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1067号 2017年1月15日

『中国4.0 暴発する中華帝国』

(今日のお話 1532字/読了時間1分半)
■こんにちは。紀藤です。

昨日、土曜日は朝から英語塾。
昼からは読書や妻と千葉へ小旅行。

趣味のテニスも、手首を痛めてしまったため、
しばらくお休み中です。



さて、毎週日曜日は、
「今週の1冊」のコーナー。

皆さまに是非シェアさせていただきたい本を、
ご紹介させて頂きたいと思います。


さて、「今週の1冊」は

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『中国4.0 暴発する中華帝国』
(エドワード ルトワック (著)/文集新書)


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早速その概要を見てまいりましょう!

<この本のナイスなポイント>
■さて、新聞を読んでいると、

「中国ヤバイよね」

みたいな話を、
そこかしこで聞くのではないでしょうか。

尖閣問題に始まり、
環境汚染、
政治の腐敗、
9段線、

何だか話は聞くけれども、
そもそも「何がどうヤバイのか?」もよくわからないし、

また、なぜ中国が今、
こういう状態になったのかも、
よくわからない。

という方、結構多いのではないだろうか、

と思うのです。

(私もそうでしたし、まだ勉強中です)


■しかし、この『中国4.0』では、

「今の中国がなぜこうなっていったのか?」
(=世界の批判に対して、無視して、暴走気味なのか?)


という特に「近代の中国」の動きを、
著者の視点で切り込んで、分析をしていきます。


それが、『中国4.0』の”4.0”が表す所以です。

4.0に至るまで、
1.0→2.0→3.0と歴史を辿ってわけですが、
その流れを著者は以下のように分析しています。


(ここから)

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<中国4.0とは?>


◯中国1.0 = 平和的台頭

・・・国際法も守り、粛々と力をつけていた時代。
  だから叩かれないし、警戒もされない。この頃が一番よかった。


◯中国2.0 = 対外強行路線

・・・ゴールドマン・サックスのBRICSの理論により、
  「中国はもっとすごくなる。米国を超える!」と言われ、その気になった。

  結果、「もっと意見を言い、物事を決定する立場になるのだ(力をつけるのだ)」
  と言い始めたのが、中国の暴走のきっかけではないか?

  南シナ海の9段線、尖閣もこの流れから主張し始めたと考えられる。


◯中国3.0 = 選択的攻撃

・・・尖閣諸島に船艦を執拗に送ること、ベトナムにて石油コンビナートを立ち上げること、
  ターゲットにしたところを攻め続け、実効支配をしてしまう。

  そして、根を挙げて、交渉のテーブルについたら最後、

  「交渉するってことは、主権を認めてないんだね?
   だよね、アナタの国のもんじゃないもんね」と強引に奪うということし始める。

(◯中国4.0 = まだ来ぬ未来

 ・・・習近平氏が9段線を引っ込めること。
  そうすることで、アメリカ、インドネシアなど他国の警戒を解くことができる。
  しかし、感情が許さない。まだ当分出来ないだろうが、目指す姿はここにあるのではないか)

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■あくまでも、「著者の分析」ですので、
これが全ての答えではないと思います。

しかしながら、
どんな歴史にも文脈があり、
過去を知るから、今を知ることができて、
そして、未来を予測できるものです。


今、”グローバル化”と言われて久しい世の中で、
世界を意識することも多いですが、

「経済の繋がり以上に、
 国と国との関係がどうなっているのか?
 どうなっているのか?」

ということは、
これまで以上に知っておくことが、
大切になるのだと思います。


日本の未来を考える上で、
お隣の国の中国を抜きにして、
考えることはできません。


一つの参考として、
気になる方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。


私は、これを読んで、
「日本経済新聞の国際欄」を読むのが、
楽しくなりました。

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