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1590号 2018年6月24日

今週の一冊『ティール組織 ―マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』

(本日のお話 3994文字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日、土曜日は、

『「人生のミッションを定める」自己探求ワークショップ(1日)
 ~自らの価値観、ミッションなどを朝から夕方までひたすら考え定める、究極の「自己投資」~ 』

の実施でした。

大企業にお勤めの管理職の方、
公認会計士、看護師、企業役員の方、、、

非常に幅広い方がご参加いただきました。


”ミッション探求のためのワークシート”
をもとに、ひたすら自己内省、自己内省、
(そして合間にコーチング)。

ご参加頂いた皆様からも、
大変嬉しいお言葉を頂きました。

意義深いワークショップだな、と我ながら強く思いましたので、
改めて実施したいと思います。

日程は、またご案内いたしますね。



加えて、昨日、


『メルマガ読者様限定 60%OFFキャンペーン
「ストレングス・ファインダー」ワークショップ(1日)』
 https://goo.gl/forms/Z92uvZeXi88O8ttJ2


のご案内をいたしましたところ、
たくさんの御申込を頂きました。

本当に嬉しいことに、
既に定員になりそうな気配です。。。

たくさんの方に、

「自分だけの強み」を発見し、
”自分のだけの武器”を活かす機会を、

手にしていただきたいと思っております。

ご興味があるは、ぜひどうぞ。


(詳細、以下ご確認くださいませ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ストレングス・ファインダー」ワークショップ(1日)
~自らの「強み」を知り、好きで得意なことを仕事と人生に活かす方法を学ぶ~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【ワークショップ内容】

人間は自分の強みを知ると、心理的な活力が高まると言われます。

そして、データとしても、「強み「を知り、活かすことができれば、
モチベーションが高まり、生産性も向上し、
ひいては「生きがい」すらも高まることが解明されています。

今回の1日のワークショップでは、
ストレングス・ファインダーを通して人が持つ強みを理解し、
自分の強みを活かす方法と、他人との関わりを広げ・深める方法を知ります。

ストレングス・ファインダーを開発した
米Gallup社認定のストレングスコーチ(紀藤)が進行を務めます。

【ストレングス・ファインダーってなに?】

自分の強みを発見し、生かすためのツールです。
1800万人以上に対するインタビューのデータをもとに分類された34種類の「資質」。
診断によりこの資質のTOP5を出すことで自分の
「強みのもと」を知ることができます。

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【「ストレングス・ファインダー」ワークショップ(1日)
~自らの「強み」を知り、好きで得意なことを仕事と人生に活かす方法を学ぶ~】

▼日時:8月4日(土)9:30~17:00

▼参加費:<メルマガ読者特別価格>:1万円(税込)
      ※通常価格:2万5000円

▼お申込み方法:以下URLよりお申込みください。
https://goo.gl/forms/Z92uvZeXi88O8ttJ2

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皆様とお会いできること、
心より楽しみにしております!




さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、


==============================

『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』
(著:フレデリック・ラルー)



==============================


です。


■私、この本を読んだとき、

「ついに、ここまで来たか」
「この時代がやってきたか、、、」

と、しばし呆然としてしまいました。


ちなみに、その「呆然」の理由は、

”嬉しさ”と”期待”

とも呼べるような、
ポジティブな思い、興奮が、
胸の中に溢れ、こぼれそうになったから。


それくらい、
人材開発、組織開発に関わってきた私としては、
とても嬉しく、そして”衝撃を受けた本”でした。



■さて、ではこの『ティール組織』、
一体どんな本なのでしょうか?


著者は、フレデリック・ラルー氏という方。

コンサルティングファームのマッキンゼーにて、
10年以上にわたり、組織変革プロジェクトに携わり、
世界中で「新しい組織モデル」について調査を行いました。


その方が提唱する、
実際に既に存在する新しい、
進化した組織の形が、

『進化型組織(ティール型組織)』

である、というのです。

(ちなみに、「ティール」とは、”青緑色”を表します。
 とっても綺麗な色で、今回紹介している本も「ティール色」です。
 発展した組織を象徴的に表している色なのです)



