メールマガジン バックナンバー

1689号 2018年10月1日

”銀座の元ホステス”から学ぶ、「人間の深み」のつくり方

(本日のお話 1988字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日、日曜日は、シェアオフィスにて
研修の企画開発をしておりました。

(台風が迫る中でしたので、途中で退散しましたが、、、)

最近の台風などの天災は威力がすごく、
とても心配になりますね。

皆様に、大事なきことを祈っております。



さて早速ですが、本日のお話です。

週末、公私共にお世話になっている友人に誘われて、
とある20代が中心の懇親会に参加してきました。

某有名大学院で研究をしている人、
大手企業の中枢で働く人など、
実に様々な方が参加していました。

そして、その中の1人に、
”ミステリアスな雰囲気を醸し出す女性”
(良い意味で「陰」があるというイメージ)
がいたのでした。

誘ってくれた友人と鍋を共にしていたため、
その方と話をしていると、どうやらその方は以前
「銀座のホステス」をしていたとのこと。

そして、その方のお話が実に興味深く、その話の中で、

「人間について深く考えさせられるなあ」

と感じることがありましたので、
本日はそのお話を、皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


【銀座の元ホステスから学ぶ、「人間の深み」のつくり方】。


それではどうぞ。


■こういうことをメルマガで書くのは、
なんとなく憚られますのが不思議ですが、

「夜の世界」

というのは非常に奥が深いなと思います。



私(紀藤)自身は、営業という仕事が長かったので、
お客様である社長に誘われて、
銀座や六本木のクラブ等に行ったことは何度かありますが、
(注:仕事です)

本当に色々な人がいるなのだなあと、
しみじみと感じさせられたものです。


■実際、昨日お会いした「銀座の元ホステスさん」も、
色々なご経験がある様子でした。

まず銀座のホステスさんは働いている時、
一般的なその界隈の常識で、

「そのことを友人に話す人はまずいない」

というのがあるそう。

それはなんとなく想像できますが、
実際色々な 苦労があるとのこと。

そして、それを誰にも言わず、
自分の中に一手に抱え込むというのは、
それなりに気苦労があることは想像に固くありません。


■例えば、お客様にお酒を勧めるとき。

仕事だから当然ながら、

”たくさんのお金を払ってもらうこと”

がミッションになってきます。

良いお酒、進めて、
たくさん、たくさんお金を使って頂く。

しかしながら、それをやりすぎると、
ある時、突然お客様と連絡が取れなくなる。

果たして、自分のやり方が正しかったのか、
それとも間違っていたのだろうか、、、。
お客さんはそれで本当にハッピーだったのか。


そんな疑念と向き合ったり、
自分の仕事の価値を考えたり。
(あんまり深く言えませんが、色々あるようです)


■そういう意味で生々しく、

”人間の表の顔と裏の顔が混じり合う場”

に向き合うのがホステスという仕事かもしれない、
だから、「不思議な深み」を感じたのかもしれない、

そんな話を帰友人としていたのでした。


■少し話は変わりますが、
「深みはどのように生まれるのか?」について、
別の機会で感じたことがあります。

それは、私が少し前に学んだ、
「アートアンドロジック」という、
絵が二日間で書けるようになる講座での話。

それは、絵を描く中で、


『「深みのある絵」を書くためには、
  ”明るいところ”と、”暗いところ”の陰影がはっきりさせる』


ことが重要である、と学んだことでした。


明るくも暗くもない絵は、
のっぺりと見えるのです。

そこには「奥行き」がない。

一方、

「明るいところは、とことん、明るく描く」
「暗いところは、とことん、暗く描く」

とされた絵は、
臨場感、重みが生まれ、
そこに「深み」を感じるようになるのです。

そのことを体感したのでした。


■そしてこのことはきっと、
私達「人間」についても同じことが言えるのではないか、
と思ったのです。

1人の人間に、
「明るさ」と「暗さ」の両面が含まれている。

それは、その人が持つ
「人間の深み」を表す一つ指標になっているのだろう、
と感じます。



しばしば一流の経営者になるためには

「戦争・大病・投獄」

の経験が大事だ、などと言われることがあります。

どん底、すなわち人として「真っ暗な部分」を知ることが、
同時に、「底抜けの明るさ」を知る条件である、

ということなのかもしれません。

他にも、

・純情と老獪さ
・酸いも甘いも知る
・栄光と挫折 を知る

と、人の「明るさ」と「暗さ」をセットで表す言葉がありますが、
この言葉から感じるものも、

「深い人である」

という雰囲気は持つ言葉かと思います。

ただまっすぐ、だ明るいだけではない
「ある種の暗さ」を知り、持つ。

明るいだけではない、

”辛さ、厳しさ、悲しさ、汚さ”

など、あらゆる人間の側面を知ることは、
「人間の深み」を獲得する大切なプロセスではなかろうか、

そんなことを感じたのでした。

■、、、と考えてみると。

今この瞬間に、
「辛い、しんどい」とか
「人の汚い部分に巻き込まれている」
というような、「痛み」を感じているのであれば。

それは言い換えれば、


『「人間の深み」を深めるプロセスである』


と言えるのかもしれません。


痛みを知るから優しくなれる。

そんな金八先生のごとき言葉を、思い出した次第。


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<本日の名言>

幸せでありたいというのか。
まず苦悩することを覚えよ。

ツルゲーネフ
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