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1989号 2019年8月1日

「自分は何者で、何をして生きていきたいのか?」の答えは、◯◯◯◯をつくることで見つかる

(本日のお話 2658字/読了時間4分)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は1件のミーティング。
並びに研修プログラムの企画・作成でした。

また夜は、日本エンゲージメント協会のATDの報告会に行ってまいりました。
ATD(Association for Talent Development)とは、
世界88カ国が参加する、世界最大の”人材開発”に関するカンファレンス。

今年私は行くことができなかったのですが、
その報告会と言うことで詳細な情報を聞かせていただきました。

予想以上に、ラーニングテクノロジー(ウェビナーや、AI、学習管理など)がトレンドになっており、
これからの企業研修もあり方が大きく変わってきそうです。

我々も変わっていくのでしょうね。



さて、本日の話です。

昨日の某有名企業にて人材開発に関わっている、
ナイスミドルな方とランチをいたしました。
(Nさん、昨日はありがとうございました!)

その中で、盛り上がった話が、

”会社の看板がなくなったとき、「自分は何者なのだろうか?」
 そしてそれをどう証明していくのか?”

という人材開発あるあるのアツい話で語らったのでした。

この「自分は何者か?」という抽象的なテーマについて、
実は非常にトレンドでもあると感じております。

かつ、この”抽象的な「自分は何者か?」の問いに答えるため、
一つ思うことがありましたので、皆さまにご紹介させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「自分は何者か?」の答えは、◯◯◯◯をつくることで見つかる】


それでは、どうぞ。


■昨日の、ATのカンファレンスで、
テクノロジーのほかにキーワードになっていたものが、

「働き方」

に関するものでした。

ちなみにアメリカでは、
すでに43%の人が個人事業主となっており、
近年中に50%まで高まるとのこと。

つまりサラリーマンという概念は、
どんどん少なくなっているのです。

かつ個人事業主で働く97%の人は、
従来の”管理型の働き方”を求めていない、とのこと。

ゆえに、今度アメリカに関して言えば
「働き方」ますます多様になっていくことは間違いないです。


また、アメリカだけの話かと言えば、
日本もその流れを組んでいます。

あの「トヨタ」も副業を認め、終身雇用はできない、
と宣言したところでも見られるように、
日本でも同じような流れはやってくる雰囲気です。

最近は、「副業(複業)」という言葉をよく聞くようになりましたが
日本では現在副業している人の割合は10パーセント、
これこら副業したい人の割合は40%だそうで、
どんどん高まっている様子です。

そして、「副業解禁」の会社も、
どんどん増えています。


■このトレンドに従って、想像してみます。

例えば、複業に際して、


”自分が「会社」や「肩書」といった洋服を脱いで勝負する”


と想定してみると、

「果たして自分は何者か?」

といった問いが、
往々にして生まれることがあります。


今までは、

「〇〇株式会社の〇〇部マネージャー 紀藤康行」

だったのが、それで自分が定義されなくなったとき、
自分の事をなんと言うのか。

会社から与えられていた目標がなくなったとき、
自分は何をして収入を得るのか?

何に興味あり、何を価値として世に提供できるのか?

そのための、知識・スキルは?
その仕事に関わる、自分の想いや動機はなんだろうか?

、、、

こんな”根本的な問い”を考えるきっかけとは、
実は「会社という枠」を取り除いたときなのかもしれない、

とも思ったのです。

(あくまでも私の一意見です)


■当然、会社だからできることもあります。

かつ組織で120%の力を発揮している人にとっては、
大きなお世話であり、かつそんなこと言われるまでもない、
という愚問であることは重々承知の上でございます。

とはいえ、同時に働きながら

「自分は何者なのか?」

というアイデンティティを定義するものを、
会社を中心にしすぎているという人は少なくない、
そしてそれで悩んでいる人もいる、これもまた事実。

本来であれば、人生の中心は「組織」でなく
「自分」であるはずなのに。


■では、他の何かではなく、
”自分を中心”とした、

「自分は何者なのか?」

という定義を考えるにあたって、
一つ、1番良い方法あるとするならば。

それは、


【自分の「会社(カイシャ)」を作る】


ことではないか、と思ったのです。


これは、自分が起業して思ったこと。

まず、「会社」と言うのは、
実に簡単に作ることができます。

昔であれば不便だったのでしょう。

でも今は、『会社設立フリー』という、
ネットサービスを始めとして、会社を作るまでの手続きを、
懇切丁寧に教えてくれますし、行政書士も紹介してくれます。
お金も30万円ほどあれば会社設立することができます。


■ただ、今回の「お前は何者か?」というテーマにおいては、
重要なのは「会社を設立する」という”結果”ではなく、

”会社を設立するプロセス”

にあるのです。


具体的に言えば、
例えば、「会社の名前を決める」事が必要になります。

すると、

・「自分」が、大事にしたいこと、
・「自分」が、どんな貢献をしていきたいのか、
・「自分」の価値観とはなにか

を考えることになるでしょう。

あるいは、「会社の定款を作る」にあたっても、

・「自分」は、どんなサービスをより提供したいのか、
・「自分」は、どんなサービスを提供できるのか

を定義せざるを得なくなります。


■これらの抽象的なことを”言葉”にしますから、
当然フワフワした状態では、決めることはできません。

自分の大事な価値観や、成していきたいことを、
”法人”という箱に投影することで、

「お前は何者か?」

を明確にするようなプロセスを必然的に踏むことになる。

「会社を作る」とはそういうことかもしれない、と私は感じるのです。


ゆえに、


【「自分は何者か?」の答えは、『カイシャ』をつくることで見つかる】


そのように思ったのでした。


■もちろん、本業の関係で、
「株式会社」を作れないこともあるでしょう。

その場合、サークルでも、チームでも、
任意の団体でも、何でも良いと思います。
(そういった組織という意味で「カイシャ」と書いてみました)


ただそのように宣言をして、

・組織の名前
・行動指針
・ホームページ

など形あるもの(言葉やビジュアル)を加えていくと
見えないものを具現化し、生命を与えることになります。

すると、ますます
「自分は何者か?」を日々問われることになる。
そんなサイクルが回り始めるように感じています。


ということで、この個人事業主や複業などで、

「自分は何者か?」

という”問い”を考えるトレンドの中、
その問いへの答えの1つのアイデアを共有させていただいた次第です。

よろしければぜひ。
本当に思ったより、簡単です。
(こんな雑な私ができるくらいですから、、、苦笑)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

長生きしても人は満足しないかもしれないが、
充実した人生には満足する。

ベンジャミン・フランクリン(米国の政治家/1706-1790)
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