メールマガジン バックナンバー

105号 2013年8月1日

「忙しそうだったので、取り急ぎメールで送ります」の効用と弊害

■おはようございます。紀藤です。

最近つくづく感じるのですが、
通信機器の発達が、私達の生活を
本当に便利にしてくれたなと思います。

弊社はGmailを使っているのですが、
場所や状況を選ばず、常にアクセスできるため、
かなりの時間短縮が出来ているように思います。

メールだけでなく、チャット機能なども付き、
相手の状況を気にせずに要件を伝えることもできます。


■しかしながら、とある有名企業の元社長が
興味深い事をいっていました。

彼は当時、部下に対して、

「半径5m以内にいて、メールで要件を伝えてきたらクビ!」
と言っていたそうです。

そして、私が知っている偉い方も、
生のコミュニケーションを大事にされていて、

「要件があるなら、メールでなく、直接連絡をせよ」
という方がいるのも、何人か思いだされます。

その方々がいうには、
「面と向かったコミュニケーションは要件を伝えること以上の意味がある」。

そして、私もその意見はわかるような気がします。


■とはいえ、
仕事をしていると、殆どの場合、
大体の場合、みなさん忙しそうに見えますよね。

こんな時は、話しかけていいものか迷うことがあります。
立場が上の方であれば、特にそう。

だから、気を使ってメールで送って、
「時間があるときに見ておいてくださいね」
とするのは、一つの親切心ともいえます。


■しかしながら、このような

「忙しそうだから、とりあえずメールで送りました」
のコミュニケーションを、
考えなしに多用しすぎると、
マイナスの結果を生んでしまう可能性もあるのでは、
と思うのです。

仮に忙しそうな上司に話しかける場面を考えます。

妙なタイミングや、まずいタイミングで話しかけると、
「空気の読めないヤツ」になってしまいます。
(私がよくやるパターン苦笑)

そうはならないためには、
上司に話しかけていいかどうかを、
自ずと気にすることになります。

「今大丈夫ですか」と聞くのは当たり前ながら、
より視野が広く、よりレベルが上な対応を考えると、
「今、何をやっていて、どんな状況なのかを想像する」
ということもできます。

つまり、

「メールでなく、直接の報告をすることで、
コミュニケーションのアンテナが高くなる、
あるいは高くしようとする機会になる」
と言えるのではないでしょうか。

そして、そんな場面が一週間に何回もあれば、
相乗効果として、気遣いのレベル、
仕事の協力のスタンス、まで高まるのかもしれません。


■その反面、

「どんな状況かわからないから、とりあえずメールを送っておけばいいや」
を習慣にしてしまうと、日々訪れる

「配慮をする機会」
「相手の状況を考えるタイミング」
を失ってしまう、とも言えるのかもしれません。

すると、
空気が読めなくなって、出来ないレッテルが張られる。

するとますます話しかけることが億劫になる。

空気を読む練習、をする機会が減り、ますます空気が読めなくなる

という恐ろしいスパイラルに入っていくことすら起りうるかも。
(あくまでも、極端な例です)


■ちなみに『7つの習慣』では、
人と協力して、より大きな成果を出すにあたって(相互依存)、

「第四の習慣 Win-Winを考える」

がという考えが必要である、と述べています。

これは、

自分だけが得をする(WIN)でなく、
相手もプラスになる(WIN)ことを目指しましょう、
それが、協力して成果を出す上で大事ですよね、

という概念です。

些細なコミュニケーションであったとしても、

「自分がよければいい」
でお構いなしで、
相手の敷地に土足で踏み入るような行為を、
何度も何度もやってしまったら、
恐らくその人の信頼は低下していくでしょうし、
結果として、仕事もやりづらくなるのでしょう。


■あくまでも、バランスの問題ですので、
「メールはダメ」という話では全くありません。

ただ、考えなしにシステムに頼りすぎると、
「面と向かったコミュニケーションの効用」
のように、自分達が得てきたプラスの面を
知らず知らずのうちに放棄してしまうことになりかねない、
ということを、強く思う次第です。

上記のようなことを考慮に入れた上で、
上手にシステムを見方に付けて活用したいものですね。

強い自戒を込めて。


■今日のお話は、

・メールなど、便利なシステムが増えた。

・それによって、効率的になり、
 面と向かったコミュニケーションをする必要も減った。

・しかしその反面、ある優秀なビジネスパーソンは
 「面と向かったコミュニケーション」にこだわる人もいる。

・それはなぜか。それは、要件を伝えることを超えた効用、意味があるから。

・その一つとして、「声をかける」行為は
 「相手の状況を気遣う・考える」機会であるとも言える。

・だから、それを考えずにすむメールが「とりあえず楽だから」
 と習慣化してしまうと、コミュニケーションの質が下がる。

・そうすると、お互い協力して仕事をするというスタンスにも
 悪い影響をもたらしてしまう可能性があるかもしれない。

・だから、システムは便利だが気をつけて使う必要があるのでは。

という内容でした。


今日も皆様にとって、良い一日になりますように。

【本日の名言】 真に幸せになる人は、
他人のために尽くす道を求め、
それを見出した人だけである。

           アルベルト・シュバイツアー

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