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1636号 2018年8月9日

「苦言」が、毒になるとき or 薬になるときの見極め方

(本日のお話 1995字/読了時間2分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。

ならびに夜は「サムライ塾」という
私塾での仲間たちと懇親会でした。

仕事だけでなく、
同じ志を持つ仲間というものは、
良いものだな、と思いました。

今は、副業、100年時代、
いろんなキーワードが飛び交う中、

「職場以外の深い繋がり」
(=趣味、家族、ボランティア、その他、、、)

等のコミュニティを持つことは、
これから生き抜く上でも、
とても大切なことだと思います。

『三本の矢の教え』のように、
なんでも「3つ」あると、強いです。



さて、本日のお話です。

最近、企業の人材開発のテーマで、

『フィードバック力』

という言葉が大変よく登場してきます。


そんな中、先日読んでいたあるコラムで、
興味深いお話がありました。

その話のテーマは、

「相手への”苦言”の伝え方」

について。

(つまり、フィードバックの仕方、ということですね)

その話が、自分自身、
身につまされるな、と感じると共に、
気をつけなければいけないことだ、

と感じる内容でしたので、
皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「苦言」が、毒になるときと薬になるときの見極め方】。


それでは、どうぞ。


■「フィードバック」は、とても大切です。

今ではよく言われるようになりましたが、
人は、自分の顔が見えないように、


「自分がどう見えているか?」


は見えないもの。

だからこそ、フィードバックは、
大変効果的ですし、人を変えうる力を持ちます。



そういう意味では、

「苦言」「指摘」「アドバイス」

なども、言葉や、その重み、
言葉の尖り方は違えど、


「相手に”気づかせる”」


という意味でも、
とても重要な手法のでしょう。


だからこそ、例えば上司から部下に、
先輩から後輩に、相手に大きい気づきをもたらそうと、

・あえて厳しく「指摘」する

・本気で「苦言」を伝える

ことも時にあるかもしれません。


■しかし、これらの「フィードバック」。

特に「苦言」や「指摘」という
”厳し目のフィードバック”については、
扱いが難しい、ということも、

知っておく必要がある、と思います。


なぜならば、タイミングや言い方によって、


『薬になるはずが、猛毒になってしまう』


ことがあるから。



先日読んだある経済評論家のコラムに、
こんな内容のことが書かれていました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

問題点を指摘するときは、

仲良くなって人間関係が構築されたところで、
このぐらいであれば言っても大丈夫と判断した上で
初めてアドバイスを伝える必要があります。


外から見て、「自分が問題だ」と思っていても。
当人が、その問題に気づいていない場合、

しかも、それが距離が遠い人に
いきなりそのことを指摘されたら、
大体「反感」をくらうのです。

これくらいなら大丈夫、という領域を、
徐々に増やして、踏み込んでいくのがポイントです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

、、、とのこと。

言われてみれば、その通り。


でも、出来ない場合も、
結構あるのではないか、と思うのです。


■私も、こんな失敗談がありました。


私が以前、ある知人の研修に出た時の話。

その時、私の考え方は

”厳しい「指摘」「苦言」を伝えることこそが、
 人の成長に繋がる。愛ある苦言が大事”

と盲信していたときがありました。


ですから、その研修内容はまあ普通だったのですが、
「あえての苦言」として普段書かないような
「厳しい改善事項」を書いて、そして提出しました。

すると、それまで
頻繁にお誘いが来ていたものが、
ピタリとこなくなりました。

、、、

また、出会って2回目の人なのに、
またまた率直に話そうと盲信していた時代に、

「率直に良くないと思うところ」

をバッサリ指摘したところ、
それ以来、完全に連絡がとれなくなりました。


これは、別に悪いこと、
ではなく、ただの一つの事実なのですが、
一つの反省点として、


『「指摘」のタイミング』


には注意が必要である、
とも、思ったのでした。


■もちろん、もともと関係ができている
言っても構わないような相互の同意があるときは、
バッサリいっても、何ら支障はありません。


しかし、そうでないケースで、
むやみに、

「フィードバックだ!」

といって、闇雲に苦言、指摘をするのは、
気をつけねばならない、と思うのです。


「そもそもアナタには言われたくない」
と言われてしまうような、

そんな”薄氷のような関係性”の中で、
いくら指摘を伝えたところで、
結局伝わらないし、変わることもない。


そのことを重々理解する必要がある、
と思ったのでした。




「苦言」が、毒になるときと薬になるときの見極め方は、

『然るべきタイミングと、信頼関係があるか』

がポイントです。


「愛ある苦言」も、
ちゃんと「愛」が伝わってこそ。

そのように思った次第です。



最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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<本日の名言>

たとえ今すぐ相違点を克服できないにしても、
少なくとも多様性を認められるような世界を
作る努力はできるはずだ。

ジョン・F・ケネディ

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