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3052号 2022年6月30日

「学ぶマネジャー」は機会を手に入れる ー論文『マネジャーの成長の理解』よりー

(本日のお話 2130字/読了時間2分半)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は終日、外部人事パートナーとして
関わらせていただいている地方銀行様での
人事に皆さまへのコーチング、コンサルティングでした。

現場で起こっている様々なお話を一緒に考えることは、
刺激的であり、楽しい時間でもあります。
こうしたご縁もありがたい限り。

また、夜は8キロのランニングと
1件の打ち合わせでした。



さて、本日のお話です。

人・組織づくりに関わる中で感じるのは

”チームのリーダー(マネジャー)が貪欲に学んでいるチームは
学びに対して積極的である”

ということです。

あくまでも私の感覚ではありますが、
あながち間違いではないような気もします。

逆に言えば、

そのチーム、組織のトップが
学んでいない、学ぶ姿勢がない場合、

その下の人達や、学ぶ文化にも、
多少なりとも影響がある、と感じます。

(学ぶ人はどんな環境でも学びますが、
学ぶ姿勢やや萎える・・・というように)

今日はそんなお話に関連して

「マネジャーの学びと成長」

に関する論文からの学びを
皆さまにご共有させていただければと存じます。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【「学ぶマネジャー」は機会を手に入れる ー論文『マネジャーの成長の理解』よりー】

それでは、どうぞ。

■「仕事の経験」こそが、人を成長させる。

米国のロミンガー社が提唱した

『70:20:10の法則』

というものがあります。

曰く、リーダーシップのような能力は

・「経験」からの学びが70%
・「他者」からの学びが20%
・「研修」からの学びが10%

という話です。

結論、

「人は机上で学ぶんじゃない!
現場で学ぶんだ!」

と懐かしき青島刑事ばりに言いたくなるくらいの
比率であり(経験が70%)

”経験の大切さ”

を語っても語りすぎることはない、とすら感じます。

■さて、このことはあらゆる世代、
つまり、もちろんマネジャー(=管理職)にも言えます。

やっぱりマネジャーも

「経験から学ぶ」

のです。

そんな中で論文

『マネジャーの成長の理解:
ーマネジャーの能力を予測する、職務の発達性、学習目標志向性、および発達的職務へのアクセスー』

Dragoni,L.,Tesluk,P.E.,Russell,J.E.,&Oh,I.S.(2009).
”Understanding managerial development: Integrating developmental assignments,
learning orientation, and access to developmental opportunities in predicting managerial competencies"

では、これまで文献や先行研究から、

・マネジャーの成果に繋がるコンピテンシー(能力)とは何か?
・どんなマネジャーがより成長の機会を得るのか?

などのテーマについてまとめています。



こちらの内容について以下、
簡単にまとめてみます。

(ちょっとおおざっぱなまとめですが、、、
ご容赦ください)

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

論文まとめ『マネジャーの成長の理解:ーマネジャーの能力を予測する、職務の発達性、学習目標志向性、および発達的職務へのアクセスー』

<研究の概要>

・マネジメントの開発プロセスにおいて
ジョブアサイン(仕事の割当)が重要な役割を果たすと知られている。

・では優れた業績につながる
「マネジャーの最終成果コンピテンシー(能力)」
とは何なのか?

・またそれらのコンピテンシーと、

「1,発達に資する職務(成長できる仕事)」と、
「2,学習目標指向性(学び、成長しようとする姿勢)」と
「3,発達的職務へのアクセス(成長できる仕事を手に入れられるか)」

にはどのような繋がりがあるのか、を調査する。

<優れた業績をつながるマネジャーの能力とは?>

・幅広いビジネス知識
・勇気
・人々の能力を引き出す能力
・一貫して誠実な行動
・洞察力
・成功へのコミットメント

・・これらが、優れた業績を上げる人を特徴づける
「最終成果のコンピテンシー」とされてきた。
(Spretizeretal., 1997)

<研究の結果>

1)マネジャーの”発達に資する職務(成長できる仕事)”は、
最終成果に繋がるコンピテンシーと正の相関を持つ。

2) 学習志向の強いマネジャー(成長志向の強いマネジャー)は、
管理職の”発達に資する職務(成長できる仕事)に就く傾向が強い。
そして、その経験に基づいてより高いレベルのコンピテンシーを獲得している。

※Dragoni,L.,Tesluk,P.E.,Russell,J.E.,&Oh,I.S.(2009).
”Understanding managerial development: Integrating developmental assignments,
learning orientation, and access to developmental opportunities in predicting managerial competencies"

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)

とのこと。

■平たく言えば、

・成長しよう!新しいスキルを獲得しよう!とする
マネジャーほど、成長できる仕事経験を手に入れやすい

・成長できる仕事につくと、
マネジャーの業績に繋がる能力は伸びる

というお話。

言われてみれば、
確かにそんな傾向はありそうだし、
最もなことだ、とも思えそうです。

■しかしながら、当たり前のことですが、
とても重要な話にも思えます。

例えば、

”チームの成長の限界は
チームのリーダーによって影響される”

なんて話もありますし、

そのチームの代表であるマネジャーが
成長しよう、学ぼうとして、

「発達に資する職務(成長出来る仕事)」を
獲得する機会を得るということは
その周辺にいる、チームにも成長するための機会が
訪れるということにもなる、

とも言えそうです。

そうすると、そのマネジャーの下についたメンバーも
能力を高める機会に恵まれる、となりますし、

それは生き抜く力(雇用可能性)を高めるチャンスを提供できるか、
できないかに繋がりうる、
重大なことのようにも思えます。

■、、、と発散して考えてしまいましたが、
いずれにせよ、やはり

”マネジャー自身の学びの姿勢”
”マネジャー自身が成長できる環境に身をおくこと”

というのは、

若手に学びが必要ということと同等、
否それ以上に、大切なことではなかろうか、、、

と思うのでした。

■仕事もある程度できるようになって

それがルーチンになってくると
つい”省エネモード”になりがちです。

しかし、月並みですが、
変化が激しく、長く働く必要も出てきそうな今、

・学び続けること、学び直すこと
・成長に繋がる機会を自ら得続けること

は、活躍し続けるための必須の条件だと思います。

立場関係なく、学びを深め続けたい、
そんなことを考えさせられた論文でございました。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

みずからを向上しようと試みる事が必要である。
この意識は生きているかぎり持続すべきである。

クリスティーナ(スウェーデンの女王/1626-1689)
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