■この本の面白いところは、
「けっこうイケてる組織」と思われがちな組織すら、


『多元的組織(グリーン)』


である、としているところ。


例えば、『多元的組織(グリーン)』の特徴は、
以下のようなものです。


・部下に耳を傾け、権限を委譲し、動機づけ
 育てるサーバント・リーダーである

・マネージャーは360°フィードバックで評価される

・組織の価値観を重視し、心揺さぶる存在目的がある

・組織の一員は「家族である」という認識


、、、これらの特徴を持つ、と。


「えっ?十分すぎるほどじゃない?
 これ以上、何を求めるの??」

とすら思うくらい、
「進んでいる組織」と思えてしまいます。

そして、実際、
こういった『多元的組織』は、
世界の中ではかなり進んでいる方である、
と語られます。


というのも、同じ国にある企業・組織でも、
「様々な組織のレベル」があるから。


■これまた例ですが、

”官僚的で、上には逆らえない、
 逆らうと干される”、

という組織は

『順応型組織』(アンバー)。


”達成してなんぼ。
 成果を出した人、チームが偉い。評価される”

という組織は、

『達成型組織』(オレンジ)。


どれが良い、悪いではなく、
あくまでもステージや環境に応じて、
その良し悪しは変わるものですが、

「時代が変わると、求められる組織の形が変わる」

という意味では、
これまでの文明の発達とともに、
傾向が変わってきたようです。

具体的には、以下がその歴史です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1,衝動型組織(レッド)・・・ 
 
・力で統制。恐怖が源。混乱には強い。
 イメージは、マフィア・ギャング


2,順応型組織(アンバー)・・・

・ピラミッド型の階層構造。トップダウンの指揮命令系統。
 多くの、行政組織。公立学校のシステム。


3,達成型組織(オレンジ)

・目的は「競争に勝つ」。利益を獲得、成長を目指す。
 実力主義。


4,多元型組織(グリーン)・・・

・権限委譲。サーバントリーダー。
 文化重視の組織。モチベーション。


5,進化型組織(ティール)・・・

・???

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

、、、とのこと。


この”組織のレベル”、
皆様の組織に当てはめてみると、

なんとなく感じられるところ、
あるのではないでしょうか。


そして、最後の
「進化形組織」というのが、

今回のテーマであり、そして
”これまでと全く違う組織”として
語られているのです。



■では、
『進化型組織(ティール組織)』とは、
一体いかなるものなのか?


これを理解するためには、
このティール組織が持つ、

「進化型パラダイム(ティール型パラダイム)」(=ものの見方)

を理解する必要があります。

つまり、仕事や人生に対して、
「目標・達成」とか「組織文化」を超えて、

”ある見方”

が広がっていくと、
「進化型(ティール型)組織」へとなっていく、
というようなイメージでしょうか。


その定義として、本書では、
「進化型パラダイム」について、
以下のように書かれています。


(以下、引用です)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

進化型パラダイムでは、内面の正しさを求める旅を続けると
自分が何者で、人生の目的は何かという内省に駆り立てられる。

人生の究極の目的は成功したり、愛されたりすることではなく、
自分自身の本当の姿を表現し、本当に自分らしい自分になるまで生き、
生まれながら持っている才能や使命感を尊重し、人類やこの世界の役に立つことなのだ。


※引用:フレデリック・ラルー; 嘉村賢州.
『ティール組織 ― マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■つまり、「ティール型組織」を作るためのベースとは、


・「人生の究極の目的は成功したり、愛されたりすることではない」

・「自分自身の本当の姿を表現し、本当に自分らしい自分になる」

・「(一人ひとりが)生まれながら持っている才能や、使命感を尊重する」


これらを実現しよう、
という組織的なパラダイム(ものの見方)からできている、

ということなのです。


組織のミッション、組織の文化が掲げられ(主となり)
それに人々がのっかる(従ずる)のではなく、

あくまでも、

「その人本来の力・才能」

が主となり、それを解放していこう、とする組織であり、

それを現に実現している組織が、
いくつも、多種多様な業界、業種で存在している、

というのです。


そして、それらは、

”それぞれ独力でその組織の形(ティール型組織のあり方)”

を見つけ、形にしていた、というのです。


そのことも驚きであり、
そして、これからの「組織のあり方」に
大いなる可能性を感じたのです。



■ぜひ、具体的な
『ティール型組織』の運営方法について、

たとえば、

・意思決定プロセス
・組織図
・役割の決定と配置
・チームの実績管理
・個人の実績管理
・解雇
・報酬

については、
ぜひ本書を参考にしてみてください。

本書の中には、

「達成型組織(オレンジ)」→「進化型組織(ティール)」

へと変化を遂げた事例などもあり、
非常に興味深い内容となっています。


これからの組織を、

一人ひとりが、本当に自分らしく、
その才能を発揮して活躍できる環境を考える、

ひとつのきっかけになるはず。


経営者、人事の方、マネージャーなど、
多くの方に読んでいただきたい一冊です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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<今週の一冊>


『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』
(著:フレデリック・ラルー)



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