メールマガジン バックナンバー

1718号 2018年10月31日

「ウサギに泳ぎを教えてはならない」という寓話から学ぶこと

(本日のお話 2606字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。

ならびに、夜からは、
英語塾への参加でした。

毎回参加するたびに己の未熟さを感じますが、
ゆえに、もっと学ぼうと思えるので、
とてもよいペースメーカーになっております。



さて、本日のお話です。

昨日、新たに四半期の目標を立て、
特に大項目として3つ掲げました。

その一つが、

『研修受講者の成果獲得にコミットする』

というような内容のもの。

その目標に向けて、既にやってきた研修の内容を、
ブラッシュアップしております。

その中で、

・心を揺さぶる言葉
・具体的かつ明瞭な事例
・記憶に残るエピソード

などを探すべく本を読み漁る日々。

日々人とお会いするペースを落として、
逆に、「研修の研究・開発」に、
出来るだけ、時間を使っております。


そのプロセスで、
「面白いな」「心に残る話」だな、
と思うものに出会っておりますので、

本日はその中のひとつを、
皆さまにご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「ウサギに泳ぎを教えてはならない」という寓話から学ぶこと】。


それでは、どうぞ。


■『強みを活かせ』
(著:ドナルド・クリフトン)

という本があります。

この本は、”強み分析”で有名なテスト。
「ストレングス・ファインダー」を作った、
ドナルド・クリフトン氏が、

”強みを活かす”

ということについて語っている本です。

「強みにフォーカスする意義」に関する、
様々な知見が書かれている本です。


■その中で書かれていた寓話で

『「ウサギに泳ぎを教える」ことの愚かさ』

について、こんな寓話が紹介されていました。

内容は、以下の通り。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<あるウサギのお話>

野原が広がっています。

その野原に、アヒル、魚、ワシ、フクロウ、リス、
そしてウサギなどが集まって、学校を作ろうということになりました。

そして、先輩たちの知恵を借りて、
「自分たちが1人前になるためのカリキュラム」
を考えました。

内容は、

「競走」/「水泳」/「木登り」/「跳躍」/「飛行」

でした。



開校初日、ウサギが「競走」のクラスにやってきました。
そのクラスでは、ウサギがスターでした。

丘のてっぺんまで一目散に駆け上がる。駆け下りる。
その何と気持ち良いことか。

そして、つぶやきました。

「信じられないよ。学校で自分がいちばん得意なことができるなんて」

ウサギは学校が好きになりました。



次のクラスは「水泳」でした。
ウサギは言いました。

「ちょっと待って。僕(ウサギ)は泳ぎが嫌いなんだ」

先生は、こう答えました。

「いいか。今は嫌いでも、5年もたったら
 自分にとっていい経験だったことがわかるから」

しかしウサギは、一向に上手になりません。
泳ぎができない、楽しくない。
だんだん学校が嫌いになります。



そして、「学校に行きたくない」ということで
学校のカウンセラーに相談することになります。
カウンセラーは言いました。


「ウサギさん、よくわかった。
 水泳が嫌いだから、学校も嫌いなんだね。

 私がキチンと答えを出してあげよう。

 君は「競走」の能力は問題ない。
 だから、君がなぜ走る練習をするのか私には理解できないね。

 君が練習しなくちゃいけないのは「水泳」なんだ。

 だから、「競走」の練習をしなくてすむように、調整してあげるからね。
 そうすれば「水泳」のワクが2つになるから」


、、、これを聞いて、ウサギは吐き気がしてきました。


※参考:『強みを活かす』より一部引用
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■この話から、何を学ぶのか。

もちろん、社会においても、
「できないこと」を全く無視していい、
という話ではありません。

なんとなく皆さまも、
感じられていると思いますが、
着目したいのは、


『ウサギが得意なのは「走る」こと。
 泳ぎを期待してはならない』


というのが「基本」である、
ということなのです。


■私達は、なまじ、
同じ「人間」という外見をしています。

”ウサギ”と”魚”のように、
明らかに違う見た目というわけではない。

だから、なおさら、
「俺が出来るからお前も出来るはず」
みたいに期待しがちかもしれません。

でも、よくよくその人一人ひとりを着目してみると、
個々人の個性が放つ、

・特有の性格、
・考え方、
・能力
・経験
・モチベーションの源

などが、実は全く違うことがわかります。

それはあたかも、

「ウサギ」が走るのに適した、
優れたバネと力強い後ろ足があるように、

「魚」が泳ぐのに適した、
流線的な体と、背びれ、尾ひれがあるように、

”違った能力を発揮するための個性”

が、我々人間にもあるものなのです。

ただ、よーく意識してみないと、
その違いがわからないだけ。


でも、確かにそこには、

「一人ひとりの”強み”の違い」

がある。

それは間違いない、と思うのです。


■そして、「ウサギ」が走ることに喜びを感じるように、

我々も”自分が好きで得意なこと”に、
時間とエネルギーを使っている時、
喜びを感じるものです。

だからこそ、とても大切なのが、

・「自分の強み」を知ること

でありますし、同時に
リーダー/マネージャーなどであれば

・「メンバーの強み」も知り、それを認め、活かそうとすること

が大変重要になってくるのです。


事実、ギャラップのデータによると、

「マネージャーが部下の「強み」にフォーカスするとき」と
「マネージャーが部下の「弱み」にフォーカスするとき」では、

そのエンゲージメント(=会社に対する感情的なコミット)は、
”22%向上する”とのこと。

そして、エンゲージしていない人の割合は、
「強み」にフォーカスするとほぼ0に近づく、
というデータもあるほど。

他にも挙げればキリがありませんが、
それくらい重要である、ということなのです。


■私が今最も注目している、そして、
世に拡げたいと思っている考え方の一つに、

『ストレングス・ファインダー』

という、強み分析をするための、
世界的なツールがあります。

現在世界1900万人以上が受講しており、
米調査会社のギャラップ社が、
200万人のデータを元に分析したところ、
人の強みは『34の資質』に分類されることがわかりました。


その順位を、177問の質問に回答することで
自分の「強みの順位」を明らかにすることができる。

それが、

『ストレングス・ファインダー』

というものです。


私達は、ウサギや魚など、
形が明らかに違うものではなく、
かつ、自分のことは自分でわかりづらいもの。

ゆえに、上記の話に共感される方は、

「自分の強みを理解するヒント」

として、一度受けてみてもよいかもしれません。

(インターネットで、
 「ストレングス・ファインダー」と入力すると、
 受講の方法がでています)


また、12/22(土)に、
『ストレングス・ファインダー・ワークショップ(基本編)』
も、実施いたします。

まだ若干名残席がありますので、
ご興味がある方は、是非お越しくださいね。

※詳細はコチラ↓↓
https://goo.gl/forms/lh7bicgQJ4OOxKdN2



、、、ということで、

【「ウサギに泳ぎを教えてはならない」という言葉から学ぶこと】

は、一つ、

『自分と他人の「強み」を認識し、活用する重要性を知ること』

このことにつきます。

そうすると、本当に、
「働きがい」「生きがい」「生産性」が、
まるで変わってくるのです。
(データでも、証明されています)

また明日はこの話に関連して、

『「弱み」に対処する方法』

をお伝えできればと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。


================================
<本日の名言>

全ての人には、個性の美しさがある。

ラルフ・エルド・エマーソン
================================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す