廣太郎氏が、
取り上げられていました。


樋口氏は、
アサヒビールの「中興の祖」と言われる、
日本を代表する実業家です。


■銀行マンとして入行し、
住友銀行のエリート街道を走っていた樋口氏。


「次期住友銀行の頭取候補である」と言われながら、
ある融資の問題から、当時の頭取と意見が食い違い、衝突。

その道を絶たれました。


そして、出向先として系列会社を紹介されるのですが、
系列職が強いところは全て断りました。

そして、当時、住友銀行の中では、
一番系列色が薄い、アサヒビールへ行くことに。


しかし、当時のアサヒビールは、
「夕日ビール」(=朝日じゃなく、傾いているから夕日)
と揶揄されるほど、困窮した経営状態。

そんな中、樋口氏は敢えて
アサヒビールを選ぶのです。


■その理由として、彼はこう語りました。

「困っている会社を助けてこそ、楽しい、
 難しく、誰もができないところを変えるから、
 面白いんじゃないですか。」


そして、樋口氏は、
新しいことにチャレンジする文化がなくなっていた時に、
社員に寄り添いました。

社員に対して、とことん話を聞く。
話を聞き、尋ねる、そして耳を傾ける。

「叩かなければ開かない。
 尋ねなければ、意見は聞けない」

そう言って、意見を吸い上げ、
チャレンジの意欲を再燃させました。


そして結果、キレもあって、コクもある、
画期的なビール、

「アサヒスーパードライ」

の一大ブームを引き起こし、
”天下のアサヒビール”ごとき、
今の状態を作り上げた、

そんなお話でした。


■ちなみに、なぜ、樋口氏がこのような姿勢、

特に「人の話を熱心に聞く」という、
できそうで出来ないことを、実行し、
そして影響力を与える社長になったのか。


その話と、ルーツが、
とても興味深いものだったのです。


彼は、京都大学で学生をしていた頃、
ある神父さんと出会いました。

そして、当時、学生運動が盛んな中、
「このままでいいのか?」と
思い悩む日々が続いたそう。


そんな時、神父さんの元に行くと、

神父さんは必ず、

”どんな話も、一生懸命聞いて、
どんな悩みも、心から一生懸命、とことん話を聞いてくれた”

そうです。

樋口氏はその姿勢に心打たれ、
そして洗礼を受けました。


そして樋口氏は、

「あの神父さんとの出会いが人生の転機だった」

といっていたのです。


■誰にでも、その人の

「人生の転機となった人」
「流れを変えてくれた人」

に出会うチャンスがあると思います。


それは、

中学校の先生だったり、
仕事で出会った上司だったり、
仲の良い友人だったり、
父母、近所のお兄さんかもしれません。


最初に樋口氏が神父の「耳を傾ける姿勢」に影響を受け、
彼の人生のあり方が変わったように、

きっとその樋口氏のリーダーとしての「耳を傾ける姿勢」に、
当時のアサヒビールの社員は影響を受けたはず。

そして、その中の何人かは、
同じように影響を受け、「耳を傾ける姿勢」を、
世代を超えて継承し、影響力のバトンが継がれていったのではないか、

そのように感じるのです。


■改めて思いますが、

【人は人に影響を受け、そして世代を超えてバトンを引き継ぐ】

ものではないかと思うのです。


今の自分の行動が、
後にいる誰かのためになる。

誰かの人生の転機になるかもしれない。


そう思うと、自らが真剣に生き、
勇気を持ち、行動することは、
2倍も3倍も10倍も価値があることのように感じられるのかもしれません。


「7つの習慣」でも、

”流れを変える人になる”

こと、が重要である、と言います。

願わくは自らの行いが、
樋口氏にとっての神父のように、

”誰かの人生をプラスに転じるきっかけになる”

そんな生き方をできたら、
もっともっと自分の人生が光り輝くのではないか、

そんなことを思った次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

本日が皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。

【本日の名言】 口はひとつ、耳は四つでいこう。

樋口廣太郎”

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