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1981号 2019年7月24日

「自分の生産性」を知りたければ『ポーゼン生産性評価』をやってみよう

(本日のお話 2564字/読了時間3分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は、友人の会社のご縁で、
『生産性向上ワークショップ』なるものを開催させていただきました。

前半後半、2時間× 2回で初めて実施しましたが、
参加者の皆さまからも高い評価をいただけて、
大変嬉しく感じました。

(ご参加頂いた皆様、遅くからありがとうございました!
 皆さまのご活躍、心より祈念しております))

またこのコンテンツは益々尖らせていきたいと思います。



さて、本日の話です。

先日の『生産性向上ワークショップ』の中でも紹介したのですが、
「自分の生産性を測る方法」として、
私自身が参考になるな、と感じた「指標」がありました。

今日はこの「指標」について皆様にご共有させていただくとともに、
学びをお伝えできればと思います。


タイトルは、


【「自分の生産性」を知りたければ『ポーゼン生産性評価』をやってみよう】


それでは、どうぞ。



■「生産性」は非常に曖昧で、不明瞭なものです。

何というのでしょう、
どこか感覚的なものがあるような。

しかしながら、
「生産性が高い人」or「生産性が低い人」というのは、
なんとなく感じることができるものです。

例えば、

・目を血走らせて、7時か22時まで集中して働いている
・でも仕事内容は「不要なメールを300本も真剣に返し続けている」

のであれば、その人の感覚としては、
「大変な仕事」かもしれないけれども、

『生産性が低い人』

となるのでしょう。


逆に、

・10時から15時で、余裕を持って働き、さっさと帰っている
・不要なメールは読み飛ばし、本当に重要なメールだけピンポイントで返す
・繰り返しのムダな作業は仕組み化してシステムにする
・空いた時間では、未来を作り出すためのインパクトがある企画書を作り、
・自分でやらなくていい仕事は人に依頼して進めている

のだとしたら、それは額に汗せずしても

『生産性の高い人』

となるでしょう。


■なんとなくの感覚はわかるものの、
とはいえ実際に「生産性が高い人」とは、

・何に気をつけていて、
・どんな行動をして、
・またはどんな行動しなくて、

というのがハッキリしない、
のが実際のところではないか、と思うのです。


…ではどうすればよいのか?

「生産性のレベル」をどのように評価し、
どのようなアクションに気をつければよいのか?

そんな中で、

『ポーゼン生産性評価』

なるアセスメントを見つけたのですが、
それが自分の生産性を測る上でとても役に立つな、と思ったのです。


■ちなみに、『ポーゼン生産性評価』とは、
このようなものです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<『ポーゼン生産性評価』とは?>

▶ロバートC.ポーゼン(Robert C. Pozen) 
 マサチューセッツ工科大学スローン・スクール・オブ・マネジメントの上級講師。
 ブルッキングス研究所の非常勤上級研究員を兼務している方が作成。

▶プロフェッショナルが生産性の各側面について自己評価できるように、
 ポーゼン氏はデータ・アナリティクス企業のトレフィスと共同で、
 『ポーゼン生産性評価』と称するツールを開発した。

▶このツールは21の質問項目で構成され、7つのカテゴリーに分かれる。
 第1と第2のカテゴリーでは、日々のルーティンを確立する習慣と、計画を立てる習慣を探る。
 第3と第4のカテゴリーでは、主たる個人的制約を克服する能力について尋ねる。
 (※「個人的制約」とは、物事を成し遂げるのを阻止するメールや先延ばし癖など)
 残る3つのカテゴリーでは、効果的に会議を運営する力やコミュニケーション力、
 そして人に任せることができるかどうかなど、組織内で生産的な関係を構築するスキルを評価する。

▶以下の質問に正直に回答すると、あなたの生産性の現状について正確な評価が得られる。
 さらに、改善方法に関して実用的なヒントを記した、フィードバック・レポートも提供する。

※引用:ハーバードビジネスレビュー
 『Assessment: How Productive Are You?』 August 28, 2018.より

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

なんとも信頼度が高そうなアセスメントです。

シンプルに言えば、

『21の質問に答えると、自分の生産性のレベルがわかる』

ということですね。


■そして、お待ちかねの『21の質問』は以下の内容です。
このそれぞれに「大抵は」「時々」「めったにない」で答えます。

「大抵は」5点、「時々」3点、「めったにない」1点で合計105点満点。
皆様は何点でしょうか?


