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2012号 2019年8月24日

「あの人には強みなんてない」と思うのは、ただ一生懸命見ようとしていないからかもしれない

(本日のお話 2011字/読了時間2分半)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は、2件のアポイント。
夜は、企業人事交流会の開催でした。

現在、毎月「企業人事交流会」を開催しています。
ゆるく、いろいろなテーマで話をしておりますが、
次回は9月20日(金)も開催をします。

ご興味がある方、よろしければぜひお越しくださいませ。
大体15名前後で、色々な企業の方を集めて開催しています。

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■第11回 企業人事交流会 ~生産性向上について考える~
 ◯日時:9月20日(金)18:30~21:30
 ◯対象者:企業の人材開発に関わる方(人事・部門長など)
 ◯詳細・お申込み: https://forms.gle/u8yKUa9ynJVbaYaY9

■第12回 企業人事交流会 ~従業員エンゲージメントについて考える~
 ◯日時:11月1日(金)15:00~18:00
 ◯対象者:企業の人材開発に関わる方(人事・部門長など)
 ◯詳細・お申込み: https://forms.gle/sXPGrzjyYBb3VQc27
 
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皆さまのご参加お待ちしております!



さて、本日のお話です。

昨日、お客様との打ち合わせの中で、
「管理職の部下への向き合い方」について、
話題に上がりました。

その中で出た話が、
あらゆる人と接する上で大切な話であると思いましたので、
皆さまにご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


【 「あの人には強みなんてない」と思うのは、ただ一生懸命見ようとしていないからかもしれない 】


それでは、どうぞ。



■誰もが、良いところもあれば、欠点もある。

その長短相まったものが人間であり、
絶対にダメな人間などいない。

そう信じるのは、
私が「性善説」だからでしょうか。

否、そんなことはなく、
誰しもに「強み」はあるとやっぱり思うのです。


■一方、個人的にそんな事を思いつつ、現実を見てみると、
違う答えが見えてくるようです。


例えば、管理職の方に研修やコーチングをやっていると、
こういうやり取りが生まれる事があります。


私「”メンバーの強み”には、どのようなものがありますか?」


管理職「うーん、、、、。(沈黙)
 考えてみましたが、出てきません。 
 彼には強みなんてない、ですね」


と。


■おそらく、本音。

本当に考えても、出てこなさそう。

しかし、

「本当にですか?
 本当に誰かの役に立ったりする”強み”が、
 絶対に一つもないと言い切れますか?」

(とは直接いいませんが)
深く深く問うてみると、

「これはそうかもな、、、」

と出てきたりすることがあるもの。


などと考えてみると、
今の職場などの環境下において、
求められるものとのギャップがあるから
”強み”が見つけづらい人もいるのはそうですが、


『一生懸命、”その人の強み”を見ようとしていない』


というのも同時に、事実ではなかろうかと思うのです。


■そして、なぜそう思ってしまうか。

”その人の強み”が見えなくなるかといえば、
その理由の一つとして、

「”自分のものの見方が正しい”と思ってしまう傾向」

が影響しているかもしれません。
(私も含め、です)


誰もが、俺が正しくて、
相手が間違っている、と
心のどこかで思いたい。

自分を正当化して、自分を守りたい。

そうすると自分の思考が守られるし、
自分のやり方を変える必要もないし、
安心だし、楽チンです。

それは普通のことだと思います。


■実際私も、昔、営業にとって大切なのは、

・目標を掲げて達成をすること
・新しいことを成し遂げること
・人の和をつなげどんどん開拓していくこと

と強く信念をもっていたので、

「それができない営業はよくない、
 (言葉にはしないものの)
 営業としての「真の強み」がない」

と心のどこかで思っていました。

そして、それを、
メンバーにも押し付けていたように思います。


それはつまり、

『自分の価値観以外認めない』

ということが無意識的に現れていたのでしょう。


■「ストレングス・ファインダー」という、
”強み”を見る方法を私は専門としていますが、
それを学ぶと「色々な種類の強み」があるということを知ります。

私のものの見方である、
「目標達成」「新規開拓」「新しいことを生み出す」
だけでなく

・その人がいると周りが安心する才能
・人の話を聞くのが上手な才能
・いろいろな人の調整が上手な才能
・言われたことはきちんとやる安心感がある才能
・ルールが決まると尋常じゃない力を発揮する才能
・これまでの経緯を詳しく覚えていられる才能
・スポットを浴びると俄然やる気が出る才能
・仲良い人がいるととことん面倒をみる才能

など、強みの種類は実に多様です。


そんな文脈も踏まえて考えると、もし

「彼・彼女には、強みはない」

とどこかで思ってしまっているとすると、
それは以下の罠にハマっている可能性もありえます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1,本当に一生懸命「強み」を探そうとしていない

2,自分の認める「強み」だけが、強みと思っている
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

だいたい、どちらかに当てはまるように思います。

明確に意識していなくても、
上記のようなことを心のどこかで思っていると、
言動に出てしまうものです。

2,については、私も修行中です。

自分の強みと同じくらい、
本当に相手の強みを尊重できているかというと、
まだまだ距離があると感じます。


■ゆえに、
「彼・彼女の強みなんてない」という管理職の話から、
改めて自分に問うて見る必要があると思ったのです。


身近な人、部下でも友人でも家族でも、
「彼・彼女の強みなんてない」と思ってしまうとしたら、
”それは自分のものの見方に歪みがあるかもしれない”と。

そして、

【「あの人には強みなんてない」と思うのは、ただ一生懸命見ようとしていないだけかもしれない】

そんなことを、最近、管理職研修に携わる中で感じた次第。



最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

あなたが他人との付き合いで成功を収めるその第一歩は、
あなたの他人を見る見方にあるのです。

ロバート・コンクリン(アメリカの著述家「説得力~敵を味方にする法」)
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