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2998号 2022年5月7日

「誰にため、何のため」を忘れた暴走特急

(本日のお話 1633文字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。
また夕方からは大学院の授業でした。

人材開発・組織開発実践論という授業で
事前課題を元に、皆で発表をし合う、
という内容でしたが、

他者の視点や切り口から
実に多くの学びを得られた時間でした。

思うに、

宿題とか課題とは、実に面倒くさい(失礼)ですが、
自分の頭で考え、悩んだものだからこそ、

他者からの学びの質も
自分のショボさを自覚した痛みを伴う学びの質も
ぐっと高まるものだな、と痛感しました。

伸びしろしかない!ということで
ちょっとつづレベルアップしたいと思います。

(と、自分に言い聞かせるの巻)



さて、本日のお話です。

そんな昨日の大学院の学びの中で、
特に印象が残っていることがあります。

初歩的といえば初歩的な失態から、
当たり前のことを忘れてはいけない、

と反省と恥ずかしさも含めて、
振り返り思うことがありました。

今日はそのお話について、
皆さまにご共有させていただければと思います。

それでは、早速参りましょう!

タイトルは

【「誰にため、何のため」を忘れた暴走特急】

それでは、どうぞ。

■ちょっと前に読んだ

『ドラゴン桜』という漫画
(東大に落ちこぼれが努力して
1年で入学するという漫画)

でこんなシーンがありました。

国語の先生が
高校3年生の登場人物の答案に対して
こうつぶやくことがありました。

「こりゃ、小学生の感想文レベルだ、、、」

「君たちはそもそも問題を
”正しく読めて”いない!」

と語るシーンがありました。

■”正しく読めていない”とは、

国語の論文か何かの問いが
「~について論ぜよ」

とある中で

「論ずる」という言葉の意味を
十分に咀嚼することなく
自分の感想を言っておしまい、、、。

そんな状況に対する苦言からのセリフです。

「論ぜよ」というのには、

・賛否それぞれの立場を明確にする
・双方の主張と、その意見の根拠、
・その上での自身の見解

等を整理すべきであるが、
「なんとなくの文章の雰囲気」から
曲解して回答している、

これじゃ0点だ、、、と
その登場人物の先生は言うのでした。

要は、

”これは何を問われているのか?”

をきちんと考えて進めないと、
そもそも話になりませんよ、

ということ。

■さて、話を先日の私の話に
戻させていただくのですが、

先日の大学院の授業の課題では

「ある会社のアンケート調査を
統計分析を使って組織診断をして、
新社長にお返しする」

という設定で
パワーポイントにまとめてお返しする、

という課題でした。

■、、、が私はお恥ずかしながら、

前提条件の読み込みを
さらっとしか行わず、

「ああ、統計苦手」
「この情報をとにかく分析するんだな」

と苦手意識からスタートした
意識の囚われにより、

とにかく走り始め、
統計ソフトを(ほぼ使えないですけど)
なんとかかんとかいじくり回して、

課題を提出したのでした。

■そしていざ授業の中で、

それぞれがおこなった分析結果を、
お互いに共有し合う

ことをおこなったのですが、
そこで自分の致命的なミスに気づきます。

私は、前提となる

「ある会社のアンケート調査を
統計分析を使って組織診断をして、
新社長にお返しする」

というのをガン無視して、
微塵にも面白くないデータをそのまま
入れて終わりとしており

「自分がいかに目的を
見失ったまま走っていたのか」

を仲間たちの発表を聞いて、
痛感させられたのでした。

■これはあらゆる仕事について、
全く同じことが言えます。

「目的」を明確に定めていないと、
向かう方向はブレブレになってしまう、

若手社員皆に言われるような話。

しかし、焦っていると

「お題に対して正しく答える」
(誰のため/何のためという前提を忘れない)

ことをつい忘れて走り始めてしまうことが、
あるのだな、、、

と強く反省をいたしました。

■ただ、そういうことは

時限性、苦手意識や
その他の考慮する事柄が重なり合った中では、

つい疎かにして駆け出し始めてしまうことも、
なきにしもあらず、だと思います。

しかし、どんなプロジェクトでも

「誰のため/何のため」
「どんな結果やプロセスを求めているのか」

という前提を念頭に置いた行動をしないと、

”ただ闇雲に走り始めて、
あらぬ方向に突っ走る暴走特急”

となってしまう危険性を感じた次第です。

能力の課題
(統計の解析手法、スライドまとめ方)

などももちろんありますが、
前提の確認は更に大事です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

未来を語る前に、今の現実を知らなければならない。
人は現実からしかスタートできないのだから。

ピーター・ドラッカー(経営学者)

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