メールマガジン バックナンバー

151号 2013年10月8日

「ビジョン」は人を気持ちを動かしてナンボ

■おはようございます。紀藤です。

先日、ある企業様のリーダーシップの研修を
行わせて頂きました。

そこで「ビジョン」の大切さについて、
改めて考えさせられましたので、
今日はそのお話をひとつ。

少し前になりますが、
「キング牧師」がなくなって50年たった、
という話題が取り上げられていましたね。

キング牧師は、差別をなくすために戦い、
39歳の若さで、暗殺者の凶弾に倒れました。

首都ワシントン リンカーン記念堂前大広場で語られた、
ある演説が非常に有名で、今なお語り継がれています。


■黒人の差別が当たり前の時代に、
彼は自身の「ビジョン」を語りました。

「私には夢がある!私には夢がある!」
「自由よ鳴り響け!」

言葉は、世代をも超えて、
今でも見ている私たちの気持ちを高ぶらせてくれます。

・・・さて、キング牧師のスピーチですが、
何が私達の気持ちを昂らせるのでしょうか。

色々あるとは思いますが、

「彼の想像する夢を一緒に見たい」

と思わせられることではないでしょうか。

力強く、心に響く言葉を繰り返し、
私達の心が動かされるから、気持ちが昂るように思います。


■「リーダーはビジョンを語れ」と
諸説、語られますが、まさしくその通り。

・リーダーは夢を描き、ビジョンを語る (=「想像」)

・メンバーが心動かされ、夢を形にしていく力になる(=「創造」)

このような動きが生まれます。
これが、「ビジョン」が人を動かす理由になるのでしょう。


■しかし、同時に考えなければいけないのは、
「ビジョン」が力を発揮するためには、
メッセージを受け取る人の「心が動かされること」がポイントだということ。

だから「伝え方」「言い方」というのも、
内容と同じくらい重要なのです。

例えば、あるテーマパークのリーダーが、

「カスタマーサティスファクションのために、
 満足度調査のポイントを0.5ポイント上げることを
 私達のビジョンとして掲げる」

と言うよりも、

「私達と関わった全てのお客様に、絶対に笑顔で帰ってもらおう」

の方が、従業員には伝わるでしょうし、
気持ちにも刺さりやすいでしょう。

愛の告白でも、

「君のことを好きな理由は、一緒にいて居心地がいいところとか、
 価値観とか人に対する姿勢が尊敬できるところとか、あと、
 家庭的で料理も上手で、真面目なところなんだよね」

というよりも

「世界で一番、愛してる」

の一言の方が響くでしょう。
(いうのに勇気がいりそうですが苦笑)


■もちろん、何事もケースバイケースですが、
人を動かすためには、
「心で感じてもらうことが肝である」
というのがぜひお伝えしたいことです。

とすると、リーダーはビジョンを描くと同時に、
伝えるための手段も学ぶ必要がありそう。

キング牧師から学ぶビジョンを語る手段として、

・映像のようにありありと鮮明に想像させること
・そのために、分かりやすい言葉で伝えること

などがあげられるでしょう。


■長くなってしまいましたが、今日のお話は、

・キング牧師から「ビジョン」の大切さを感じさせられる。

・「ビジョン」とは、人々に「一緒に夢を実現したい」と思わせるためのもの。

・そのためには、語る内容もそうだが、聴いている人に、鮮明に、映像を見ているごとくイメージさせることが重要。
 なぜならば、人は感情が動かなければやる気にならないから。

・そのためには「ビジョンを考える」、そして「ビジョンを分かりやすく伝える努力をする」
 以上の2つが、重要ではないか。

という内容でした。


今日も皆様にとって良い一日になりますように。

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