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1453号 2018年2月5日

日本刀の贋作(ニセモノ)を見極める修行には、「GACKT様」の日常の行動に通ずるものがある

(本日のお話 2854文字/読了時間3分半)
■こんにちは。紀藤です。

昨日日曜日は、午前中に読書、
ならびに夕方からは、

昨年、世界の歴史、日本の歴史、
資本主義、AIなどあらゆるリベラルアーツを学んだ、

『サムライ塾』

の次年度の打ち合わせでした。


志が高い仲間と会う度に、
気持ちが引き締まります。


”気合を入れたければ、
 気合が入っている人達の渦に飛び込むこと”

です。

『朱に染まれば赤くなる』ですね。



さて、本日のお話です。

先日、高田馬場のこじんまりしたバー
『LOOP』
に行ってきたお話をお伝えしました。



※平成30年2月2日 (第1450号)
『高田馬場のフレンチのシェフが語る「今までのルールを手放すこと」の大切さ』



今日はそのお話の続きです。

そこのマスターから教えてもらった話で、
面白い小話がありました。

今日はそのお話について、
皆様にご共有させて頂きたいと思います。


タイトルは、


【日本刀の贋作(ニセモノ)を見極める修行には、
 「GACKT様」の日常の行動に通ずるものがある】


それでは、どうぞ。

■フランスで修行をし、

西麻布、南青山の三ツ星フランス料理店で、
シェフをやっていた、高田馬場LOOPのマスター(シェフ)。


ぱっと見、ナッツしか出てこないようなバー(失礼)なのに、

物凄く上品で、繊細で、大変美味しい、
フレンチの料理を出してくれるお店をやっています。

(しかも、リーズナブル ←ここがポイント)



そんなマスターが、
先日料理を楽しみながら、

「料理人として一流になるためにはどうすればよいか」

というテーマで、ある小話を聞かせてくれました。


■内容は、こんなお話でした。


マスター

「突然ですが、”ホンモノ”を見極めるために、どんな修行が必要か、わかりますか?」


「以前、日本刀の贋作(ニセモノ)とホンモノを見極める鑑定士の方に、
 話を聞いたことがあるんです。

 それは、

 物凄く精巧に作られた”贋作(ニセモノ)”と”ホンモノ”を、
 どうすれば見分けるようになれるのか?

 という修行の話でした。

 ちなみに、何をすると思いますか?」


私(と妻)

「うーん、やっぱり、
 ”ホンモノとニセモノを見比べる”とかで、
 その違いを覚える、とかですかね?」


マスター

「それも一つあります。
 でも、実際は、ちょっと違うんです。

 その方(日本刀の鑑定士)はこう行っていました。

 『贋作を見極める目を持つためには、
 『本物の刀(一流のモノ)だけを見せる』

 のだそうです。


 すると、贋作(=ニセモノ)に出会った時に、
 ”違和感”を感じるようになる。

 「なんだかわからないけど、ちょっと違うな」

 と。

 まずは、その感覚を磨くことが、
 本物を見分ける目を持つために大事なことなんだ、

 なんて話をしていたんです。」



「ちなみにこの話。料理も全く同じなんですよ。

 美味い料理を作るためには、まず自分が

 『”本物の料理”を食べ、学ぶこと』なんです。

 そうすると、味覚が鍛えられて、
 美味しくない料理に対しての”違和感”を、
 覚えられるようになるんですよ。



 ちなみに、おまけですが、

 「味覚の鍛え方」として私のオススメは、
 ”酸っぱくて美味いもの”を食べること、ですね。

 酸っぱくてうまいものは、繊細な味覚を必要としますから
 美味しい料理を見極める舌が鍛えられます。」



そんなお話を聞かせてくれたのでした。


■そして、この話を聞いて、
ふと思い出す話がありました。


それは、お正月のテレビの番組の


『芸能人格付けランキング』


なるもの。


その”GACKT様”(ミュージシャン)を思い出したのでした。


ちなみにこの番組、

「芸能人が、”一流と三流を見極める”」

という企画。

例えば、

”5000円のハウスワイン VS 100万円のワイン”

”初心者用の1万円のバイオリン VS 1000万円のバイオリン”

などを見極めるという番組です。


それを間違え続ける芸能人を見て、

「なんだ、芸能人大したことないじゃん(笑)」

と笑いを誘う、そんな番組です(多分)。


■何となく見ていたのですが、

その中で驚愕したのが、
そこに参戦していたミュージシャンのGACKT様と、
XJAPANのYOSHIKI様のパフォーマンス。

彼らは、ことごとく、


・一流のワイン
・一流のバイオリン
・一流の絵


などなど、
「ホンモノ」を当てて当てて当てまくっていたのでした。


そして印象的だったのが、
当てた際に彼らが口にしていた、


「全然、違いますよね」

「音の柔らかさが、全然違う」


というコメント。


つまり、この行間を読むからに、


”(きっと彼らが普段から見聞き・口にしているであろう)
 「一流のワイン・楽器」に比べて、『全然違う』”


ということなのでしょう。


柔らかさとか、まろやかさとか、香りとか、響きとか、
言葉で形容するのは難しいのだけど、

「なんだか違う」

という感覚を、
彼らが何気なくただ口にしていたのが、
大変、印象的だったのです。



そして、その話を、高田馬場のフレンチのシェフの

「日本刀の贋作の見極め方」
「一流の育て方」

から思い出したのでした。


■つまり、何が言いたいかというと。


”ホンモノ”を見極めるためには、
 また、”本当にいいモノ”を知るためには、


兎にも角にも第一に



【”いいモノ”が何かを体験する】



ことである、

改めてそんなことを思ったのです。



高田馬場のフレンチのシェフが、
「一流のモノを口にしてきたから、味がわかった」
といったように、

GACKT様、YOSHKI様が、
「いつものワインと全然違う」
といったように、

体験をしなければ、基準もできないし、
安いものとの違いも、分かるはずもないのでしょう。


■私自身(紀藤)は、
100万円のワインなど、
飲んだことも、出会ったこともありませんし、
出会う予定もありませんが、

それでも、ちょっとだけ近しい経験として、


社会人1年目に、

”1万円のビジネスシューズ”
(合成樹皮=made in チャイナ)

しか持っていない時の「靴」に対する目と、


ちょっと経験が増えて、ボーナスがもらえて、


”(私(紀藤)にとっては)高い革靴”
(牛靴=伊勢丹で買った。made in スペイン)


を買い、履いた後の「靴」に対する目は、
やっぱり違うようになりました。


本当に、ちょっとのちょっとだけ)
イイものが分かるようになった気がするのです。


しかし、こういったことの連続で、

「目が肥えて、物事の深みを知る」

というプロセスを経ることができるのでしょう。


■別にいいモノを体験する、
身につけるだけが全てではないですが、


”自分が好きなモノ”

”自分が専門としていること”


については、

やはりそれなりの「目」を、
経験を重ねる毎に熟成させていきたいものです。



自分の好きな、興味がある領域は、
とことん掘り下げていけたら、

きっと深みを感じられる体験、経験ができ、
充実感も増すものでしょう。



そしてそのために、
日本刀の鑑定士と、GACKT様の話は、
参考になりそうです。



【日本刀の贋作(ニセモノ)を見極める修行には、
 「GACKT様」の日常の行動に通ずるものがある】



そんなことを、ふと思ったのでした。


そんなことを、思った次第です。



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<今日の未来習慣>

自分の好きなこと、興味があることについて、
「一流」を見に行ってみる

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 塩の辛さ、砂糖の甘さは学問では理解できない。
だが、舐めてみればすぐ分かる。

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