メールマガジン バックナンバー

2282号 2020年5月20日

アフターデジタル時代に必要とされる「専門性ある人材」が持つ2つの要素

(本日のお話 2793字/読了時間4分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は、2件のアポイント。
他、研修の企画、導入事例のインタビューのまとめなど。



さて、本日のお話です。

先日、BtoBマーケティングの会社で15年働く友人と
ZOOM飲み会をしました。

その時に話を聞いた内容が
「アフターデジタルの時代に生き残っていく専門性とは何か?」
という”問い”を考える上で参考になる話だな、と思ったのでした。


本日はその話について、
気づきと学びを皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは



【アフターデジタル時代に必要とされる「専門性ある人材」が持つ2つの要素】



それでは、どうぞ。




■個人的な話ですが最近、
「マーケティング」というものの奥深さに
惹かれております。


先日のメルマガもマーケティングがテーマでしたが
「マーケティング(Market-ing)」とは、


『市場を(Market)している(ing)』
(=市場を作っている継続的な活動)


を意味する、活動の総称となります。



■しばしば誤解されがちですが、
「マーケティング=広告」などでなく、
それ以外にも、

プレスリリース
コンテンツマーケティング
ホワイトペーパー
セミナー
テレアポ
Facebook広告
記事広告
タクシー広告
既存事業からの紹介

、、、などいっぱいあって、

それらの多岐にわたるアクションを、
一筆書きのストーリーとして整えていく
自社とお客様を結びつける活動がマーケティングである(らしい)です。


そして、もっといえば

・化粧品系の商品のマーケティングなのか、
・対法人のSaaSのサービスなのか
・対個人の高額商品なのか

どの領域でマーケティングを行うかによって
施策が変わってくるものです。

そもそもテーマが広いし、専門性も深い。
そんな広く深い世界がマーケティング。


■その中で先述ZOOM飲み会を共にした私の友人は、

「BtoBマーケティング」(対法人)
に特化したマーケティング会社で長らく働いており、

“専門性に溢れた環境”

にいる方なのです。
(これが言いたかった!)


業界に特化したマーケティングの会社で
「コンサルタント」という肩書きではないにせよ
BtoBマーケティングの領域について、
友人(Tさん)がかなり詳しいことは、
何気ない言葉の節々でわかるものです。



■私の会社(カレッジ)もBtoBのサービス(研修など)を提供する会社。

ゆえにBtoBマーケティングの情報は
ものすごく貴重なのです。

飲み会で話をしながら、
話を聞くBtoBマーケティングの何気ない話に感動しっぱなしで、
勢いでつい彼に、聞いてみます。


私「TさんのBtoBマーケの知見って、本当に凄いですよね!
 ものすごく価値があると思っています。

 もっと聞きたいですが、無料だと申し訳ないので
 有償でもコンサルティングみたいなことお願いできませんか?」


との提案。

対して、Tさんはこう答えられました。


Tさん
「いやいや、自分はそんなレベルではないです。
 それだったら、お互いにコーチングをし合うと方が嬉しいです」
 (Tさんはコーチ仲間なので)


と、丁重に辞退されました。



■私の目からすると、Tさんは
十分にすごい知見を持っていると感じる。

ただ、Tさん本人は
「プロではない」と答えている。

この差が気になって、
Tさんに聞いてみました。


私「有償でお金をいただくプロのコンサルタントとTさんは、
  どこがどんなふうに違うんですか?」


すると、こう答えられました。



Tさん
「プロのコンサルタントたる所以は、2つあると思っています。

 まず1つ目が、『全体像を描ける』ことですね。

 「いつまでにどんな状態にできるかを、定量的に語れる」こと、

 たとえば、目指す姿は

 ・ホームページのページビュー数がどれぐらいで、
 ・CV率がどれぐらいで、
 ・リード獲得率がこれぐらいですよね、
 と語れるとか、あるいは
 そこに至るまでのマイルストーンも、
 
