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4197号 2025年8月22日

2000人の調査で判明した「人生満足度が高まる余暇の使い方」

(本日のお話 2456字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は1件のアポイントでした。
その他、送り迎え&ご飯担当だったので、
午後の仕事の合間に12kmのランニングでした。
気温が35°で、干からびるかと思いました…笑



さて、本日のお話です。
2025年9月号のハーバードビジネスレビューのテーマが「休み方」についてでした。
この中で面白い記事がありましたので、その内容をご紹介させていただければと思います。

記事のタイトルは

『多忙の中に余暇を見出せる人はどのように余暇を過ごしているのか』

です。

この記事では、2000人の調査から判明した「人生満足度の高い余暇の使い方」について、5つの戦略が紹介されています。

世の中には忙しい人もいれば、余裕のある人もいます。しかし、余暇の時間が多い少ないにかかわらず、「大きな喜びを感じているグループ」と「そうではないグループ」に分かれることがわかっています。
つまり、「余暇の過ごし方」が人生の満足度に大きく影響しているということです。

では、どんな過ごし方をすると楽しい余暇になり、人生満足度が高まるのでしょうか。

ということで、内容を見てみましょう!

■1. 他者と関わる

様々な活動(運動、趣味、ゲーム、テレビ、飲食、パーティーなど)を「1人で行う」ときと「他者と一緒に行う」ときを比較すると、同じ活動でも誰かと一緒にやったほうが大きな喜びを感じられることがわかりました。

特に差が大きいのは、飲食やパーティー、ボランティア、ゲームなどです。逆に、趣味や運動、スピリチュアルな活動は差があまり見られませんでした。

そういえば私も一度1人焼肉に行ったことがありますが、まったく楽しくなく、あまり美味しいとすら感じませんでした。ランニングも同じで、1人で走るのも楽しいのですが、誰かと一緒に走って一緒にお風呂に入ると、それはもう最高に楽しい体験になります。

ハーバード成人発達研究によると、75年以上にわたり数百人の男性を追跡調査した結果、人生満足度を構成する最大要因は「寛容で協力的な人々との強く有意義な人間関係」であることがわかっています。家族でも友人でも、関係の質こそが重要なのです。

やはり「他者と関わること」は大切なのですね。

■2. 受動的な過ごし方を避ける

かといって、すべてを誰かと一緒に過ごすのは現実的ではありません。
1人での余暇の過ごし方も当然あります。

ただし、1人で過ごす時間の使い方もポイントがあります。
それは「受動的な活動(昼寝やテレビゲームなど)よりも、「能動的な活動(運動や趣味、ボランティアなど)」の方が満足度が高いということです。

これも実感としてありますよね。

延々YouTubeを見続けていても満足感はそこまで高くない。
延々ウルトラマラソンはつかれますが、結構楽しかったりします(私だけ?)。いずれにせよ、映画を観に行ったり、音楽を楽しんだり、能動的な行動した方が、はるかに喜びは大きいようです。

■3. 情熱に従う

次に、余暇にどんな活動をするかのポイントです。「個人的にやりがいを感じる活動」を優先させた方が人生満足度が高いことがわかりました。

一方、「自分のためになると言われる活動」もあります(英語学習とか、資格取得とか、筋トレとかでしょうか)。それも重要なのですが、そうした活動は、そこで得られるものが増えても人生満足度には影響しません。

一方で「個人的にやりがいを感じる活動」は、そこから得られる価値が高まるほど、人生の満足度も比例して高くなることがわかっています。

「やった方がいい」と言われる活動はたくさんあります。ただし「やらなきゃ」と義務感で取り組んでも、満足度は必ずしも高まらないようです。

一件、自分のためになるかはわからないけど、「個人的にやりがいを感じる活動」、たとえば、切手集めや鉄道、園芸、編み物などなどは、そこから得られる満足度は非常に高くなるのです。

だからこそ「自分が情熱を感じるものに余暇の時間を使う」ことが、人生満足度を高める鍵となります。

■4. 活動を多様化する

もう1つ面白いのは「1つの余暇活動に多くの時間を割きすぎない方が良い」という点です。

つまり、余暇活動は「多様性を持たせる」ことが大切だということ。

研究によると、1つの活動に多くの時間を使いすぎると途中で転換点が訪れ、逆U字カーブのように人生満足度が下がることが分かっています。

身体的活動、精神的活動、知的活動など、幅広く余暇を組み合わせることが推奨されます。

たしかにゲームを誰かと一緒にするのは楽しいですが、ひたすらゲームばかり続けていると飽きてしまいますよね。余暇活動の「幅」を持たせることが重要なのです。

■5. 自由時間を守る

最後は「余暇の時間をしっかり守る」ことです。

ザビーネらの研究によると、「仕事から心理的に切り離されること」が幸福度を高め、さらに仕事へのエンゲージメントを高めることが分かっています。
仕事時間が週に1時間増えると人生の喜びは減少する一方、その時間を趣味や運動、人との交流、家族や友人との食事などにあてると幸福度は増すそうです。
つまり、余暇のための時間を「意識的に守る」ことが重要だということですね。

まとめ
なんとなく感じていた「休みの時間の使い方」を、改めて整理してもらったような記事でした。

集中できないまま仕事を続けるよりも、思い切って日中に1時間しっかりリフレッシュの時間を設けて外に走りに行ったり、ピアノを弾いてみたりした方が、むしろ集中力は高まります。

さらに、そのように自律的に時間をコントロールできていると、早朝に仕事をしたり、時には夜中に起きて仕事をしても、あまり苦にならないのが不思議です。

AIで効率化が進む時代だからこそ、生まれた余白の時間を「どのように使うか」を考えることは、今後ますます大事になっていくのだろうと感じました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

※本日のメルマガは「note」にも、図表付きでより詳しく掲載しています。よろしければぜひご覧ください。

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