メールマガジン バックナンバー

230号 2014年2月14日

1秒のロケット噴射より、1年間の地道な歩みを。

■おはようございます。紀藤です。

本日も雪が舞っていますね。
困る方がいることは重々承知なのですが、
「雪」と聞くと、何故だかテンションが上がってしまうこの頃。
やっぱり子供心は消せず。

皆さま、外出される際は十分お気を付け下さいね。

さて昨日のお話で、

「もっと欲しい、もっと欲しい」と盲目的に求めると、
「お金はあるけど幸せじゃない」となることがある、
だから「自分の軸を持つことが大切」

というお話を致しました。

本日もそれに関連したことで一つ、ご共有したいと思います。


■最近、研修のご相談で企業様にお伺いするときに
「メンタルヘルス」というキーワードをしばしば聞きます。

もしかすると「ブラック企業」という
言葉が流行っているためかもしれません。

関係は定かではありませんが、
少なくとも注目されていることは間違いないようです。

ちなみに私は新卒で、ある大手飲食店に入社しました。

当時は「ブラック」という言葉はありませんでしたが、
例にもれず、非常に過酷な労働環境でした。

噂が独り歩きしただけかもしれませんが、
「店長が血を吐いた」とか「高熱が下がらない」とか
都市伝説的な話もたくさんあった記憶があります(汗)

そして、そんな中だと、

「精神的に支障をきたしやすい人」

について話題になることがあったのですが、
そういう人の特徴とは、意外にも

”熱意と夢を持って、頑張りまくる人”

だと私の周りでは言われていました。

単純に聞くと、少し意外だなとも感じますが、
このことは比較的、的を射ているように思います。


■一般的には「もっと頑張ろう」という強い思いは
成長の促進剤になると考えられますし、
実際にそうだと思います。

もしそんな「想い」が全くないとすれば、
とりあえず適当にやり、結果、
何も際立った成果を残せない、となるでしょう。

だから「もっと頑張ろう」
という向上心は言うまでもなく大事。

しかしながら、同時に

”コントロールしなければ、「薬」にも「毒」にもなる感情”

だとも思うのです。


■一つの例として、
ある私の尊敬する格闘家Kさんから、
面白い話を聞きました。

彼はある一時期、強さを追求し、
筋肉が腫れあがるほどのハードな筋トレを
毎日していたそう。

実際、筋肉は隆々と育ち
逞しい肉体を手に入れたのですが、
その代わりに「頭痛」に悩まされることになったそうです。

それは、鍛えすぎた筋肉が神経を圧迫して、
「頭痛」を引き起こしてしまっていたことが原因でした・・・

結果、彼は筋トレをやめざるを得なかった、

そんなお話でした。

飲食店の熱血社員でも、
強さを求める格闘家においても、

”「もっともっと頑張らねば」という強い気持ちは
 成長するために大事な要素であると同時に、
 上手くコントロールしなければ自分を痛めることにもなる”

そんなように感じたのです。


■では、どうすれば
「もっと頑張る」という気持ちを
上手に「薬」としてコントロールできるのか。

このヒントとして、
「7つの習慣」の「第三の習慣 重要事項を優先する」
という考え方がヒントになります。

この習慣に関わる内容で、

【生産性のピラミッド】

というものを研修でお伝えしているのですが、
その中に「計画」について伝えています。

それは、

1、まず、自分の大切な価値観を考える。
2、そして、それを実現する目標を考えて、
3、「1か月」「1週間」「1日」と逆算して、

日々の行動とスケジュールを決めていく、
というもの。

色々なメッセージがここには含まれますが、
私が特にここでお伝えしたいのが、

”長期的な視点で計画をすることの大切さ”

を忘れてはならない、ということ。

誰しも何かしら
大小、求めるものはあると思います。

その夢が大きければ大きいほど、
当然、ゴールへの道のりは遠くなります。
つまり、時間がかかり、
「長期的な目標」へとなっていきます。

とすると「向上心が強い人」が掲げる目標は
総じて「長期的な目標」が多くなるでしょう。

そして、「長期的な目標達成」に何より必要なことは、
100m走ではなくマラソンの姿勢。

「もっと頑張る」という気持ちを
コントロールせずに、
100m走のように常に全力で走っていたら、
当然のごとくバテます。

すると「疲れた・・・休もう」となり、
結果、体の変調、精神の疲労などの
形となって表出するのかもしれません。


■「人生は短い」とある人は言います。

実際、それは事実。

しかしながら、とはいいながらも、
「明日、突然自分がいなくなる」
という可能性は、結構低いのも事実。

とするならば、
「もっと頑張る」という、
熱く頑張る気持ちは大切にしながらも、

【このペースで着実に進み続けられるのか】

という長期的視点も入れながら「頑張ろう」とすることで、
自分の肉体と精神のバランスを保つことができ、
いわゆる「メンタルヘルス」も維持しやすくなり、
長期・継続的に頑張り続けることができるのでは、
と思った次第です。

1秒間、爆発的に飛ぶロケットより、
1年間、着実に進む徒歩の方が遠くに行ける。

そんな気持ちで、焦らず、
ゆっくりと歩みを進めていきたいものです。
(毎日を焦りがちな、自分への戒めでした)


■今日のお話は、

・最近はメンタルヘルス、という言葉がはやり始めた。
 とある飲食店で働いていたときに「精神的に支障をきたす人」の特徴があった。
 それは「頑張る人」。
 
・「もっと頑張る」という気持ちは向上する上で必要だが、
 かといって毎日、自分の限界を無視して倒れるまでやり続けたとしたら、恐らく長続しない。
 長期・継続的に走り続けるためにはバランスが大切である。
 
・「7つの習慣」では”第三の習慣 重要事項を優先する”という習慣がある。
 目標を達成するための時間管理などに触れているが、
 それに関することで【生産性のピラミッド】というものがある。
 ”長期的な計画が必要”という考えがその教えの一つ。

・結果をすぐに求めて、瞬間的に爆発するように頑張っても、結果はでない。
 ロケットのように一瞬頑張るのではなく、着実に歩き続ける姿勢を大切にすることが、
 長期で継続する上で大切な考えなのではないだろうか。
 
という内容でした。 


今日も皆様にとって、素晴らしい一日になりますように。

【本日の名言】 疲れた人は、しばし路傍の草に腰を下ろして、
道行く人を眺めるがよい。
人は決してそう遠くへは行くまい。

              イワン・ツルゲーネフ

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