 ・まず3ヶ月後にはここまでですね、
 ・半年後までにはここまでですね、
 ・1年後までにはここまでですね、
 
 と指し示せるとか。

 全体像を見せつつ、その時々に応じた
 個別具体的な解決策を提示することができるので、

 (プロのコンサルタントは)
 長期継続的に課金を出来るんだと思います」


「そして2つ目は、

 『「自分の勝ちパターン」を持っている』

 ことですね。

 結局、みんな「自分の勝ちパターン」を持っていて
 それをお客様を当てはめていくのです。

 「勝ちパターン」について、1つでなく、膨大に持っていればいるほど、
 その人の専門性は強いということになりますし、価値も高まります」


「僕の場合、スポットでこうじゃないですかね、と総論は言えても、
 いつまでにどのレベルまで、という具体論や解決策を持ってはいません

 そこがプロのコンサルティングとは違うと思っています」



■、、、とのこと。


そして、その話を聞きながら、
最近よく考えていた、

「これからの時代に生き残っていく専門性があるプロとは?」

の“問い”の答えを示されたような気がしました。

私の考えではありますが、

【アフターデジタル時代に必要とされる「専門性ある人材」が持つ2つの要素】

とは、まさしく、

『1)全体像を描ける人
 2)自分の勝ちパターンを持っている人』

なのだろう、と思っています。



■今の世の中は、いい情報が
簡単に、しかも無料で手に入ります。

・優良な情報がインターネットの記事まとめ
・YouTubeの専門家の動画
・その他ネットメディア

結構、すごいです。

それらは少し前までは、
お金を払わないと見聞きできなかった情報でした。

「YouTube大学」も本当にわかりやすく、
こういったものが無料でもらえる時代には驚くばかり。


「アフターデジタル」の時代とは、
個人の情報も、メディアも、オンライン上で存在することが当たり前の時代。

・一般的な話はすぐに検索出来る、
・オンラインのつながりが主で、リアルが従(付加価値)

となっていきます。
今もそうですが、さらに加速しそうです。



■そんな、オンラインが当たり前で
ネット上で優良な情報も手に入る時代で

「自分の領域で専門性を発揮し、
 選ばれ、活躍し続けるために何が必要なのか?」

は、これから社会で活躍するために、
とても大切な問いのはず。

■そしてそれは、

『1)全体像を描ける人
 2)自分の勝ちパターンを持っている人』

であると思うし、

「一般的な話」を語るのではなく

・プロジェクトを進めたときに
 どんな大変なことが起こるか感覚値で知っている

・全体像を知った上で、各ステージで具体的に何をすればよくて、
 どんな心構えでいれば良いか自分の言葉で語れる、

・その道で悩みもがいた経験、生々しい失敗談、
 しくじり話を語ることができる

・自分ならではの秘密の工夫、こだわり、
 持論などを持っている

という、

『やった人しか知り得ない感情を伴った情報』

を語れることでしょう。

これを大量に語れることが
『専門性の証明』になるだろう、と。



■そして、これは
何もアフターデジタルの話ではない、と思います。

というか既に、今もそうです。

どんな業界の、どんな種類の営業でも
多くの顧客の事例を解像度豊かに語れることは
『専門性の証明』になり、差別化になるでしょうし

経理や総務、人事でも
「課題→解決策→結果」の3点セットの事例を
自分の中でどれほどの種類と量で持っているか。

それが、ビジネス上において
やはり『専門性の証明』となっていくのでしょう。



■そして、そんな人材であれば、
時代が「ジョブ型」の仕事となったり「成果指標型」になったり、
「アフターデジタル」になったときにも、
間違いなく必要とされる人材になるはず。


まとめると、

【アフターデジタル時代に必要とされる「専門性ある人材」が持つ2つの要素】とは

『1)全体像を描ける
 2)自分の勝ちパターンを持っている』

こと。

そして、上記を形にするためにできることとは、

・自分がやったことがないことに
 どんどん飛び込みむこと。

・どんどん新しいことにチャレンジすること。

・その過程で、自分の中にある
 ストック(知見や経験)を増やしていくこと。


知識やスキルを猛烈に勉強するのもそうですが、
それ以上に失敗・成功も全てが
自分の専門性の証明となると思い、取り組む。


そのために「学びと挑戦」を繰り返すことが
必要とされる人材になろうと考えるのであれば重要なことである、

そのように思っている次第です。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。


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<本日の名言>

この道より、われを生かす道なし。
この道を歩く。

武者小路実篤

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