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1923号 2019年5月24日

「熟練熟達の秘訣」とは、結局、◯◯◯である

(本日のお話 1909字/読了時間2分半)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は、新入社員研修の社内ファシリテーター養成コースの立ち会い。
その後1件のアポイントと、企画書作成でした。

また夜は、月1回の空手の稽古。

100キロマラソンを走って4日目のため、
まだダメージは残っているものの、
意外と普通に動くことができました。

なんだか100キロを走るたびに、
体が少しずつ丈夫になっている気がします。
人の体とは、不思議。



さて、本日の話です。

昨日の空手で、ちょっとした怪我をしてしまいました。
大事はなく、別に仕事も生活もできるので問題はないのですが、
その怪我の過程の中で学ぶことがありました。

それは、「熟練、熟達のプロセス」について。

今日はそのお話について、
思うところを皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、

【熟練熟達の秘訣とは、結局、◯◯◯である】


それでは、どうぞ。


■スポーツとは、
”自らをより良く、より洗練させていく過程を学べる人生の修行場である”
そのように感じることがあります。

100キロマラソンもまさしくそうですし、空手もそう。
(空手はスポーツではなく武道ですが)

その学びの過程には、いつも大いなる発見があります。

しかし、その学びは、時にリスクを伴います、、、。


■昨日、空手の稽古に参加した時の話。

黒帯で、大変強い先輩がいるのですが、
いつも彼と「組手」をするのです。

しかし必ずと言っていいほど下段蹴り(ローキック)を貰い、
足にダメージを負ってしまう、、、
それをこれまで何度も繰り返していました。

特に今回は、100キロマラソンでまだ足に痛みも残っていたため、
自分の中の課題として、


「今日は下段蹴りをきちんとさばけるようにしよう」


そう思い、意識も”下半身”に集中して
「組手」をしていたのでした。


■「組手」が始まり、お互いが間合いを詰めます。

下手に手を出すと、
その瞬間に下段蹴りを貰ってしまいます。
安易に手が出せません。

様子を見つつ、拳を交わらせ、
私も相手の攻撃に合わせて、右の拳の突きを出しました。


、、、すると、次の瞬間、
何か嫌な感覚がしました。
右手の指に、痛みがあります。


自分の右手の中指を見てみると、
明らかに第二関節の骨が、はずれてしまっていました。
つまり、脱臼です。(痛い…汗)。

幸いにも、すぐに骨を師範がはめ直してくれたので、
腫れも比較的少なく、もとに戻りました。

今も固定していますが、おそらく
さほど時間はかからないと思います。


■その後、師範がふと、空手を強くなるための、
”精神的なあり方”について、こんな話をされていました。


『大事な事は、部分ではなく、全体を見ることである』


、、、と。

どこかで聞いたことがある本質的な言葉だよな…

指を冷やしつつ、話を聞きながら
今回の怪我の原因や反省を考えていたのでした。


■言われてみると当然ですが、
「部分」だけをみようとすると、
「他の部分」が見えなくなります。

このことは何も空手だけでなく、
仕事でも人間関係でも、他のことでも、
同じようなことが言えるのでしょう。


今回、空手で私が怪我をした理由は、

”下段蹴りを意識しすぎて、上半身に意識が向いていなかった”

こと、すなわち拳をきちんと握っていなかったことが、一番の原因でした。
つまり、「部分」に囚われていたのです。

理想であれば、下半身だけではなく、上半身も、
相手の呼吸も、自分自身の状態も、
どこにも意識があり、意識がない、そんな

「”俯瞰”して眺められる」

といえる状態であれば理想だし、
そうなれたとしたら空手も間違いなく強くなっているはず。


■仕事においても、この構造は同じです。

例えば、営業の場合でも、商談において

・お客様が何を感じているのだろうか、という”相手の視点”
・自分がきちんと伝えたいことを的確に伝えようとする、”自分の視点”

の両面をもつことが重要です。
そしてもっと言えば、

・『お互いがどのような空気になっているのか、流れがどうなっているのかを
  第3の目のごとく場を”俯瞰して見る視点”』

これを身に付けることによって、
空気読めずに喋りすぎる、聞きすぎる、変な間ができる、、、などを避け、

”その場にインパクトをもたらす、最も効果的な行動”

をとることができるようになるのです。


■そして、この”俯瞰的な視点”を持つには、

「”部分の行動”を意識しなくてもいい位、
 何度も何度も反復して、無意識にできるようになること」

このことが条件になります。

空手では、基礎練。
野球では、素振り、
営業では、ロープレ。

それらは、「部分」を切り取り、
ひたすら型を身につけるためのものです。

それだけで完璧な結果が出るものではない。

しかし、最も大切である”俯瞰的な視点”を持つために、
必ず通るべき道なのです。


■目指すべきものとは、

「俯瞰力」

である、改めてそのように感じます。

”部分”にとらわれて、バランスを欠いて怪我をしてしまった自分に、
反省と共に振り返りつつ、

【熟練熟達の秘訣とは、結局、「俯瞰力」】

なのであろう、そんなことを思う次第。

最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。

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<本日の名言>

いつか空を飛びたいと思っている者は、まず立ち上がり、
歩き、走り、登り、踊ることを学ばなければならない。
その過程を飛ばして、飛ぶことはできない。

フリードリヒ・ニーチェ
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