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2062号 2019年10月13日

今週の一冊『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』

(本日のお話 2325字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は台風のため、
1日中家でじっとしておりました。

家のそばに隅田川があるため、
増水の影響心配しておりましたが、
特に大事なく安心しております。

被災された地域の皆様が、
一刻も早く復旧されますよう、
お祈りしております。

とはいえ、ある見方では、
予想よりも被害を抑えられたのではなかろうか、
という意見もあります。

備えあれば憂いなし。

特に大事になりそうなときは、

心配してしすぎる事はなく、
それが大事なく終わればそれでよし。

そういったスタンスが重要だろうな、と思いました。
(もちろん、人生のリスクヘッジに関しても同じかと思います)

特に命にかかわることについては、
常に万が一を考えて行動していきたいものだな、と思います。



さて、本日の話です。

毎週日曜日はオススメの一冊をご紹介する、
今週の1冊のコーナー。

今週の一冊は、

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『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』 鈴木 祐 (著)


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です。


■この書籍は、世界の有名大学の論文を、
何千本と読み続けているという、
サイエンスライター鈴木氏の著作。

「私はこう考えています」という著者の見解ではなくて、

スタンフォード大学、トロント大学、
イエール大学、ハーバード大学、、、

誰もが名前を聞いたことがある有名大学が行った
「科学的な根拠ある実験」を元にしたデータレポートから、


『いつ、何を、どのようにすれば、
 ”集中力”が手に入るのか』


について、これでもかと知見を盛り込み、
まとめあげた著作です。


■「集中力」に関しては、
1つのブームのようにもなっていると感じます。

例えば、

・デジタル機器や、SNSとどう付き合うか

・目や耳からのノイズを削減し、いかに集中力をキープするか

・ルーチンや場所など、集中力が増す状況をどう整えるか

・カフェインや、食べ物、運動などを通じて、
 脳の働きをいかにコントロールするか

・マインドフルネスに代表されるように、
 思考・感情のコントロールで、いかに集中力を保ち続けるか


、、、などなど、
多くの考え方が提唱されています。

そして本作も当然、
健康・食事・思考法・運動などのヒントも盛り込み、
展開をしていきます。


私がお勧めできるポイントとしては、


1,科学的な根拠に基づいた論文から
 「何を具体的にすれば良いのか」を明確に示していること

2,どの手順で、何をすると即効性があり、
  手間がかからず、かつ効果的なのか


を非常にシンプルにまとめてくれているところでしょうか。


「集中力」に関する玉手箱、
みたいなイメージで、必ず1つや2つは使えるヒントがあるかと思います。


■ちなみに、著作の内容で、
個人的に大変感銘を受けたのが、


実は”集中力に関する大変重要な点は


『物語を編む』
(=セルフイメージを書き換える)

ことである、と語っている章でした。


セルフイメージとは、
「自分とはこういった人間である」
という定義であり、

いつ何時も、
365日24時間働き続ける機能、
といってもよいでしょう。


実は、ライフハック的な小技の前提として、

この「セルフイメージ」を、
意図的にアップデートすることで、
集中力が劇的に高まる、

という話、ここに本質的なものを感じたのです。


■例えば、


”自分は失敗するけど、頑張れば集中できる人間だ”、

というセルフイメージを持っている場合と


”自分は息をするように、集中し続けられる人間だ”、

というセルフイメージを持っている場合では、

前者は「がんばって何とかやっている」状態が
デフォルトであることに関して、

後者は「がんばらずに普通に集中している」状態が
デフォルトである、となります。


そして、どちらが自分のスタンダードなのかは、
自分の普段の行動に、言わずもがな影響与えていくものです。


人は、自分のセルフイメージ通りに、
何度倒れても、姿勢が崩れても、まるで

”起き上がり小法師(おきあがりこぶし)”

のように、自分を持っていこうとすることが、
わかっています。



■ゆえに、「集中力」についても、
より望ましいセルフイメージを持っている方が
(=自分に対しての物語を持っているほうが)、

”無意識に理想的な集中力に近づいていく”、

というわけです。

これは、

集中力を高めるためにカフェインを摂りましょう、とか
スマホに気を取られないように通知をオフにしましょう、

とか、表面的なテクニックを超えた、
本質的な話だと思うのです。


ともすれば、テクニックや小技に偏りがちな本の中で、
(私が個人的に)根本的な部分である、と思うことが
しっかり取り上げておられるところに、
感銘を受けました。


■今の時代は、多くの刺激があり、
携帯ゲームに、SNS、
youtubeに、ネットフリックス…

無料で気の向くまま、欲の赴くまま、
毎日を過ごし得る現代に生きています。


しかしながら、そのような
刹那的な快楽に右往左往しながら生きることが、
本当に自由なのか?と言われれば、

「それは提供側にコントロールされているに過ぎない」

とも言える、、、

そのように著者は言っており、
私も全く同感です。


刹那的な快楽が悪いわけではありませんが、

”本当に自分が成し遂げていきたい事は何なのか?”

と問うた時、人は別のところに、
本当に充実感、充足感があるように思えてなりません。


そしてそのためには、

何かをやり遂げるための

「精神的な力」
「自己コントロール力」

そして、本書のテーマでもある、

「集中力」

が必要であると思います。


そして、これらを手に入れることは、
自分の人生の舵を、自ら手でしっかり掴み、
歩む力を手に入れることと同義である、

そう私は思っています。


そんな意味でも、知的労働が主とした社会において
生き抜く武器の一つとして参考になるかと思います。

ご興味がある方は、ぜひ。

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<今週の一冊>
『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』 鈴木 祐 (著)



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