メールマガジン バックナンバー

3061号 2022年7月9日

「マネジリアルコーチング論」の授業から学んだこと

(本日のお話 2422字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
また1件の個別コーチング。

夕方からは大学院の授業でした。
その他、土曜日の研修の準備など。



さて、本日のお話です。

先日にて大学院の
「マネジリアルコーチング」の
約3ヶ月の授業が終わりました。

振り返って、自分自身のコーチングの考え方を
アップデートする素晴らしい時間だったな、
と感じておりました。
今日はそう思った所以について、
少し振り返りも含めて記載をしてみたいと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、

【「マネジリアルコーチング論」の授業から学んだこと】

それでは、どうぞ。

■しばしば思い出す、
印象に残っている名言があります。

それは、

『どんな分野の知識でも、
それに熟達するには、隣接するものについて学ばねばならない。

したがって何かを知るには、
すべてを知らなければならないのだ』

(オリバー・ウェンデル・ホームズ/米国の作家・詩人・医師/1809-1894)

というもの。

■何か一つのことを知ろうと
掘り下げていくと、

必ず何か近しい領域にも、
興味が派生していくものです。

例えば、「ランニング」でも、
(いつもランニングネタですみません汗)

”走る”というところから、

”体作り”となって
”栄養”となり、

そこから
”健康”となり、
”睡眠”となり、さらには

”メンタルへの影響”となり、
”マインドフルネス”

、、というように、

どんどん派生して
興味や知識が広がっていき
直接のつながりはぱっと見深くないような
周辺領域にも展開していくこともあります。

■そして「何かを深める」とは、
まさにこのような、

”周辺領域を自分から探索をしにいく”

という行為に他ならない、
と感じております。

■そしてこれは

今回の立教大学大学院LDCにて行われる
「マネジリアルコーチング論」の授業でも

まさにこの

”コーチングの技術そのものではなく
「とりまく周辺の理論」を教えていただいた”

という感じがしているのです。

■私(紀藤)は

国際コーチング連盟という
民間のコーチングの資格を取得しており、
一定程度のコーチングのトレーニングは、積んでいます。
(まだまだではありますが)

そこでは、
コーチングのOSとも言える、

・観察
・傾聴
・質問
・承認
・フィードバック

の考え方やスキルを中心に学びつつつ、

”GROWモデル”という
コーチングの型にそって対話を進める
練習を行ったりします。

そして、このことはいうなれば、
”コーチングど真ん中”の行為です。

このことを学ぶのもとても大切なことで

”自分が話して教える
→質問をして引き出す”

というパラダイムへと変える
具体的なスキルかつ、

一定程度の量稽古が効果を発揮する
実践的な学びです。

■一方、例えばこれを

「ビジネスの現場で活かす」

と考えると、それだけでは
まだ足りない、とも感じるのです。

ただ、もし周辺を巻き込んで
大々的に活動をしていこうとするならば、
より説得力を持つことが必要です。

すると、

「コーチングとは具体的に
どのような効果をもたらすのか?」

「なぜそれらの行為(承認や質問など)が
重要だと言えるのか?」

「それらの行為が、お互いの関係性の何に影響を与え、
どのように変化がもたらされるのか?」

「コーチングが機能するためには、
どのような要素(考え方・行動)が重要なのか?」

など、誰から聞かれたとしても、

一定程度の論理性や知見をもって、
その全体像を語れることが、

コーチングの実践を重ねることに加えて、
その大切さについて確信を得る大切な武器になる、

と感じたのでした。

■ちょっと抽象的なので、

具体的にお伝えすると、
このような”材料”を考えるきっかけとして、
提供していただいたのが

コーチングに対する土台を固めてくれた、
と感じています。

(以下、授業で学んだこと)
**

<マネジリアルコーチングの効果について>

・経験学習が個人の能力向上に繋がる。
そしてコーチングは”内省”をうながす。

→書籍『職場学習論』より

<マネジャーのあり方とコーチング行動>
・マネジャーの考え方(暗黙理論)がコーチング行動につながる。
(人は成長できるという”増加理論”を持つことが大事)

→論文『KEEN TO HELP MANAGERS』より

<人による動機づけの違いについて>
・”仕事の意味づけ”の理論を知る
(従業員は仕事に対して様々な動機を持っている)

→論文『On the meaning of work_A theoretical integration and review』より

<具体的なコーチング行動について>
・学習する組織で見られる13のコーチング行動とはなにか。

→論文『Coaching behaviors in learning organizations』より

<職場の心理的安全性にコーチングが与える影響について>
・マネジリアルコーチングがチームの心理的安全性につながる
・フィードフォワードインタビュー(上司部下の新しい関係性構築が生まれる)

→書籍『High-quality relationships, psychological safety, and learning from failures in work organizations』より

<「承認」がもたらす影響の研究について>
・承認・フィードバックのスキルと承認とモチベーションの研究より

→書籍『承認とモチベーション』より

、、、その他いろいろ

**

論文や書籍を読むと、

”なぜコーチングが重要なのか?”

について、

真剣に考え、探究した先人たちの知見があります。

それらをなぞることで
自分の中で深く足元が固まって
土台が出来ていく、

そしてそれが、
コーチングに対する確信になり、
またスキルを磨くためのより強い動機づけになる、

と感じます。

■何かを学ぶ時に、
学ぶ理由が深く腹落ちしているほど、
真剣に学ぼうと思う気持ちが高まります。

そういった意味でも
今回の「マネジリアルコーチング論」は、

”コーチングという具体的スキルに
”隣接する領域の知見”

と感じると同時に
コーチングがもたらす効果の全体像を
俯瞰する機会なりました。

■一見周りくどいようですが、
改めて思うのが、

『どんな分野の知識でも、
それに熟達するには、隣接するものについて学ばねばならない。

したがって何かを知るには、
すべてを知らなければならないのだ』

です。

・コーチングの技術を学ぶ

・周辺の理論(コーチングに関する理論)も学ぶ

これを行うことが、
知ることを深める1つのアプローチだとも思います。

それ以外にもたくさんの魅力がありましたが、
そんなことを体感させていただいた
有意義なマネジリアルコーチングの授業でした。
(改めて先生、ありがとうございました!)

==========================
<本日の名言>

世界は一冊の本であり、
旅に出ないものは同じベージばかり読んでいるのだ。

アウグスティヌス(古代ローマの哲学者/354-430)

==========================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す