(以下引用です)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<『ポーゼン生産性評価』の21の質問>

【日常をルーティン化しているか】

1. 毎晩少なくとも7時間の睡眠をとりますか?

 大抵は
 時には
 めったにない

2. 毎日少なくとも2時間、PCも携帯電話も見ずに過ごしますか?

 大抵は
 時には
 めったにない

3. 深く考えずにできる活動(たとえば朝食)をルーティン化しますか?

 大抵は
 時には
 めったにない

【スケジュールを効率的に立てているか】

4. 翌営業日に備えるために、前の晩に予定表を見直しまか。

 大抵は
 時には
 めったにない

5.リストから外したい予約でも予定表に記載しますか。

 大抵は
 時には
 めったにない


6. 熟考したり、緊急事案に対処したりできるように、予定を入れない時間帯を毎日2つ確保しますか。

 大抵は
 時には
 めったにない


【メッセージにどう対処しているか】

7. メールやショートメッセージをチェックする頻度を1時間に1回に制限していますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

8. 送信者と件名に基づき、あなた宛てのメールの少なくとも60%を読み飛ばしますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

9. 返信を必要とする重要なメールやショートメッセージを受信した場合、すぐに返信しますか。

 大抵は
 時には
 めったにない


【多くを達成する努力をしているか】

10. 先延ばし癖を克服する方法として、プロジェクトをいくつかの小さなブロックに分け、1ブロック完成するごとに自分に褒美を与えますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

11. 重要なプロジェクトに取り組む方法として、核となる要素の概要や予備的結論をできるだけ早期に描きますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

12. 職場で過ごす時間の長さよりも、達成した内容を重視しますか。

 大抵は
 時には
 めったにない


【会議を効果的に運営しているか】

13. 会議開始の少なくとも24時間前にアジェンダと参考資料を配布しますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

14. 会議の延長を認める場合、最長でも1時間30分に制限しますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

15. 各会議の最後に、決定事項および次に取るべきステップを説明しますか。

 大抵は
 時には
 めったにない



【コミュニケーション能力を磨いているか】

16. どんな資料でも読み始める前に、読む目的について考えますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

17. 段落数が2~3を超える文章を書き始める前に、概要を記述しますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

18. 前もって用意した原稿を読む代わりに、要点の概要を念頭に置いてプレゼンをしますか。

 大抵は
 時には
 めったにない


【人に仕事を任せられるか】

19. 重要な仕事を他の人に任せ、その仕事が完了するまでマイクロマネジメントせずにいられますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

20. 優先順位と成功のメトリックス(測定基準)に基づき、目標に関して前もって配下のチームと合意づくりをしますか。

 大抵は
 時には
 めったにない

21. 善意のミスに対処する方法として、管理を強化するよりも、むしろ再発防止に努めますか。

 大抵は
 時には
 めったにない


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

、、、いかがでしょうか?

私も、自分でできるだけたくさんのことを成し遂げたいと
「生産性」には意識しているつもりでしたが、
いざテストやってみると、

69点/105点満点中
(結果:中くらいの生産性)

でございました。。。

まだまだ伸びしろがあるのだな、、、
と自戒と共に気を引き締めた(ちょっと凹んだ)のでした。


■この『ポーゼン生産性評価』はあくまでも1つの指標です。

しかしながら、
何かと相対化することによって、自分の立ち位置がハッキリしたり、
「自分、結構やばいかも、、、」と危機意識を覚えることもできます。

そして、少なくともこの指標を高めていく努力をすれば、
「自分の生産性を高められている」とも言えそうです。


■ということで、

・自分の立ち位置を明確化する上でも、
・定期的に生産性向上の進捗をチェックする上でも、
・チームの生産性を高める上でも、

ご興味がある方は『ポーゼン生産性評価』、
ぜひ活用してみてもよいかもしれません。

「無料のアセスメント」で答えると、
自分の生産性改善に向けてのアドバイスももらえるという優れもの。

今は英語だけになっていますが、
上記の日本語照らし合わせて回答すると、
どなたでもいけるかと思います。

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※『ポーゼン生産性評価』無料アセスメント(英語のみ)
 https://hbr.org/2018/08/assessment-how-productive-are-you
=============================

よろしければ、ぜひ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。

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<本日の名言>

最も偉大な人とは、日常の小さなことを軽蔑する人ではなくて、
それらの事柄を細心の注意をもって改善する人のことである。

スマイルズ(イギリスの作家/1812-1904)
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