メールマガジン バックナンバー

1138号 2017年3月27日

「お前が言うなよ...」的リーダーには、誰もついていかない

(今日のお話 2058字/読了時間2分半)
■こんにちは。紀藤です。

さて、本日ですが、
プライベートにて緊急自体がありまして、
山口に来ております。

(そんな理由で、すっかり
 メルマガ配信が遅くなってしまいました汗)

が、気を取り直して
早速ですが本日のお話です。



昨日、日曜日は
昨年一緒に歴史などを学んだ
「サムライ塾」メンバーと共に、
勉強会をしたのでした。


その際、

”信頼関係”や
”リーダーのあり方”について、

私自身が知っている情報を
シェアをしたのですが、
その際、改めて思うことがあったのでした。


ということで、今日は

「リーダー(管理職)が身につけるべき能力」

について、弊社でお伝えしている原則をお伝えするとともに、


『「お前が言うなよ」的リーダーに、人はついていかない』


というテーマで、
お話をお伝えしたいと思います。

それでは、どうぞ。

■しばしば聞く話。

それは、


管理職やリーダーと言われるポジションの人に、

 ”コーチング研修”
 ”メンバーの目標管理設定研修”

などを実施して、
「チームを導くスキル・武器」を渡したものの、
一向に成果がでない。

はて、どうしたらよいのか?


というご相談。


■このような話を掘り下げていくと、
そのお困りのご担当者様より見えてくる問題の一つに、


『信頼関係』


というキーワードが
浮かんでくることが多いです。


「信頼関係」の不足とは、

例えば、


・管理職がメンバーの話をしっかり聞いてくれない

・管理職がメンバーの本当のニーズを理解していない

・そもそも話す量、相談する量が少ない

などの、

「コミュニケーションの質や量がよくない」

というもの。

管理職とメンバーの間に、
隔たりが生まれているということですね。


こういう状態では、
しかるべきマネジメントもできないし、
当然、管理職の意図も伝わらないということは、

想像に難くありません。


■しかし、もっと本質的な問題があります。

それが、今回のテーマでもある、


『「お前が言うなよ」的リーダーには、人はついていかない』


という話。


例えば、ある課長が、

「目標が大事だよ!目標持てよ!」

と言いながら、その課長自身が、

”全く目標志向じゃないし、
ガンガン目標を外すし、こだわりも見せない人”

であれば、口には出さずとも、
(お前が言うなよ)とメンバーは思うでしょう。


また、「もっと主体的に発言していこうゼ!」と
口では言っているリーダーが、

いざ部内の会議のとき、ひたすら黙っている。
偉い人には意見をしない。発言しない、戦わない。

としたら。

おそらくメンバーはその後姿を見て、
(お前が主体性とか言うなよ)
となるでしょう。



はたまた、
”コーチング”なるスキルを覚えた課長がいて、
メンバーとキャリア面談をする、というシーン。

普段からその課長が
「自分のことばかり考える信頼のおけない上司」
と見られていたとしたら。


多分、いくら”コーチング”的なスキルができても、

「そのスキルの裏にある意図」

を警戒し、

(課長、俺を騙くらかして、
 自分に変な仕事させようとしてるんじゃないか?)

と疑いの気持ちがメンバーの心に浮かるのでしょう。


だから、せっかく身に付けたはずの、

 ”コーチング研修”
 ”メンバーの目標管理設定研修”

が活かされない。

そんなことが、
往々にして起こっているようなのです。


■もちろん、メンバーは口では言いません。


でも、内心、

(お前が言うなよ)

と思いつつ、
不本意ながら従っている、
というメンバーも決して少なくない、

そのように思うわけです。



さて、フランクリン・コヴィーが提供している、
管理職向け研修で、

====================
管理職向け「リーダーの4つの役割」
====================

というプログラムがあります。

ここでは、

成果を出すリーダーを分析した結果、
「4つの役割」を持っていることがわかった、

というお話を伝えています。

その中の「リーダーの役割」の一つに、


【模範になる】


というものがあるのです。


「模範になる」とはその言葉通り、

”自分で言っていることをやっているか”
”メンバーの見本となるような行動をしているか”

ということ。


なんだ、当たり前じゃないか、

と思われるかもしれませんが、
ところがどっこい、これが、
ものすごく重要なエッセンスなのです。



当然ながら、
いくら良いことを言っても、
素晴らしいスキルを持っていても、

(お前がいうなよ)

となっているようリーダー、管理職であるとしたら、
決してその言葉は、メンバーの心には届かないのです。


(お前が言うなよ)


と内心冷ややかに見られていたら、

・言葉では従うけれど、心で反抗する、とか
・反抗はせずとも、低いモチベーションでやる、

ということになってしまいかねません。


■そして加えて言うと、
恐ろしいのが、このような(お前が言うなよ)
状態になっていても、


”当人は気がつけない”


ということ。


何か「フィルター」を通して、
自分自身を見つめる機会がないと、

「俺は大丈夫。」
「私は大丈夫。」

と思ってしまう。


かつ、「大丈夫」とか思う管理職に限って、実は

”イタい管理職”
”全く模範に慣れてない管理職”

と化していたりするものなのです。


だからこそ、

「自らを振り返る機会」

が大事であるのでしょう。

【本日の名言】 下足番を命じられたら、
日本一の下足番になってみろ。
そうしたら誰も君を下足番にしておかぬ。

小林一三”

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