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1568号 2018年6月2日

「今の悩み」の原因が、”過去”にあると感じた時に、私たちは何ができるのだろうか

(本日のお話 2163文字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は1件のアポイント。

来週から新しく開催される、
「ストレングス・ファインダー」の
ワークショップに向けた企画が、
続々進んでおり、とても楽しみです。
 


ならびに夜は、某金融機関で、
敏腕の人材育成トレーナーとして活躍する傍ら、
何冊も本を執筆している先輩でもあり友人でもある方
(と私は勝手に思っておりますが)と会食。

男2人で、4時間も語らっておりましたが、
エネルギー溢れる、大変楽しい時間でした。



さて、本日のお話です。

昨日、会食を共にさせていただいた方から、
色々なお話を聞いたのですが、その中の一つの話で、
大変印象深く、そして素晴らしい話だな、
と感じたものがありました。

本日はそのお話について、
ぜひ皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


【「今の悩み」の原因が、”過去”にあると感じた時に、
  私たちは何ができるのだろうか】


それでは、どうぞ。



■心理学の大家で、
「ユング」という学者がいます。

有名な方なので、
名前を聞いたことがある方は、
少なくないかもしれません。




私は心理学を大学の頃、
少しかじっていましたので(本当にかじる程度ですが、、、)
その考え方は、なんとなく理解しています。


ちなみに、「ユング」の述べる説は、
「原因論」というもので、
このような考え方である、と言われます。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【原因論】

日本で有名な心理学者ユングやフロイトによって提唱された、

「感情や行動は過去の原因から生み出される」という考え方。

”過去”の「原因」が今の考え方に支配的な影響を及ぼしている、と考える。

(例えば、「いじめられた」ので「内気な性格になった」など)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■これには、アドラーの「目的論」やら、

偉い方の色々な見方の違いもありますので、
「原因論」が100%正しい考え方かどうか、
ということはわかりません。

そういった専門的な話は、
プロにおまかせするとして。



ただ、仕事柄なのか、
確かに色々な方の悩みを聞いている中で、


「昔、自分をいじめに合っていたときの自分に、
 20年たった今も、囚われている気がする」

とか、

「小さい頃の、両親との関係が、
 今の自分の親との関係に影響している気がする」


というのは、
確かに一定数存在している、

とも感じるのです。


実際、私も大げさなものではありませんが、

「過去のコンプレックスが、
 ”自分を変えたい”という今の上昇志向、向上心へと
 繋がっている」

というのは、あると思うのです。


■そして、先日、一緒にお酒を酌み交わした、
先輩であり、友人の方。

ものすごくポジティブかつ、
エネルギーの多さを感じる、そんな方ですが、

「中学生時代、ある特定の人から
 いじめられていたことがある」

という話をされました。



ある意味、そこまでは、
そんなに珍しくない話かもしれません。
(と一括りにしてはいけないのですが)


ただ、彼がすごいところが、
大人になって、

「彼(いじめっ子)に対して、
 ”気持ちの上でのわだかまり”が、
 まだ消えずに胸に残っている」

と気づいた時に、自ら、
とある行動を起こしたそうです。


■まだSNSもない時代。

相手の住所をタウンページで探して、
そして実家に連絡して、
そしてその彼と連絡をとったそうです。


当時10代前半だった自分たちは、
今はもう、30代後半。

その彼に勇気を持って、


「実は、学生時代のことだけど、
 いいたいことがあるんだ」


、、、と。

そう、連絡をしたそうです。




結果、合ってみたら、
いじめっ子だったはずの彼は、

すっかり老け込んでおり、
会社でも粛々とやっている状況をしり、

また、そんな彼から、

「あのときは、自分もストレスが溜まっていて、
 つい周りにぶつけていたかもしれない」

と語られ、過去起こった事実は変わらないにせよ、


【過去が精算できた】


という感覚を覚えた、
と話されていました。



■これ、シンプルな話ですが、
スゴいことだと思うのです。

何がスゴいかと言うと、


”「昔の話だから、どうしようもないよね」で片付けなかったこと”

です。

確かに、過去は過去。

でも、その上で、

「今、自分が、”昔の話を整理する”ために、何ができるか」

を考え、行動を起こしたこと、

このことが、とにかくスゴいと思ったのです。



■世の中には、こんな名言があります。


=======================

『他人と過去は変えられない。

 変えられるのは、自分と未来だけだ』

 エリック・バーン/カナダの精神科医

=======================

と。


ただ、一つ、上記の話に
付け加えるのであれば、

『過去の”事実”は変えられないが、
 
 過去の”解釈”(=その出来事の意味付け)は変えられる』

ということもまた真なり、
と思うわけです。



■「昔のことだから、どうしようもない」
と、いうのが普通でしょう。

むしろ、時間がたった今、
今回の友人のように、話をさかのぼって、
相手と相対しようという方が、

何倍も、何十倍も、
勇気がいることだと思います。


でも、「今の自分のわだかまり」を、
できる限り解消していこう、
そう考え、行動できるスタンスは、
見習いたいと強く思った次第です。


「過去の解釈」も含め、
”今、変えられること”に、
意識とエネルギーを集中させていきたいものですね。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。


=========================
<本日の名言>

我々は、自ら幸、不幸をつくって、
これに運命なる名称をつける。

ジョンソン

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