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307号 2014年6月9日

「趣味」と「娯楽」の違い 

■おはようございます。紀藤です。

「『趣味』と『娯楽』の違い」について、

人材開発にまつわる本で
興味深い考えが書かれていました。

あるキャリア研修が舞台。
一つのワークでの話です。


”講師が受講者にいいます。

「皆さんの、『趣味』を書いてください。」

それを受けて、
ある受講している一人の課長が
自分自身の『趣味』を

「プロ野球観戦」

と書きました。

すると、講師がその回答を見て一言。

「・・・それは本当に、『趣味』ですか?」

その課長は、
自分の回答を否定されている気分になり、
すこし腹が立ちました。

「プロ野球観戦が『趣味』ではいかんのかね?(怒)」


■講師は答えます。

「いえ、そういう意味ではないのですが・・・。
 ただ、『趣味』と『娯楽』について
 こんな考え方はできないでしょうか。

・『趣味』は、自分の時間を使って、能動的・積極的に働きかけるもの。
 そしてそれが高じると人に負けない『特技』に近づくもの。 

・『娯楽』は、必要であるにしろ、発展性のないその場の息抜き。

・『特技』は、それが長じて、仕事に進化・発展することが多いもの。

 そう考えてみると、
 「プロ野球観戦」は
 『趣味』というより『娯楽』、
 に分類されるのかもしれません。
 なぜならば、10年間「プロ野球観戦」を続けても、
 『特技』と言える場合は少ないでしょうから。
 もしそれが高じて「野球解説」など
 人に語って聞かせるレベルを目指している、というなら
 もちろん意味が変わってきますが。」


■このようなフィルターで考えてみると
私たちの日々の活動もまた、

『趣味』または『娯楽』

に分類できると思います。

では、どちらの方が、

「自分の将来にとって役立つものになるのか?」

と考えてみると、
それは言うまでもなく、
『趣味』と言えそうです。

どちらに時間を使うのも、
それぞれの自由であり、選択することができます。

しかしながら、
刹那的に消えてしまうこと(=『娯楽』)に時間を使いすぎた場合、
時間が経って振り返ったときに、
歩んできた道のりに何の足跡も残っていないことに
気付くことになるのでしょう。

であるならば、同じような時間の使い方でも
その行為が、自分の精神面を豊かにしてくれたり、
人間関係を豊かにしてくれたり、知性を育んでくれたり、
長い目で蓄積されていくもの(=『趣味』)の方が、
自分にとって何倍も価値あることのように感じます。

もちろん、
『娯楽』も必要ですし、
「趣味」や「娯楽」の定義も様々ですが、

・長い視点で考えること
・バランスを考えること

この2点は大切なのだろう、
と思う次第です。

【本日の名言】 うんと熱中せよ。
熱中は熱中を生む。

            ラッセル

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