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2409号 2020年9月24日

「新しい言葉」との出会いによって、見える世界は変わっていく

(本日のお話  1885字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日はオンラインでの
『7つの習慣マネージャー』の研修実施。

その他4件のアポイント。
夜はシステムコーチングの実施でした。

お休み明けから、
良い感じでスタートしております。

やっぱり人に会うと、
スイッチが入りますね。



さて、早速ですが本日のお話です。

本を読んでいると
ちょくちょく、

「新しい言葉」

と出会いうことがあります。

そして、

言葉が増えると
自分の視点が増えて、
人生の解像度が高くなる。

そんな感覚を覚えています。

今日は、「新しい言葉との出会い」が
私たちの人生にもたらす価値について
(というと大げさかもですが)
思うところをお伝えできればと思います。

タイトルは、

【新しい言葉との出会いによって、見える世界は変わっていく】

それでは、どうぞ。

■「言葉」とは、奥深いものです。

”私の言語の限界は、
私の世界の限界である。
(ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン/1889 - 1951)

と語った哲学者がおりましたが、
本当にそうだよな、とよくよく思います。

■先日、ある本を読んでいるとき、

『私淑する』

という言葉に出会いました。

見たことはある気がするけど、
自分で使ったことはない。
(皆さん、普通に使っているのでしょうか?)

『私淑する』を辞書調べてみると、
このように記載されています。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
し‐しゅく【私淑】する

《「孟子」離婁下の
「子は私?(ひそ)?かにこれを人よりうけて
淑?(よし)?とするなり」から》

直接に教えは受けないが、
ひそかにその人を師と考えて尊敬し、
模範として学ぶこと。

例/「私淑する小説家」

※goo辞書より引用
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

だそうです。

■へー、なるほど。

直接に教えは受けていないが、
ひそかにその人を師と考えて尊敬する、、、

そういう意味の言葉あるのだな、
と小さな感動を覚えました。

というのも、もし
「私淑する」という言葉を持たなかったこれまでは、
同じような状況でも、

「自分の”好きな”作家さんがいて」とか
「自分の”尊敬する”著者がいて」とか
「自分が”模倣している”先生がいて」

というような、
言い換えた表現で話をしていました。

しかし、実際はそうではないのです。

もっと複雑な気持ちがある。

でもそれを表す言葉を持たないから、
持っているボキャブラリーの中から、
言い充てているだけでした。

■しかし、『私淑する』という
言葉を得た今であれば、

「実際に会ったことはないけれども、
その著書や作品をたくさん読んだ。

自分の人生に、明らかに影響を受け
心惹かれ、尊敬し、慕っている」

というような、

尊敬、親しみ、感謝などが
入り混じった水彩画のような心象風景を

『私淑する』という言葉によって
言い表すことができるのだ、

という小さな感動を覚えたのでした。

そして、その言葉を
手に入れることにより、

「感情を表現する手段」

が手に入り、またそのような感情が
世界の中にあるということで、

(ちょっとだけ)「世界の見え方が変わる」

という感覚を、小さいながら
感じたのでした。

■何気ない話ですが、
結構大事だと思うのです。

というのも、例えば
「感動した」という感情を表すときに、

Aさんは

「ヤバい」
「ハンパない」
という語彙しか持たないとして、

一方、Bさんは

「興奮した」
「胸が高ぶった」
「鳥肌が立った」
「激しく感銘を受けた」
「胸に熱いものを感じた」
「心打たれた」
「心震えた」
という語彙を持つとしたら、

AさんとBさんで
「感動した世界」について
見えている世界も違っているはず。

■感覚は表現し得る言葉を持つと

「6色のクレヨン」で描く絵が、
「全84色の水彩画絵の具セット」で

描く絵画になるように

感覚は同じでも、
「そう、この感覚!」
と”言葉にできる”ことで、

1)言葉にできること自体の気持ちよさと、
2)心の動きを的確に他者と共有できる喜び

を得ることができます。

ゆえに、感情の積み重ねで出来ている人生を
より深く楽しむための重要なスキルが

「言葉を操ること」

であろうと思うのです。

■そんな前提に立つと、

『尊敬している人が、
どのような言葉を使っているか』

に対して敏感になることは、
自らを育て、視野を拡げる上で役に立つ、
とも言えます。

「言葉」を模倣することは、
「ものの見方や考え方」を
模倣することを意味しますし、

ものの見方を模倣すると
自然と「行動」にも繋がってくるものです。

■ということで、

自分が使っている言葉に
よりアンテナを立ててみる。

「新たな言葉」を獲得し
新しい視野を手に入れる。

すぐには役に立たないかもしれませんが、
中長期的にとても大事なことであろう、

そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

樹木にとって最も大切なものは何かと問うたら、
それは果実だと誰もが答えるだろう。
しかし、実際には種なのだ。

フリードリヒ・ニーチェ(ドイツの哲学者/1844-1900)

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