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1939号 2019年6月10日

”あなたの感覚と現実とのギャップ”を埋める方法は、「◯◯◯すること」である ~後編~

(本日のお話 2470字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

日曜日は、早朝から65キロのバイク練習。
荒川を埼玉から東京湾まで往復いたしました。

午後からは研修の企画作成、並びに読書。
夜からはコーチングのトレーニングでした。

トライアスロンのレースまで、あと12日。



さて、本日のお話です。

土曜日の号にて、

”自分の感覚”と”現実”とのギャップを埋める方法は、「◯◯◯すること」である~前編~”

とのことで、お話をお届けいたしました。

1日空いてしまいましたので、
前回のおさらいも含めて、本日も続けさせていただきたいと思います。

タイトルは、


【”あなたの感覚と現実とのギャップ”を埋める方法は、「◯◯◯すること」である ~後編~】


それでは、どうぞ。



■一昨日お伝えしたお話は、

・私達は社会的な生き物である。

・人を動かし、成果を出すためには、
 「周りの共感」の力が必要になる。

・商売をする上でも、社内で人を動かす上では、
 自分の感覚だけ暴走させた不思議ちゃんになるのは得策ではない。

・ゆえに”自分の感覚”と”現実”のギャップを、
 正しく捉えようとすることが大事である。


というようなお話でした。

そして、一例として、
「私(=紀藤)の感覚と現実のズレ」をご紹介いたしました。

すなわち、

「ランニングとかトライアスロンが変わっているとよく言われるけど、
 私自身は、極めて普通だと、実は思っている」

というズレであり、

無意識にその当たり前感が、
自分のメッセージに影響を与えているのだろう、

そんなお話をご紹介いたしました。



■では、仮にそんな「自分の考えと現実のズレ」があるとしたら、

その”ズレ”を客観的に見つめ、
調整するためにはどのようにしたら良いのでしょうか?

どうすれば、自分の考えの”特殊性”に、
気がつくことができるのでしょうか。


そして思うに、そのズレを認識するための方法とは、
「自分の考え」や「価値観」に関することを、



【「定量化」すること】



このことに尽きると思うのです。


そしてそれは、少し飛躍するようですが、
「市場を定義する」という話にも繋がります。


マーケティング的に”市場”と言うのは、

「その商品のターゲットとなる人(=興味を持つ人)
 がどれぐらいいるのか?」

ということです。


■例えば、先程の、
「ランニングなど当たり前」という”自分の考えと現実のズレ”を知るには、

”実際に走っている人がどれくらいいるのか?”

を知ってみることから始まります。


本当に、当たり前なのか?
どれくらい、指示されているのか?

それを”数字”で知るのです。



■実際、ランニングについて調べてみました。

すると、結果は、

「”年に1回ランニングをする人”は、964万人」

だそう。

(※笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査報告書」(1998~2018)調べ)

年に1回のランニングで、
日本の大体13人に1人くらい。


更に調べて、

「”週2回走る人”、となると373万人」

まで減ります。

日常的なランニングの習慣を持つ人は、36人に1人。
1クラスに1人くらいのレアケース。

結構、少ないようですね。。。


さらにさらに、

「”フルマラソンを完走したことがある人”は、37万人(年間)」

となり日本全人口の「0.3%」となります。

なんと、1000人に3人。

…これはかなり、少ないです。

ウルトラマラソンの完走者を見るともっと減るでしょうし、
トライアスロンに参加する人も、同様に減るのでしょう。


■すなわち、私が「普通じゃね?」と”感覚的に”思っていること。

「全然普通ですよ」と自分で考えていることを、


【「定量化」する】


ことによって、数値化してみると、
現実がわかるのです。

そうすると、”自分の感覚と現実のズレ”は
明らかになりやすいもののだな、とまざまざと感じたのでした。




■感覚的なことを、「定量化する」こと。


すなわち、

・自分が興味を持っていること、
・自分が当たり前だと思っていること

がどれくらい普通なのかを「数字」にすると、

「自分の考えと現実(=市場)の違い」

をある程度、把握することができるようになるでしょう


そしてこれは、皆さん一人ひとりがお持ちである、

・趣味
・専門分野
・読んでいる本
・働き方についての考え

について、それぞれ周囲とのギャップを測ることができるのでしょう。


■かつそれらは、定義の仕方によっても変わります。

・「会社」を”市場”と定義するのか
・「日本」を”市場”と定義するのか
・「世界」を”市場”と定義するのか

によって、

「自分の中の当たり前が普通か否か」

も、同時に変わってくるものです。


自分の会社では普通でも、実は周りは違う。

今、日本では普通でも、
世界のビジネスシーンは全く違う。

それも、「現実」をどこで切りとるのか、
によって変わってくるものです。


■もちろん、

「みんなが言っている」からといって、
「真理である」わけでもないし、

「みんなが言っている」からといって、
「うまくいく」とは限りません。

それらは全く別問題ですが、

世の中の”大きな流れ”を知ること、
そしてその”大きな流れ”に対して、
”自分がどこにいるのか”を知ること、

自分の考えと現実のギャップを、
感覚ではなく定量的に考えることは、

短期的なマーケティングやプレゼンなど、
人を動かすということにおいてもプラスになりますし、

中/長期的に自分の人生戦略を考える上でも、
とても有効なのであろう、と思います。


■何か周りと違うな、と感じたときは、
「同じように考えている人、興味を持つ人」が、
どれくらいいるのかを「定量化」してみましょう。

好きな本、共感しかない価値観の本がどれくらい売れているのか、なども、
一つのバロメーターとなるかもしれません。

ということで、


【”あなたの感覚と現実とのギャップ”を埋める方法は、「定量化すること」である】。


皆さまの気づきの参考になれば、幸いでございます。


最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日になりますように。

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<本日の名言>


最も賢い処世術は、
社会的因襲を軽蔑しながら、
しかも社会的因襲と矛盾せぬ生活をすることである。

芥川龍之介
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