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1666号 2018年9月8日

「会社が変わるプロセス」というのは、「ニホンザルの群れがみかんの皮を剥いて食べ始めるプロセス」のようなもの

(本日のお話 2057字/読了時間2分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は、2件のアポイント。
ならびに、午後より営業セミナーへの参加。

その後、夜からは、
「次世代リーダー研修」を実施いただいているお客様の
懇親会に参加してまいりました。
(O社の皆様、ありがとうございました!)


また本日は、明日開催の

「白馬国際トレイルマラソン(54キロ)」

の出場nため、白馬に移動。

雨なのが少し心配ですが、
いずれにせよ、明日は怪我に気をつけつつ、
白馬の山を駆け抜けたいと思います。



さて、本日のお話です。

私は「組織の変革」というものに、
人材育成等を通じて、関わっております。

しかし、その中で必ず、
”ある悩み”に直面するお客様と出会います。

それは、

「研修などをやれどもやれども、
 (一部の人以外は)変わらない」

というお悩み。

今日は、このお悩みについて、
興味深い意見を述べているお話がありましたので、
皆様にご共有させていただきつつ、
思うところをお伝えできればと思います。


タイトルは、


【「会社が変わるプロセス」というのは、
 「ニホンザルの群れが、みかんの皮を剥いて食べ始めるプロセス」によく似ている】。


それでは、どうぞ。


■人材育成に関わる中で、
よく使われる言葉があります。

それが、

『2:6:2の法則』

というもの。

例えば、
こと「研修」をやるとき、


・上位「2割」は、何をやっても前向き、
 自分から勉強するし、どんどん変わっていこうとする。

・でも、中位「6割」は、風向きや様子をみてどうするかを決める、
 流れに任せる人。どちらにも転ぶ人たちがたくさんいて、

・下位「2割」は、何をやっても後ろ向き、
 不満ばかりいって、むしろ抵抗勢力になってくる

、、、

そして、大体どんな組織でも、
上記のような構造に分かれる。

それが、

『2:6:2の法則』

と呼ばれるものです。


■ですから、上記の文脈を経た上で、
人事の方、経営者の方と話をしていると、
こんな言葉が出てくるわけです。


「結局何をやっても、頑張る人は頑張るし、
 何をやってもダメな人はダメなんだよね、、、。

 全員を良くしようとするのは、できないことなのだろうか?」


、、、と。

そんな葛藤、苦悩が、
目に見えるようです。


■では、本当に、
「一部の人」が変わるだけでは、
組織は変わらないのか?

実際、「会社が変わるプロセス」とは、
どのようなものなのだろうか?

、、、


そのことを考える上で、ある一つのエピソードがあります。
それが、

「ニホンザルとみかんの皮むき」

というエピソードなのでした。


ちなみに、こんなお話です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

動物園に、100匹のニホンザルがいるとします。

サル山に、みかんを投げ込むと、
ニホンザルは、皮のまま、みかんを食べます。

皮は食べられないので、
食べたあと、皮だけ不器用に吐き出します。

しかし、あるサルが、エサを与える人間が、
「みかんの皮を剥いて、食べている」様子を目にしました。

それを見て、ニホンザルの1匹が、
「皮を剥いてみかんを食べる」ことを覚えます。

そうすると、他のニホンザルが、
「皮を剥いて食べているニホンザル」を目にして、
それを真似してみよう、と皮を剥くサルが新たに出てくる。

最初は、誰も
「皮を剥いて食べていない」ので、
『最初の10匹』まで到達するには、結構時間がかかります。

しかし、10匹が剥いて、
食べ始めるようになると、そこからは早い。

あとの90匹に瞬く間に拡がっていく。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

、、、というお話。

「10匹が変われば、100匹が変わる」。

すなわち、

『1割が変われば、皆が変わる』

ということを象徴的に言い表したエピソードですね。


■これに関わるお話で、
人材開発、組織開発の用語の中で、

『組織文化の臨界点』

という言葉があります。


これは、ある”特定の行動”(挨拶など)を、
20~30%の一部の社員が行い始めると、
その行動は、「文化として生き残る」ことになる。

つまり、最初の

『臨界点』

である20~30%を超えれば、
みんなのものになる、という話です。


■そして、「会社が変わる話」は、
先述の、「ニホンザルのみかんの皮むきが広がる話」と
とても似ていると思うのです。

否、似ているというか、
全く同じでしょう。


もちろん、全部が全部、
そんなにうまくいくとは限りません。

反発する人もいれば、
続けるのが難しい状況もたくさんある。


それでも、皆が心のどこかで

「確かにやったほうがいいよな」
「これは役に立つだろう」

となんとなーく思っていることを、
粛々とやっている人を見たり、


ある行動をやっていて
イキイキ、楽しそうに成果をあげている人を見ると、
そこには、”渦”が発生するのです。


そして、人を巻き込んでいく
”流れ”が生まれるのです。


■「会社が変わるプロセス」とは、
一匹のサルから始まるごとく、


”「1人の人」から生まれる”


ものである、と思います。

そして、他のサルが真似をすることで広がるように、

”「追従する意志を持つ人」によって市民権を得る”

のです。


地味で愚直な、そんなプロセスによって、

「会社・組織は変わっていく」

といえるのではないか、
私は、そのように感じます。



■ポイントは、

『みかんの皮を向き始めた一匹のサル』

です。

これが大切、これはやるべきである、

そう思うことについては、
周りがどうであれ、始めること、
続けてみること。


『7つの習慣』でも、
”成功した人生”のためには、

「インサイド・アウト」
(=自分が変わることによって、周りが変わる)

が全ての始まりであるといいますが、


【まず自分から始める】


ことを、心がけ、実行をしていくこと、
ぜひ大切にしていきたいものです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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<本日の名言>


もともと地上には道はない。
歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。

魯迅

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