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303号 2014年6月3日

「クジャク」を受け入れられない「ペンギン状態」になってはいまいか 

■おはようございます。紀藤です。

「ペンギンの国のクジャク」
という本をご存知でしょうか。

お世話になっている方から、
「面白い!」と勧められ読んでみたのですが、
今の「組織の問題点」が寓話として書かれており、
非常に考えさせられる内容でした。

話の概要としては、
このようなお話です。


■”ペンギンの国に、クジャクが来た。

ペンギンの国は、
規律やルールを重んじる文化。

ペンギンの国は、
国がこれからも発展し続けるために、
多様な人をいれようとしていた。

だから、クジャクや他の鳥たちを
他の国からスカウトした。

その一人が、クジャク。

ペンギンの国で、
クジャクは懸命に頑張った。

やり方が違う事は理解しながら、
精一杯の努力をし、成果もあげ、
期待される結果も出した。

業績はめざましく、
一目置かれる存在になった。

しかし、彼の羽は目立つ。

きらびやかで、表情豊かなクジャクの姿は、
ペンギンの国では、特殊な存在だった。

そんな中、ある幹部ペンギンが、
クジャクに言った。

「いいかね」

「われわれは、君の仕事ぶりが気に入っている。
 しかし、年輩のペンギンたちの中には、
 君のやり方を快く思っていないものもいるのだよ」

「この社会に適応するためには、
 今のままではいかん。」
 
「我々と同じように、ペンギン・スーツを着たまえ」

クジャクは、言った。

「成果を出しているのにだめなのですか?」

幹部ペンギンは答えた。

「これがうちのやり方なんだよ」

・・・

そして、そんな中、
幹部ペンギンを始め、
管理職のペンギンたちは言う。

「私たちは多様性を重視しているんだ」”


■この話が何を伝えたいか、
というのは、読まれて感じられた通り。

「官僚的な組織」または
「大企業病に陥っている組織」
などを風刺して描かれた寓話なのでしょう。

口では「多様性」と言いながらも、
結局は、違いを受け入れることができない。

これは、多くの硬直した組織の現状を、
暗に批判しているようにも思えます。


■たとえ、多様な人を外部から連れて来たり、
仕組みやルールを整えたりしても、

「物の見方・考え方」

という根本を変えることができなければ、
結局、変わることはないのかもしれません。

口では「多様性」「個性」といいながらも、
実は心では全く認めていない、

ということはないか、私たちは自問する必要があるのかもしれません。


■さて、では、
こんな「ペンギンの国」が
変わるためにはどうすればよいのか?

このヒントについて、
ストーリーが後半に続くのですが、
長くなりましたので、明日に続けたいと思います。

【本日の名言】 自分の姿をありのまま直視する、それは強さだ。
               
                 岡本太郎

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