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1959号 2019年7月2日

”自分を進化させていくための基礎の礎”は、そもそもの◯◯◯◯◯にある

(本日のお話 2536字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は、1件のミーティング。
並びに研修の企画、開発などでした。


最近、アウトプットの機会が非常に多くなっており、
ゆえに、「インプットしたこと」が、猛烈に自分の中に染み渡っていく感覚がします。

常にアウトプットしていると、
自分があたかも「渇いたスポンジ」のような状態になります。

その状態でインプットすると、本当に浸透率がすごく、
これこそが学びの最短距離なのではなかろうか、

そんなことを感じました。


”アウトプット過剰”くらい、
今はとにかく出して出して、出しまくることを心がけたいと思います。




さて、本日の話です。

先日、研修会社の経営者仲間と打ち合わせをしていたとき、
「自分を改善させるために必要な要素」について、
とあるお話を聞かせていただきました。

その話が、参考になるものだったので、
本日はそのお話を皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは


【 ”自分を進化させていくための基礎の礎”は、そもそもの◯◯◯◯◯にある 】


それでは、どうぞ。


■「PDCAサイクル」という、
非常によく知られた言葉があります。

・Plan 計画して
・Do 実行して、
・Check 確認して、
・Action 改善、実行する

ビジネス界で最も知られた一つのモデル。
伝統的な「改善のサイクル」を表したモデルです。


■今は少し古くなった、とか諸説ありますが、
とはいえ、「改善のサイクル」という意味では未だ、
多くのことに活かせると思っています。

それは「私達自身の改善」にも役立つ、ということ。


そして、思うのですが、実はこのPDCAで、
意外とスルーされがちな、


『Check(確認する)』


この部分に、”改善活動の土台”がある、
教育会社の友人と話をしながら、先日そんなことを思ったのでした。



■「改善」がどこから生まれるか。

それには、

”現状把握”

がとても重要になります。

これを「自分の改善」という意味で言えば、
『自己認識』と呼べるでしょうか。


自分の状態が、「客観的にどのような状態なのか」を、
正確に認識する必要があるのです。


例えば、

「どうやら、自分には相手に伝える力に難がある」

「どうやら、自分は人の話を上手に聞くのが苦手である」

「自分は分析する力、ロジカルに考える力が弱いようだ」


そのことを、「自分の感覚」&「他者からの評価」を含め、
正しい「自己認識」をし、かつ、それを受け止める力。

それが、”改善”のための、
前段の話となるのでしょう。



■しかし、実はこの「PDCA」の「Check」、
すなわち、「自己認識」がとても難しいのです。


理由としては、

『人はどこまでいっても、自分のことには主観が入るから』

ということがあります。


・自分は伝えるのがうまいと思っていたとしても、
 周りの多くの人からすると実は「ただのしゃべりすぎ」かもしれないし、

・自分はアイデアマンだ、と思っていても、
 周りの多くの人にとっては「話が急に飛ぶよくわからない人」かもしれないし、

・自分は聞くのが上手だ、と思っていても、
 知らず知らずのうちに、腕を組んで足を組んでのけぞるような、
 偉そうな姿勢で聞くのが習慣化されていたり、

・自分は分析するのが得意で、それが武器であると思っていたが、
 実は「なぜ?なぜ?なぜ?」と尋問のようになる”なぜなぜおじさん”と評されていたり、


と言うように、「自分が思っている自分」と「他人が思っている自分」は、
必ずどこかに乖離があるもの。

そしてその乖離の存在も含めて
客観的に「自己認識」できているかどうか。

自分だけの世界ではなく、
周りの世界と自分を調和させることができているか。

そのように自分を見ようとしているか。


このことが、「自己認識」をするための、
”土台となる力”として、極めて重要になるのです。


それをなんと呼ぶか、というと、


【自己観察力】


である。


そしてそれこそが、
自分を改善・向上させるために、
「自己認識を正しくするための力」となるのではなかろうか…

そんなお話を聞いて、至極納得したのでした。



■もし、「自己観察力」がないとしたら、
まるで酔っ払ったおじさんのようになってしまいます。

「俺は酔ってなんかねーんだよ、大丈夫なんだよ、テメェばかやろー」

と周りに、喚き散らし、周りも、
「もう仕方がない、放って置くか…」と

自己観察力を欠き、自己認識もできない状態であれば、
誰も指摘しなくなりますし、当然、見込みようもないのです。


「あれ、自分ちょっと酔ってるみたい…」
(とおじさんがいうかは知りませんが)

くらい、”自己観察”をする力があってこそ、
”冷静な認識”につながり、
そして適切な”行動”につなげることができるのでしょう。



すなわち、まとめると
「自分を進化・改善させていく」ためには、


1,自己観察力
 ↓
2,自己認識力
 ↓
3,自己改善力

このような「三段構えの構造」を認識することが、
とても重要である、ということです。



■では、この「自己観察力」を鍛えるためには、
どのようにすれば良いのでしょうか。

このために有効なのは、


『日記を書く』
(ブログでも、メルマガでもよい)


ことです。


自分の思考を、言語化すること。
自分の思考を、自分から切り取って「見える化」するのです。

そうすることによって、
”自分の思考を客観視する練習”となります。


・自分はこう思っているけれども、
 この考えは、他人にとってどのように見えているのだろうか

・自分のこの考えは、真実なのか、あくまでも思い込みなのか


頭の中でモヤモヤしているとわからないのですが、
書き出してみると、”自分と切り離せた感”を多少なりとも、
持つことができるようになります。


さらにそこに加えて、


『他者からのフィードバックを受ける』


ことがあると、「自己観察力」に加え、
他者の視点も介在させた、「正しい自己認識力」に繋がります。

”外界の世界”と”自分”を調和させ、
周りが求め向上につなげることができる。

そのように思うわけです。


■何かを改善するためには、行動することも大事。

しかし、

・今の現状を正しく把握していること(自己認識)
 
であり、その土台となるものは、


・自己認識を支える自分を見つめる力(=『自己観察力』)


であろう、そのように思う次第です。

ということで、


【 ”自分を進化させていくための基礎の礎”は、そもそもの『自己観察力』にある 】


というお話でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。


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<本日の名言>

来た道を振り返るという点で、人は河と違う。

セルバンテス(スペインの小説家 1547-1616)
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