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2604号 2021年4月7日

会議で話しやすくなる技術 ~「チェックイン」を行う2つの効果~

(本日のお話 2438文字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は新入社員研修の立ち会い。
その他1件のアポイントでした。



さて、早速ですが本日のお話です。

4月に入って、
新しい組織やチームになって
ちょっとぎこちない…

という方、それなりに
いらっしゃるのではないでしょうか。

私も先日から
大学院に通い始め

新しいチームでプロジェクトを
行うことになっていますが、

「いかにチームメンバーが
お互いに理解し合い、繋がり合うか」

という”チームビルディング”の大切さを
改めて感じております。

チームをつくること、すなわち
”チームビルディング”には

色々な手法があるのですが、

その中でよく使われて、
かつ効果もあって、使いやすい

『チェックイン』

なる手法があるのですが、

今日はこのお話について、
皆さまに共有させて頂ければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【会議で話しやすくなる技術 ~「チェックイン」を行う2つの効果~】

それでは、どうぞ。

■オンラインでも対面でも、

皆が集まったときは、
なんとなーく堅い空気、しますよね?

別に悪いことを
しているのではないけど、

どことなく緊張感がある、

誰から話すのだろうと様子を見ている

リーダー的な人の発言を待つ、
(やや警戒しつつ)

、、、みたいに。

そのメンバーが
割と仲が良さげな集まりだったとしても、

人と人が集まって
エネルギーが交わるときには、

何かしらの小さな混乱、不安のようなものが
起こるものです。

■そんな中で、

「誰か、意見あるかな?」

なんて言っても

「、、、」

と沈黙が続く。

緊張感がある=警戒をして
率直に意見も言えないので、

ミーティングでの意見交換も
立ち上がりが悪く、

なかなか盛り上がらなかったりして、
生産的な場にならない、

なんてこともしばしば。

ゆえに、

しっかり話をし合うような
研修やワークショップの場では必ず、

「アイスブレイク」
(”凍った空気”を”壊す”)

というパートがあるわけです。

■その中で、

特に1~2時間くらいの
会議やミーティングで、

是非オススメしたい
場を和ませ、集中させる手法があります。

それが、

『チェックイン』

と呼ばれる手法です。

■ちなみに、
「チェックイン」というと普通は

”ホテルなどの入館手続き、
飛行機などの搭乗手続き”

を意味します。

ただ、会議やミーティングで
使われるチェックインは

少し意味が変わってきます。

その場に集った全員が、

”その場に入るための儀式”

みたいなもの。

■そして具体的に
何をするかというと

『今の気持ち・状況(気がかりなこと)を
短く話をしていく』

のです。

ステップとしては、
こんな感じで使います。

進行役
「じゃあ、ミーティングを始める前に
短く”チェックイン”をしましょうか。

「今の気持ち・気がかりなことなど、
準備できた方から1分くらいでお願いします」

参加者
(準備ができた方から順に話をし始める。
1人1分くらいが目安)

以上。

実にシンプルな流れです。

■では、この行為、
一体どんな意味があるのでしょうか。

『チェックイン』の効能とは
大きく2点であると考えています。

1)”安心安全の場”を作ることができる

2)”今、ここの場”に集中できる

というもの。

上記でお伝えした、

「一人ひとりが今の気持ちや状況を話す」

ことを行うと、
内面と場に変化が起こります。

「今の自分の状況」を聞いてもらえた
(=受け止めてもらえた)

という感覚は、
「安心感」をもたらします。

「安心・安全の場である」という認識は、

特に意見を広げるための
”対話やディスカッション”の場において

多様な意見を場に出す上で
重要な要因となります。

■そして2つ目の効果、

2)”今、ここの場”に集中できる

について。

その場に参加している人は
口に出さないだけで、
それぞれの状況と思いを持って
その場に参加しています。

黙って会議に参加しているように見えても、
その内側では

・顧客対応でトラブルが発生していて、
ずっと気になっている

とか

・上司に叱責を受けた直後で
気持ちが沈んでいる

とか

・家族が病気になってしまい
早く帰らないと…と心配している

とか、

・この後に続くミーティングの準備が
終わっておらずソワソワしている

などなど、

今を取り巻く状況と
それにまつわる気持ちがある。

■その自分が置かれている状況や気持ちを、
言葉に出すことは、

・口に出した本人が
今の自分の状況に自覚的になる

そして、

・場に集っている人の状況を聞くことで
必要に応じて、配慮もできる

という効能があります。

(例えば「次の予定が気になっている」という人がいるなら、
「1時間きっかりで終えよう」と合意できる、などですね)

ゆえに、『チェックイン』は

1)”安心安全の場”を作ることができる

2)”今、ここの場”に集中できる

という2つの効果があるのです。

■加えて、このような
『チェックイン』を行っていくと
中長期的な効果もあります。

まず、それぞれの人が

最近何をしていて、何を考えているか、
あるいは人となりがわかるようになります。

タスクだけ話していてはわからない、
その人の内側にある思考や感情を理解することができる。

人は、信頼感や繋がりの深さで
コミュニケーションのスピードも変わってきます。

だからこそ、小さいようですが
こういったことの積み重ねが
じわりと効いてくるのです。

■かつ、

1人1分話をしても、
5人なら5分程度で終わります。
10人でも10分。

この時間に対しての
投資対効果を考えても、
十分な価値があると感じます。

■人は機械ではなく、
感情がある生き物です。

ゆえに、

必要なことだけ、
議題だけ最短で語りましょう、
はい、スタート!

と割り切って
進められるものではないもの。

・相手の事がわかっているという信頼

・自分のことを聞いてもらえたという安心感

・否定されないという空気(心理的安全性)

それらのものがあってこそ、
実りある対話が行いやすくなります。

■ということで、

ぜひ『チェックイン』、

おすすめですので、

その効果を
試して頂ければと思います。

呼び名はなんでも良いです。

やることは、最初に

『今の気持ち・状況(気がかりなこと)を
短く話をしていく』

だけ。

きっと感じられることが
あるかと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

「ありがとう」言う方は何気なくても言われた方はうれしい。
「ありがとう」これをもっと素直に言い合おう

松下幸之助

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